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銀色
また僕は、
君を導こう。
一番に成り損ねた、
君だけの地図になろう。
「ただの」二番目さ。
何者でもない君に名前を付けてあげよう。
左を見れば一番がいる。
君の名前は
僕に与えられたのは、
『銀色』。
それは人よりも劣る、と言うこと。
きらきら輝く星の様にあって欲しい、と。
次こそは一番に、あの色を掲げられるように。
そんな願いを込めて名付けた。
もう「ただの」なんて呼ばれないように。
何かになろうとしなくても、いい。
銀色の翅を震わせ、
君が誰かの為だけのスポットライトになれる日が来た、その時に。
次の色に、なろう。