森閑
とある辺境の地に一つの大きな森がありました。草木は生い茂り樹齢1000年は超えるであろう大木がいくつもあります。
雨が降ればその雨粒が葉っぱに当たって自然の音色を醸し出し光るキノコが地面を照らします。
人はこの地に憧れ、入っていきました。しかし、この森は不思議な事に未だかつて森の中心に来た者はいません。
入ろうとすれば、入った所の反対の位置に出てしまうからです。なんでも、中には森を守る神様が住んでいるとか
住んでいないとか……。
そんなある時、私が森の中にある小さな村へ御使いに行った時のことです。ふと、大きな広場に出ました。
この森にはこんな広場なんてありません。不思議に思っていると、人型のそれはいました。
真っ黒なローブに包まれたそれはまるで魔女を連想させるような風貌でした。
目には見えませんが、ものすごいオーラが包んでいるのことは肌で分かるくらいでした。
そして、私は咄嗟に近くの茂みに身を隠したのです。
何故そうしたかは分かりません。それからすぐにその場を離れようとするのですが、体が動かないのです。
まるで金縛りにかかったかのように……。
理由はすぐに分かりました。自分の中の恐怖より、興味の方が強かったのです。
脳は逃げろと指令します。しかし中枢神経に入るとその指令が動くなに変換されてしまっているのです。
そして、それが突然こちらを見たのです。
その表情は微笑んでいるかのように見えました。
その後の記憶は曖昧で、気が付いたら家に着いていました。息は切れており口の中は血の味でいっぱいでした。
私はこの事を村の皆に言おうとしましたが、心のどこかにいる私がそれを阻止するのです。
もし、この事を言ったら自分はどうなるのか。
殺される可能性だってあります。生き残る可能性だってあります。もしかしたら、もっと別の方法で来るかも知れません。
私は取り敢えずこの事は黙っておくことにしました。
そして、数日が経った頃です。あの村の事があらゆる村で噂になり始めました。
何が起きたのか、なぜ突然消えたのか、または神の仕業なのかなど様々な事を囁かれましたが結局分からずじまい。
でも、真実を知っている者がここに一人だけいます。なんたってその場にいたのですから。
きっとアレに違いないはずです。
そうこう噂が囁かれているとまた事件が起こりました。
今度も村一つが無くなったのです。とは言っても最初に起きた事件のようにそのものが消えたわけでなく、村に死体はありました。
しかし、その死体は水死体で見つかったのです。奇妙な話です。この村の中で水死体が見つかり、
しかもこれだけの水死体を作ろうと思えばここら一帯を水で沈めなければなりません。でも、そんな事をしたら、他の村にも被害が及びます。
他の村に被害が及ばない様に且ピンポイントに殺す方法は体に水を纏わせて溺れさせなければなりません。謎は深まるばかりです…。
生憎私はその場には居なかったので全部聞いた話からの憶測に過ぎませんが…。
そして、村消滅、正確には村人殺害事件は次々起こります。
次の村では全員口から泡を吹いていたそうです。毒でも飲まされたのかな?
また、次の村では悶え死んだような跡があったそうです。何があったのだろう…?
またまた、次の村では間接的でも見る事は難しいくらいひどい死体だったそうです。
こうも、次々と殺人事件が起こると、無事な村でも精神的に滅入ってくるのは明白です。
とある者はいつ死ぬかに怯え家に引きこもり、また、ある者は金を湯水のように使い、次に狙われる村を予想して金を賭けてる者まで現れました。
実際私も精神的に色々落ちていました。最初の事を思い出すだけで吐き気がします。
さて、この後どういう結末が待っているのかとても怖いです。死ぬなんて今まで想像した事がありません。
死んだ後はどうなるのでしょうか?精神と肉体は離れ肉体は地に帰り精神はあるべき所へ帰るのでしょうか?
そして、その精神は思考ができ、意識はあるのでしょうか?眼球は肉体なので見る事は出来ませんが、
それに代わる何かで見る事は出来るのでしょうか?
考えれば考えるほど追求してしまい、そのうち答えに辿り着けづに夕飯の時間が訪れます。
時間がもっとあればいいのに……なんて思ってしまいます。しかし、私自身の時間は無限ではありません。
悔しい話です……。
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私「はぁ……いつ死んじゃうのかな……」
母「夕飯出来たわよ?」
私「はーい、まぁ考えても仕方が無いか、明日は晴れたなら出かけよう」
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私「うん!今日も快晴!いい天気、こんないい天気は久しぶりだな……これで見るのも最後になったりしてね」
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私「じゃあ、行ってきます」
母「気をつけてね?」
私「はーい(今更何に気を付けようかな……?)」
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私「いつになく人が多いのは気のせいかな?ぁ!こんな所に道なんてあったっけ?」
私「…こんな所に道を作る方が悪い。興味を引き付ける道が悪い……。行こう」
私「この道どこまで続いているんだろ?結構歩いた気が……!。?。テント?入って……みよう……かな……」
そこには老婆が一人座っていました。ありきたりの姿でよくある丸い水晶があります。
老婆「ひっひっひ。ここを見つけるとは、なかなかやるのぉ。どれ、見つけたご褒美じゃ一つ占ってやろう。」
私「う、占いですか?」
私はそこまで占いに興味はありません。一応占いで言われた事を受け止めますが、すぐに忘れます。
老婆「そうじゃとも、どうする?ひっひっひ」
私「じゃ、じゃあお願いします」
老婆「じゃあ、早速占うかな。ひっひっひ」
そう言うと老婆は目を閉じ水晶に触れました。すると
老婆「おお、見えるぞ、ひっひっひ。これから出会う者が運命の鍵を握っておる。」
私「え?どういうことですか?」
老婆「ひっひっひ、言葉の通りだよ。さあ、今日の占いはこれまで帰った帰った」
そう言われて私はその場から強制的にどかされました。どういうことだったんだろう?
そして、帰っている途中この辺では見かけない一人の女性に声をかけられました。見た目は20代?っぽいです。
そして、少し変わった質問をされました。
女性「ねぇねぇ、ちょっといいかな?」
私「はい?なんでしょうか?」
突然声をかけられ声が裏返るのを抑えながら答えました。
女性「貴女、今生きたい?それとも死にたい?」
これがもし、普通の日常なら可笑しな質問でしょう。誰でも生きたいと答えるはずです。
しかも、こんな状況ですから余計でしょう。私も生きたいです。永遠とは言いませんが生きたいです。
私「そうですね…どっちかと言うと今すぐ死にたいです」
言った瞬間私は驚きました。自分は何を言っているんだ?さっきまで生きたいと思っていたんじゃないのか?
女性「ほう、それはなぜ?」
私「なぜなら、今生きているのが辛いからです。」
私「今死ぬのか、明日死ぬのか、数年後死ぬのか、考えるだけで気が遠くなるからです。」
可笑しな話ですよね。私は今まで色々な所で生を学びました。
生きていればいい事がある。生きる事は素晴らしい。生きるのは楽しいなど。
脳内では生きると言う概念がこびり付いていて取れませんで。しかし、今はどうでしょう。
生きると言う概念なんか気にしてません。精神が壊れ始めた証拠でしょうか?それともすでに壊れたと言うことでしょうか?
私は今すぐ死んで楽になりたいと言う概念が生まれたと言うことでしょうか?
女性「なるほど」
女性はそう言うと軽く微笑んで礼を言って行ってしましました。
私は特にさっきの出来事なんか気にせずに家に帰りました。
でも、少しだけ気が楽になった気がするのは気のせいでしょうか?
なんかこれ以上村は消えない気がします。
END
あとがきっぽい物
まず、謝罪とお詫びを申し上げます……文章下手糞ですみません。語彙力、国語力ともに皆無の人間です。
国語平均30点代の人間が書いた文章なので勘弁してください!
そして、ありがとうございます!クリックしてくれてちょっとでも見ようと思ってくれて。
でも、あれですよね。あとがきみたいな物をいざ書こうと思うと言葉が出ませんね(笑)
あまりにも出てこないのでこれでお暇させていただきます。
また機会があれば書かせていただこうと思うのでその時はまた見てやってください。
そう言えばこんなヤツいたな、今度はどんな酷い物語を書いているんだ?とかでもいいので…
それでは良い生活を!