4話、マイフレンドー
「いい朝だ。」
そう言いたかった。昨日の事がなければ。
過ぎてしまった事はどうしようもない。切り替えて
まずは、朝の日課である修行をするか…
僕は、ミラを起こさない様に、ゆっくり部屋から出て、学園周りを走った。
いつも走る場所とは違い新鮮味があったので、結構な距離を走ってしまった。
早く部屋に戻って汗を流さないと、朝食に遅れる。寮では、食堂で食べることが出来、食べる時間が決まっている。
急いでた事もあり、ノックもせずに、部屋にある洗面所の扉を勢いよく開けてしまった。
その先には、
下着姿のミラがいた。ミラは顔を赤くして
「見たいなら、声を掛け…」
第一声が『キャー』じゃなかった。そんな事はどうでもいい。
ドン
「ごめん、ミラ」
慌てて扉を閉めた。
見てしまった。しっかり脳に焼き付かれた。
幾ら耐性があると言ってもアレは…
少ししてから、扉が開いた。僕の方は落ち着いたがミラは今でも顔を赤くさせていた。目を合わせるとお互い顔をそらしてしまい沈黙が続いた。
「早く汗流さないと、朝食に遅れるよ。」
最初に沈黙を破ったのはミラだった。
返事をして、下を向きながら洗面所に向かった。
急いで汗を流し制服に着替え、ミラと食堂に行った。
「よっ、確かラーとミラだっけ?今から飯?」
「誰だっけ?」
青髪でチャラ男ぽっい見た目をしている男が喋り掛けてきた。
後ろに、可愛いではなく美しいが似合う女性がいた。女性の方は黒に近い青髪だった。
誰だっけ?それどころか見覚えもない。
それが態度に出ていたらしく、小声で教えてくれた。
「ラル。あの人達は同じクラスのアレックとシレーナ。昨日自己紹介してたよ。忘れたの?」
忘れてたよ。
何か会話しないと…まずは、挨拶しよう!
「おはよう。アレック、シレーナ」
「俺の事は、アルって呼んでくれ。マイフレンド」
「私は、レーナでいいわ」
このままいけば、友達になれるかも…アルの方にはマイフレンドって呼ばれてるけど。
「ところで一緒にご飯食べない?」
4人で朝食を食べ一緒に教室に向かった。
ついに、主人公にミラ以外の友達が!!