2話、いってきます。
ミラが屋敷に来て一週間位した時に、僕は父さんに呼ばれ、この屋敷の客室に入った。
相変わらず僕に興味がないのか「来たか」とか挨拶もなく話が始まった。
「お前は、この家で生きていくのには向いていない」
この言葉を聞いた時、僕は、悔しくて泣きそうになった。
認めて貰う為だけに毎日努力したが無駄なことだったのかもしれない、そう思った。
「お前が毎日魔法が使えるようになる努力をしている事は知ってるし、剣の腕が上がっている事も知っている。責めて親としてお前が生きていけるために学園に行ってもらう」
絶望しすぎて、何も聞いてないし覚えていない。ただ自分の努力少しが報われた気がした。
部屋を後にして廊下を歩いていた。
僕が落ち込んでるのを見て、ミラが声をかけてきた。
「大丈夫?何かあったの?」
僕が命を救った性なのかよく僕の話し相手になってくれて、唯一の居場所だけどかっこ悪いところなんか見せられない。
「大丈夫。」
そう言って逃げるようにその場から離れた。
この屋敷にいる男は全員ミラに『かっこいい』って言って貰えるように行動している。それはラルも例外ではない。
肝心のミラはラルのベットの匂いを嗅いだり
少し変態だ。
父親に学園に行けと言われた日から数日たった。
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『・・・・契約・・・』
気がつくと真っ白な世界にいた。手を伸ばせば触れられそうなところにフードを被った人がいた。フードを奥まで被っているせいで顔が見えないがとても悲しそうだった。
「時間がない。もしかしたらこれが最後のチャンスかも・・・」
何を言ってるのかも誰なのかもわからない。ただ心が落ち着くした気がした。
「君は誰?」
名前が知りたかった。しかし意識がそこで途絶えた。
「…ル……て………きて。ラル起きて。」
自分の名前が呼ばれてる。目を開けると、そこには、フリフリメイド服を着た金髪美少女が馬乗りで僕を起こしていた。
シュチュエーションは、全ての男が憧れる朝だ。
いつもは、剣の修行をするために朝早く誰も起きていないような時間に起きる。起こされているって事は…
「やべー。寝過ごした!修行は?あと……ミラ僕はどうすればいい?」
完全にパニックだ。
「落ち着いて下さい。おはようのキスを」
聞かなかった事にして、深呼吸して心を落ち着かせていた。
「まずは、食事をしましょう。その後は…えっと…そういえば、お父様に、ラルの食事が終わったら、連れてこいって言われました。」
あ、そうだった。今日は、学園に向かう日だ。親と会うのもこれで最後だろう。捨てられたと思うと今でも悲しくなってくる。
食事を終え、父がいる書斎の前に来た。
『コンコン』
「父さん、ラルです。」
部屋の向こうから返事があった。
「入って良いよ。」
僕は、小さい頃に一回入って以来この部屋には、入ってない。緊張を落ち着かせながら部屋に入った。
「今日呼んだのは、会うのがこれで最後になるかもしれないからだ。」
理解はしていた。理解していても辛いことはある。
「ただ、最後にラル、お前に伝えたい事がある」
今日の父はいつもの父と雰囲気が違う。
「お前にとって、私は酷い父親だろう。それは、理解してる。だが、これだけは、覚えていてくれ。いずれ、お前を大切にしてくれる仲間が出来る。その仲間を絶対に裏切るな、見捨てるな!
後もう1つ……………信じてくれ。恨まないでくれ」
父親の都合のいい話だと思ったが、今の父親なら信じられる気がした。
父親の最後の言葉を聞き終えて部屋を出ようとした時、
「あ、そうだ!まだ伝えることがあった。ほぼお前の専属メイドになったミラ、あいつも同じ学園に入学させる。少しでも、心の助けがあった方がいいだろう?」
この言葉を最後に部屋を出た。親の本心を少し聞けたからなのか、いつもより体が軽い気がした。
「ラル私も学園行けるんです!めっちゃ楽しみです。」
馬車の中から手を振ってはしゃいでる人は無視して、見送りに来てくれた父親に
「いつか、強くなって父さんをびっくりさせられるようになるよ。後、元気で!」
『いってきます!』
その言葉を最後に馬車は屋敷の領地を去った。
ミラ。
ラルとは同い年です。多分。
屋敷では、多くのメイドが働いているのでミラの仕事はほとんどありません。
そういえば、奴隷制度はあります。
結構、人権が認められているけど…