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道を進む
ヨシュアはナメクジのキリの後を着いて行った。
-たぶん、キリは信用できる。
そう、ヨシュアは思った。
ールース、無事でいてくれ……
「ボク、キモチワルイッテ、ヨク、イワレル、ケド、オウジョサンハ、ドウナノ?」
そう、キリが悲しげに言ったのを聞いて、ヨシュアは言った。
「私は、キリの事は、怖くも、気持ち悪いとも思いはしないぞ」
そう言う、ヨシュアの瞳には、信頼していると言う、光が灯っていた。
「ヨカッタ」
キリは、嬉しそうに言った。
「オウジュサマ、ダイスキ」
「私も、キリが大好きだよ」
ヨシュアはそう言うと優しく微笑んだ。
「ボク、オウジョサンノ、チカラニナッテ、ミセルネ」
「ありがとう、済まないな、キリ」
「ダイジョウブサ」
そう言うと、ズルズルと、キリは道を進んでいった。
後を追う、ヨシュア。
人工的に作られた、道に出てきた。
「ココマデ、キタラ、モウスコシ」
そう言うと、キリは歩みを止めた。
「……キリ?」
「ボクガイケルノハ、ココマデ」
キリはそう言い、
「ココヲマッスグ、イッタラ、ヌケミチガアル」
と言った。




