第5話 たくさんの魔物たちが卵を求めてくるんすけど
見てくれている皆さんありがとうございます!
なぜ、俺は卵を持ち帰った.........
今、後悔している。
目の前に見えるのはゴブリン、ゴブリン、でかい虫、ゴブリン。
言わなくても分かるくらい危機的状況です。
初めの頃は少し楽観視していた。
まさかここまでこの〝卵″がおいしいだなんて。
うん、分かっていたけどまさかここまでとはねえ。
これぞ前門の虎、後門の狼だな。
いやー我ながら情況を掴むのが早いなー。
HAHAHAHAHAHAHA!
そう、読んで字の如く、ま・さ・にピンチです。
思い立ったが吉日!
逃ーげよう!
DADADADADADADADADAAA!
逃げようとした、卵を抱えて。
つられて外の魔物たちも追いかけて来る。
DADADADADADADADAAAA!
後ろから同じ音が響く。
ふふふ、俺はトラップの名人だ!
やすやすと追い付かせてなるか!
そして、ここ一週間の間なぜか流れてきたトラバサミを後方へ仕掛ける。
『トラップ1を設置しました』
ゴブリンの音が聞こえてくる。
DADADADADADADADADADADAAAAゴギュ!!!!
『トラップが作動した模様』
そう、俺は新しいスキル、<トラッパー>を手に入れたのだ。
動物を罠で仕留めていく生活で自然と身に着いたスキルだ。
その能力は二つだけ。
トラップの設置確認とトラップの作動報告だけだ。
単純にして便利なこのスキル。
今のおれには最高のチキンスキルだぜ!
『称号:チキンを獲得、スキル<トラッパー>のレベルが上がりました。』
嬉しくないお知らせ!
稀代のチキンなんて成りたくねーよ!
おっと虫は飛んでいるから速いな。
ブーンと音がしたと思ったら目の前で超高速で蹴りを放つ虫がいた。
虫?
正確には違うそうだな。
<天の声>の中の解析を使う。
《ビートルキッカー》
level15
HP30/30
MP5/5
敏捷60
物理攻撃力90
魔法攻撃力10
魔力20
知能2
運20
スキル<蹴脚><脚刃><脚力上昇>
説明
蹴りを主体とした攻撃をする虫。
体液は甘く貴族の嗜好品として知られている。
殴りに弱いし基本蹴りしかできないただの虫。
危険度☆
出会ったら殴れ!
うん。
ステータス的には侮れないけど世間一般のステータス基準だよなぁ
とりあえず殴ってみた。
「ビシャア!」
叩き潰されて体液がジワリと出ている死体があった。
うええええええええええ!
気持ち悪すぎるだろ。
15禁だな!
もはや血を流して倒れてる人を見てもグロいと思わないだろう。
なつかしいなあ、カブトムシのバラバラ死体がトラウマだった頃。
もう克服したはずのトラウマがよみがえる。
うええええええええええええええええええええ!
吐いた。
DADADADADADADADADADADA!!!
後ろからゴブリンの走る音が聞こえてきた。
まずい、速くの逃げないと。
ん?でもゴブリンだとヤドリキの銃剣で何とかなるかも..........
物は試しだ。
そしてゴブリンを迎え撃つ準備をした。
近づいてくる音。
ニュッと出てきたそのゴブリンは俺の知るゴブリンではなかった。
そう、ファンタジー小説で言う。
ホブゴブリンと似ていたのだ。
ブクマ、評価に感想。
お願いします(作者のやる気になるので)