ヴィル君の覚悟
連投です。
あの光のショーを見たあと、ばあちゃんを避けるように風呂に入り布団に入った。←イマココ
「はあ...」
布団に入った俺はため息をつく。
まさかばあちゃんが魔法使いだったなんて知らなかった。
あの光の乱舞綺麗だった。かっこよかった。
そんな感想と同時に俺の好奇心がさっきから止まらない。
一体どうやったらあんなことが出来るんだろう?
下にあった複雑な絵みたいなのは一体なんだろう?あの杖はどんな役目があるんだろう?
知りたい!知りたい!
突如として現れた未知なる出来事との遭遇で俺の心は[知りたい!]で埋め尽くされた。
それと同時に俺もやってみたい。そんな感情も芽生えてきた。
そんなことを悶々と考えてたら結局寝れずにそのまま朝を迎えてしまった。
いつもの朝の仕事をこなし、朝食をばあちゃんと食べる。
朝からばあちゃんはニヤニヤしながら
「おやおや、大きなクマがあるねえ。寝れなかったんでちゅかぁ?」
と非常に鬱陶しい。
無視して粛々と飯を食う俺にからかうのは飽きたのかばあちゃんも黙って食べ始めた。
ばあちゃんに昨日のことを聞きたいのは山々だしうずうずもしてるけどばあちゃんに素直にお願いするのは嫌だなあと好奇心とプライドを戦わせながら飯を食っていたからばあちゃんの相手をしている余裕は僕にはなかった。
俺もばあちゃんもちょうど朝食を終えたタイミングで俺は覚悟を決めて切り出す。
「ばあちゃん。」
するとばあちゃんは今までのからかうような目付きから一転してまるで俺の心まで見通すようなするどい目付きに変わった。
「俺に魔法をおしえてくれ!」
「さて、どうしようかねえ。どうしてか理由を聞かせくれる?」
ばあちゃんがそう問う。
「俺はもっといろんなことが知りたい!昨日見た魔法はいったいどうやってるんだろうって考え始めたら夜も眠れなくなるくらいいろんなことが知りたい!だから魔法を教えて欲しい!」
俺は覚悟を決めて本音で話した。なんだかここはそうしなきゃいけないと思った。
するとばあちゃんは打って変わって凶悪な笑みを浮かべていった。
「よく言った!それでこそ私の孫だよ!でも覚悟しときなよ。私の訓練は厳しいからね!」
「当たり前だ!」
俺は言い放ったが、後悔するのは僅か5分後の話であった。
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