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ミクロからの展望

「ハナムグリ」


わたしは岩

わたしは風

わたしは甘い蜜


あなたが纏う外界で

わたしは何を演じているのでしょうか


かわいい誤解や錯覚も

必要なものとして受け入れたいのに


お互いの中のお互いは

時に悲しい結果を招くだけ


岩はあなたを妨げない

風はあなたを退けない

蜜はあなたを騙さない


そのようなものは

はじめから存在しなかったというのに





「パラシュート」


風の橋を降りてきて

わたしの手の平でおやすみ


次に橋が架かるのは

君を野に放つとき


羽は軽く 風に乗り

往ってしまえよ 望む場所へ


空にこそ映える君の姿

風にこそ映える君の姿





「彼岸花」


川面を流れる何千もの花は

夏の残り火と共に散った


僕は君を見ず

夜目の道標としてあぜ道を行き

君は僕を見ず

対岸に心を渡らせた


僕らは同時不在のまま

道から湧き立つ花の色も見ずに


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