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次回予告ですよ(『水着美女』と書いて……編)

 大海原のど真ん中にぽつんと浮かぶ浮島都市ケユ。

 ここは海上遊戯マリンスポーツが盛んで、世界有数のリゾート地でもある。

 そんな街に着いて最初にスライムたちが向かったのは……


 ケユ最大のショッピングモール、イオソ。日用品から観光客のためのリゾート用品まで、何でも揃う素敵なお店だ。

 その中でも特にリゾートカラーに彩られた水着店スイムウェアショップの店先で、爆乳褐色美女と、色白銀髪幼女があーでもないこーでもないと、水着を広げながら言葉を交わしている。

 一見、全く異質なように見える二人の仲睦まじい姿は、通りすがりの男達が足を止めるほどに美しかった。

「おい、まだかよ。」

 こちらに視線を飛ばす男達に斬れるほど鋭い眼光を返しながら、金髪の男が声を上げる。美麗な顔で派手すぎるほどの熱帯上着アロハシャツを着こなしたその男は、少しガラの悪いしゃべり方さえ魅力に感じるほどの色気を漂わせていた。

「まあまあ。女性の買い物というのは、得てして時間のかかるものなんですよ。」

 色違いの同じシャツ、同じ体格、同じ顔なのに、なぜだろうか、こちらの男は落ち着いた気品ある色香をまとっている。

「遊びに来たんじゃねぇんだぞ。水着なんかいらねぇだろうよ。」

 少しふくれっつらのスライムに、ミョネが口を尖らせる。

「馬鹿だね、潜入は周りに違和感なく溶け込むことが大事なんだよ。見てごらんよ、みんな浮かれて水着姿だろ?」

「ちっ! うまい理屈を考えやがったな。」

 そんな二人の間に、ヤヲが割ってはいる。

「せっかくの楽しいリゾートなのに、喧嘩しないでください。」

「リゾートに来たわけじゃねぇって! ったく、どいつもこいつも浮かれやがってよぉ。」

「試着。」

 くいっと袖を引くユリに、スライムは別人かと思うほどの甘い声を出した。

「ああ。気に入ったのがあったら着てみろ。俺が見てやるよ。」

 水着を抱えた銀髪が試着室に消える。

 そのやり取りを見ていたギャラリーの間から、毎度おなじみの囁き声が湧く。

「みろよ、あいつロ……」

「俺はロリじゃねえええええええっ!」

 その声が合図かのように、しゃっとカーテンを開いてオレンジ色のオトナ風ビキニをつけたユリがくるりとポーズをとった。

「どう?」

「なんていうか……残念だ。」

 ぺったりと胸元に張り付いた二つの三角形が哀れすら誘う。

 そのとき、店の一角で大きなどよめきが起きた。

 振り向けば、ユリと同じようなオレンジのビキニをつけたミョネが、ヤヲにポーズをとっている。

「さすがは巨にゅ……ミョネだな。」

 ど迫力の胸を隠す三角の布は程よく張り詰め、丸くはみ出す乳線がまぶしい。深く切れ上がったビキニパンツが肉食獣のように野生的な足をさらに長く、悪魔的な美しさに魅せている。

「同じ。」

「ああ? お前の体型でミョネと同じを目指すのがおかしいんだ。どうしてもビキニがいいなら、こういうのはどうだ?」

 スライムが差し出したのはカップの部分がくまちゃんの顔になった、いわゆるお子様向けの……

「ユリ、子供、違う。」

「ンなこたぁ、解ってんだよ。」

 スライムは僅かに外皮を紅色に変えて、ふいと眼球液を逸らす。この仮の姿を解いたときの、やはり控えめでかわいらしい胸周りと、すらりと細い腰周りが妄想の中でぐるぐると果てしなく回る。

「貧にゅ……微にゅ……お前の場合は、胸周りにポイントを持ってこない方がいい。少し派手なフリルとか、腰布パレオで視線を下に向けるんだ。」

 スライム自ら棚を漁る。

「色も……白くて肌理の細かい肌にあわせて淡い色を……寒色系とかもいいな。」

 スカイブルーのセパレート水着を選び出したスライムは、それを小さな腕に押し付ける。

「試着してみろ。たぶん、似合う。」

 多分どころではない。試着室から出てきた姿に、スライムは唸ることしかできなかった。

「完璧だ……」

 短めのタンキニから覗く腹はまさしく黄金比。控えめに主張するおへそが可愛い。大き目のフリルをヒップ周りに贅沢にあしらったパンツはすっぽりと下半身を守り、むしろ健康的な色気を感じる。そして、いつも顔の横に大きく二つにしばったテールを緩くお団子に巻いた姿は……

(カワイすぎる。犯罪的だ!)

 賞賛の言葉をかけようとしたスライムは、背後液にいくつかの視線を感じてば!と振り向く。

 気のせいではない。通り過ぎる老若男女全てが、首をこちらに向けてユリの姿を見ている。

「だっ! だめだ、ユリ、全然だめだっ!」

 リゾート気分で大胆になった男達の前に、こんなエロ可愛い幼女を晒すなどとんでもない話だ。

「ぺったんこだし、小さくて可愛いし……いや、違う。ひょいと担いで持って行かれそうだし、俺ぁ心配で心配で……」

 ロリ気のない俺ですら、つと触れてしまいたい気分になるというのに、真性幼女嗜好モノホンの連中に見つかってしまったりしたら……だめだ、気が狂いそうだ!

公式スクール水着! アレにしておけ、あれなら似合うも似合わないもカンケーねぇからな。」

 こうして、ユリは色気の欠片も無い紺色の水着を買う羽目になったのであった。


 と、言うことで次回は南国ムードたっぷり!

 お楽しみに♪


いや、危険度はむしろあがったよ?

気づけよ、スライム。

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