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私たちはマイコニドに見送られながら、群青色に浮かび上がるアーチへ向き直った。いよいよ死の山へと入るのだ。
「行くよ」
「うん」
手を繋ぎ。光の杖で足元を照らしながら森へと入っていく。
未だ死の山の入り口。生命の気配が強く、ココが死の山という仰々しい名前を冠する場所であるなどとは到底思えない。
行く手を遮る倒木を魔剣アイスブリンガーで断ち切った。
魔力により強化された筋力で、背丈ほどもある大剣を軽々扱える私が、並みの相手に遅れととることは無い。
本来なら派手な術を操るのが魔法使い。しかし私のスタイルは実に地味なものだ。
私の総魔力量は常人の37倍――しかし、殆どの魔術リソースを強化と対抗魔法に注ぎ込んでいる為、毒や麻痺など状態異常に強く、感覚にも優れるため奇襲を受けることも無い。
死角はないはずだ――
私たちは雨で滑る露出した岩の上へ足の置き場に注意しながら進んだ。




