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第2話/多勢に無勢、でも無双

 

「ヨクモ......ヨクモ兄者ヲ......!死ネ!」


 犬は一斉に俺に飛びかかった。流れるように洗練された集団戦術は自分が戦いの最中であることを一瞬忘れてしまう程に美しい。


 なんて言ってる暇はない。





 右上斜め前方に棍棒。


 顔を左に逸らし紙一重で躱す。


 正面から顔面パンチ。


 横に跳び空を切った腕を掴み投げ飛ばす。


 また正面かな、と思ったら背後に金属バット刺突。


 低く屈みギリギリ避ける。


 邪気を感じる......


 上!


 咄嗟に上を見上げると棍棒を振りかぶった犬頭人が落ちてきた。




 棍棒が頭を割る直前、俺と犬が最接近する刹那、炎を宿した右の拳で犬を殴り飛ばした。


 近接戦闘用火炎魔法ーーフレイムナックル。


 上が空いたので中空へ跳び、袋叩き状態から抜け出した。


「ナ、何⁉︎」

 俺は振り返り、うろたえる犬頭人共に視線を戻す。

「どうしたお前ら、死ぬ前の悪あがきはもう終わりか?」


 圧倒的な実力差を見せつけられた犬頭人達は、攻撃態勢をやめた。震えながら尻尾を股に挟む者もいる。


「話にならん、喰らいな。『ダークネスフレイム』」

 滾る左手から闇の炎が放出され、為す術なく犬頭人達を焼き払い、地獄に送る。




 * * *




 犬頭人の残骸と地獄の業火の残り火を足で踏み、蹴飛ばし、その痕跡を消す。


「あ、そーいやあのクエスト今日までだったな。早く帰って限定アイテム回収しないと」

 最近インストールしたゲームを思い出した俺はそうぼやくと家路に急いだ。




 今のところ闇の魔法の副作用は全く感じない。むしろ身体能力が飛躍的に強化されて、チート級に強い闇の魔法も使えて、おまけにダークネスフレイムと言う超カッコいい必殺技も出来ていいコトづくめである。


 実は副作用なんて無いんじゃね?


 強さを独り占めしたかった奴が適当に言っただけじゃね?


 はぁ、心配して損した。

 俺は清々しい気持ちで夜の冷たい風を胸いっぱいに吸い込み深呼吸した。

 

 空を見上げるといつの間にか雲がかかり星が見えなくなっていた。





 家に帰った俺は遅くまでゲームして寝た。

読者数が増えてきて嬉しい限りです。


この小説を読んでくれる皆さんの存在が僕の励みです。と言うかもう軽く生き甲斐です。


感想・レビューなど書いてくれたらどんな内容でも大歓喜します。



是非是非‼︎


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