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偽りの翼  作者: 藍内
2/2

空へ

 僕はそれを聞いて怒りが頂点に達した。

 僕にいきなり、みんなの倍はある立派な翼ができたことを妬んで、翼があることを認めないんだ。

 この翼は偽りなんかじゃない。僕には大きな翼がはっきり見える。


 翼があることを証明するために、僕は、塔の頂上に昇った。

身を乗り出して下を見ると、目も眩むほど高い。落ちたら絶対に死んでしまうだろう。

 でも大丈夫。僕には翼がある、これなら落ちて死ぬことなんてあるはずがない。

 塔の途中の階や地上に、ちょっとした人だかりができている。その中の数人、僕に翼があることを認めない奴等が、飛び降りを止めろと叫んでいる。

 そんなことを言っても無駄だよ。僕はこの立派な翼をみんなに見せるために飛び立つのだから。

 そして呼吸を整え、勢いよく塔の屋根から飛び出した。


 どうしてだろう――。僕は空の上で無く、地面の上にいる……。

 ……周囲から悲鳴が…聞こえてくる………。


――おしまい

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