023
保健室にまで運ばれた丸山兄弟は午後の授業が終わるまで目が覚めずにいた。
そして放課後、急いで保健室にくる1人の可愛い一年生がいた。
コンコン!
「はーい。空いてますよ」
ガラガラッ!
扉を大胆に開けて入ってきた女生徒は言う。
「丸山兄妹は意識が戻りましたか?」
保健室の先生に聞くと、先生は呆れながら
「もうだいぶ元気ね。意識がすぐに戻らなかったとか嘘ねような感じの元気さよ。2人とも。ほら可愛い一年生がきたわよ丸山くん、丸山さん」
保健室のベッドが置いてあるところへ向かう。丸山兄妹は
「マイシスター!昼休みは俺のためにありがねぇ〜。愛のパンチ最高だったよ!」
「愛なんてこもってないから!こっちに抱きつきにくるなバカ兄貴!気持ち悪いぞ!」
太が雅に抱きつこうとしているところで保健室の先生と可愛い一年生が現れる。
太は一年生を見た瞬間「げっ!」といった顔をし、雅は
「えーと、確かあなた名前は・・・」
「葵です!葵 和美です!あの時に言ったじゃないですか!覚えといてくださいよ!」
和美は雅に言う。雅は「ごめんごめん」といった顔をして謝る。
太だけはなぜか雅から距離をおき、ぶるぶると震えていた。
「何震えてんだよバカ兄貴?まさか葵さんに惚れてんのか?」
「い、いや、なにも・・・」
ぶるぶるとずっと太は震えている。和美は口を開き雅に言う。
「丸山さん、元気になったなら今から2ー6教室で恋愛委員会の集まりがあるので向かって下さい。私は少し先輩と話してから向かいます」
「ふーん。わかった、じゃ兄貴のことお願いするね」
そう言って、雅はベッドから降り、保健室の先生にお礼を言った後、2ー6に向かった。
その後、保健室に残った太と和美は
「妹さんといつもあんな感じで接してるんですか先輩?」
「そ、そんなわけないじゃないか〜。軽い冗談だよ〜」
太はポーカーフェイスでいようとその言葉を言ったが汗の量が尋常ではなかった。
「先輩。私は怒っているわけじゃないんですよ?むしろ嘘つくくらいなら先輩でも殴りますよ?」
「すいません。家ではいつもあんな感じです」
殴ると言われた瞬間、太は土下座して謝った。
何度もいうが雅ちゃん以外には殴られたくないよ。しかもこの子何気に強そうだからな〜ハートが。
「先輩はああいう馬頭される方が好きなんですか?」
「いえ。俺はMではないのでそんな趣味はありません」
キッパリと太は和美に言う。和美はホッとした表情をして
「いや〜先輩がドMだったらどうしようかと思ってました。私はその確認がしたかっただけなので。では先輩の教室に向かいますか」
怒ってなくて良かったと思う太はであった。




