訓練開始!!
楽しくなってきました。
「じゃあとりあえず1回死のうか?」
「ええええええええええ!!??」
早速練習だと着替えて外に出た瞬間の出来事である。いや意味わからん。
「いや、なんで?」
「つべこべ言わず死ぬ!」
質問もそこそこにばあちゃんは満面の笑みで杖を振りかぶり何のためらいもなく落とした。
あたりは閃光に包まれ俺の意識は途絶えた。
めのまえがまっくらになった
テンテンテテテン
「っはっ!」
何か変な字幕が見えた気がする...気のせいか。
気がつけば俺は地面によこたわっていた。
「よし。いいようだね。」
ばあちゃんが俺を見てそうつぶやく。
「ん?何がいいんだ?」
と尋ねると、
「魔法は魔力と呼ばれる物をエネルギーとして発動させるんだ。しかしお前にはそれが一切ない。」
と解説された。なるほどそれなら...って
「ええええええええ!!!!ダメじゃん!どうすんの!?」
「最後まで話は聞くもんさ。だから1度死んでもらってお前の魂を肉体から分離させて魔力をねじ込んだのさ。魔力は魂に蓄積されるからね。そっから蘇生魔法でチョチョイっとね。」
チョチョイっとじゃねーよ。いや、事前に説明してくれよ。文字通り心臓止まったわ。
「てことは今俺は魔力を持ってるわけだな?」
「そういうことさね。」
ひとまず最初の壁は突破したわけだ。ハードル高えなおい!
「んで?次は何をするんだ?」
「んじゃ...」
「死ねとか言うなよ?」
「ちぇっ!」
油断も隙もないBBAだよ全く。流れで殺そうとしやがって。
「そんなんはいいからまともなのを!ま・と・も・な・の・を・!」
「ハイハイわかったわかった。とりあえず自分の魔力を感じる練習だね。」
最初っからそれを言えよ!そう心の中でツッコミつつ、次の言葉を待つ。
「魔力ってのは、魂から流れ出して自分の血液に乗って全身を巡ってるんだ。だからまずは自分の体を流れる異質なものを感じ取ることが最初の一歩さ。」
なるほどさっきからの違和感はそれか。
なんだか全身がゾワゾワしてくすぐったい。
「おや、感じるのは最初からできてるみたいだね。...まあ平均の100倍入れたらそうもなるか(ボソッ)」
後半はよく聞こえなかったが正解らしい。
「んじゃ次はそれを整えて流れやすくしてごらん。」
「どうやって?」
「簡単さね。今は血液を魔力はでこぼこな状態で巡ってるわけだ。その魔力を滑らかにして巡りやすくしてやるのさ。感じられれば動かすのは簡単だろう?」
ふむ。なるほど。たしかになんだか動かせてる感じがするな。
じゃあこの魔力を、そうだな、麺のように細長くツルツルにする感じで...
「おお!ムズムズしなくなった!」
「成功さね。さすがは私の孫だね。さあ次の練習...言いたい所だけど、もうすぐ昼飯の時間さ。訓練も大切だけど休息も同じくらい大切だからね。覚えときな!」
成功!というところでタイムリミットのようだ。
気がつけば太陽が真上にいた。時間に流れが恐ろしく早い。午後からも訓練頑張ろう!
最後まで読んで下さりありがとうございます。