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5話、やっぱり…

ギャクシーンが無いとつまらなくなるから少し挑戦

教室に入るのは気が重い。

アルの方はルンルンで教室に入っていったけど。


『師匠、おはようございます』


アルに向かって男子全員が挨拶している。

それにしても、「師匠」ってどういう意味だ?

周りの会話や雰囲気から感じるに、

昨日僕が自己紹介で失敗して落ち込んでる間に、何かあったらしい。

—------------------------------------------------------

「俺の名はアレック。レックでもアルでも好きに呼んでくれ。だがその前にお前ら男子に一つ言いたいことがある。

このヘタレ!」

「ふざけんなよ。」

「何がヘタレだ!」


かなりのブーイングが出た。そんな事はお構い無しに

  

「見とけよ。俺は、シレーナさんが好きだ

男子諸君宣戦布告だ。」


レーナは顔色変えるどころかアルを見向きもしなかった。その後、数人が気まずそうに自己紹介してレーナの番になった。


「私はシレーナ。レーナって呼んでくれると…

あと私は、アレックあなたの事が嫌いです」

—-----------------------------------------------------


アルがレーナに自己紹介告白をした。意味が分からないっていうより前代未聞だ。挙げ句の果てに、振られてるけど。

そういえば、あの二人はバディだったはずだけど…


なんとなく予想はある。どうせアルが

「俺とバディを組んでくれ頼む」

しつこく誘っていて、誰も近寄れなかったんだ。そしてしょうがなく組んでるはずだ。

かわいそうに…

そんな事を思いつつ教室に入った。

僕が入った瞬間クラスの雰囲気が暗くなり、男子の方から、


「許さん、どうして、あいつだけは…」


憎悪の声が大量に聞こえてくる。僕がクラスに馴染むにはまだまだ時間が掛かりそうだ。



チャイムがなった。最初の授業は魔術適性検査だ。

魔術適性検査それは、言葉の通りなんの魔術に適正があるかわかる検査だ。

この学校では、魔術が使えるのは当たり前だったが最近では、魔術を使えない人も入学できるように変わったらしい。変わったと言っても魔術が使えなければ落ちこぼれ確定だ。

分かってはいた、分かってはいたが少しは期待していた…適正がなかった。

入学ルールが変わって初の適正無しらしい。

珍しいのか、僕の名前は一瞬で学園に広まった。『無剣の使い手』として。

ミラの方は僕とは逆でこの学校始まって以来の天才だったらしい。






検査が終わり訓練場に向かう廊下でアル、レーナに出会った。


「やぁマイフレンド」


手を挙げて、アルが僕に話しかけてくる。足を止めて、視線を移す。


「それにしても無剣だっ」


僕に向かってアルが何か言おうとしてたが、視界から消えた。

え?何が起こったの。


「ぐべぇ」


情けない声が下から聞こえた。

目線を落とすとなぜアルが消えたのかわかった。

アルがうつ伏せで倒れてるからだ。原因は探すまでもない。

レーナの足が突き刺さっていた、アルの後頭部に。

がばっとアルの顔が上がった。


「酷いよマイハニー!」


マイハニーが気に入らなかったのか、レーナの額に青筋が浮かび容赦なく頭に蹴り叩き込まれる。アル

目にも止まらぬ速さで壁に激突してめり込んだ。


「さぁ、行きましょう」


冷たい声だった。


「ひっ!」


背筋をゾクリとさせる声に思わず短い悲鳴をあげた。


「ア、アルは…」


恐る恐る尋ねるとレーナはニコリと笑った。笑ったけど心が少しも笑っていなかった。


「あんな男知りません」


結局、二人で訓練場に行くことになった。



さらば、アル。


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