瀬能杏子とザーメン安田のカラオケ合コン、トイレの中 僕の心の中の殺人 1.74話
ザーメン「ちょっとちょっとちょっとセノチン!こっち来なさいよ!」
杏子「なんですか!今、いいところだったのにぃ!」
ザーメン「良かないわよ!どこの高校生の合コンで、アニソン歌う奴がいるのよ!」
杏子「・・・ダメなんですか?」
ザーメン「ダメに決まってるでしょ!なんで仮面ライダーとプリキュアを交互に歌うのよぉお!」
杏子「?・・・皆さん、ノリノリじゃないですか?私、こんなに気持ちよく歌えたの初めてです!」
ザーメン「そういう事じゃないでしょ!セノチン、あのねぇ、合コンで歌っていいアニソンは、コナンと宇多田ヒカルだけ、って決まってるの。いぃい?」
杏子「?・・・あの、ああ、そうなんですか。ルールがある?」
ザーメン「あるの!まったくぅ」
杏子「私、こんなに楽しいカラオケ、久しぶりで、やっぱり本店タカハシで真っ赤なブラとパンツ、買ってきたかいがありました。」
ザーメン「・・・巣鴨のおばあちゃんかっ!」
杏子「いつでも、お持ち帰りされてもいい様に、念には念を入れて。・・・やっぱり童貞は白いパンツの方が興奮するんでしょうか?」
ザーメン「・・・個人の趣味だから、そういうのは!だいたいセノチンをお持ち帰りしたいと思ってる男子なんかいないわよ?」
杏子「えっ?ずっと私の胸ばっかり見ている男子がいましたが?」
ザーメン「・・・引いてたの。ドンビキされてたの。・・・誰よ、ザンキって?知らないモノマネされても意味わかんないから。似てるとか似てないとか分かんないから!」
杏子「今日はほんと、ザーメンが誘ってくれて楽しかったです。」
ザーメン「やめて!・・・あたしの事、ザーメンっていうの中坊の友達だけだから。ほんとやめて。」
杏子「いや、でも、ザーメ」
ザーメン「だから、それぇ!・・・まぁ。いいけど。セノチンだから。あ、そうだ、セノチン、織部の事、調べているんでしょう?」
杏子「別に調べているって訳では、ないですが。」
ザーメン「あたしさ、思い出したのよ。もしかしたら、織部、間違いで殺されたんじゃないかっって。」
杏子「!間違いでぇええ!」
ザーメン「しぃー!しぃ!・・・声がでかい!声が!しぃー。・・・いい?静かに。」
杏子「ザーメン、それ、本当ですか?・・・織部君が間違えて、殺されたって?」
ザーメン「あっ、もういいよ、ザーメンで。・・・本当かどうかは分からない。あくまで噂。そういう話が当時、あったのよ。」
杏子「私、そんな話、聞いた事なかったですよ?」
ザーメン「そりゃぁ、セノチンが仲良くしている奴らじゃ、そういう話は出ないかもねぇ?お高くとまってる奴らばっかりじゃん?
あのさぁ、大学の部活って言うの?よく知らないんだけど、大学同士で揉めてたって話なのよね。競技上でやっているうちは良かったみたいなんだけど、だんだんエスカレートしてきて、選手を狙うようになったらしいのよ。」
杏子「・・・選手をつぶせば、競技に出られなくなりますからね。」
ザーメン「最終的に、関係ない所で、そのスポーツの選手を暴行したって話。」
杏子「暴行?・・・手が込んでる話ですね。一歩間違えれば犯罪ですよ。」
ザーメン「お互い大学生じゃない?やられたら、やり返す、報復合戦になったって。それで、織部が巻き込まれたんじゃないかって話よ。」
杏子「安田さん、どうしてそこに織部君が出てくるのですか?関係ないじゃないですか?まだ中学生ですよ?」
ザーメン「そりゃぁ、本人じゃなくて、弟を狙ったんじゃないの?自分以外の家族を怪我させられたら、試合どころじゃないでしょ?ふつう。」
杏子「え、あ、ま。・・・それ、本当なんですか?」
ザーメン「だから、そういう噂だって。あたしが通っていた学習塾でも噂になってたし、カナちゃん覚えてる?」
杏子「・・・カナちゃん?・・・・カナちゃん?」
ザーメン「胸が大きい。」
杏子「あ!シーカッパー!・・・シーカッパーの森さん。」
ザーメン「そう、シーカッパー。・・・セノチンさぁ、よくあだ名覚えてるね?」
杏子「我々全人類の憧れ。人類未踏のCカップに、世界で初めて到達した、あの森さん。」
ザーメン「・・・世界で初めてCカップになった、とかおかしいから。」
杏子「あの、バストと偏差値は比例する、と言わしめた、頭も良いけどおっぱいも大きい、天は二物を与えるのか、と。」
ザーメン「そのカナちゃんち、家庭教師お願いしてたみたいで、問題になってる大学の学生が、教えに来てたみたいなのよ。その大学生が、他の大学と部活で揉めてる、みたいな話をしてたみたい。それでそのうち・・・織部、殺されちゃったじゃない?その後、急に、その大学同士の揉め事が収まったんだって。だからもしかしたら、その大学の関係者と間違われて、殺されちゃったんじゃないか、って。
いい、セノチン、噂だからね。本気にしないでよ?いい?」
杏子「重要な事を聞きたいのですが?」
ザーメン「なに?」
杏子「シーカッパーは、その大学生とヤったんですか?ヤったからオッパイが大きくなったんですか?」
ザーメン「知らないわよ、流石に!・・・中学生とヤるなんて、相当の変態よ?セノチン、わかってる?わかってないでしょ?」
杏子「私の知らない所で、皆、大人になっていくのですね・・・。はぁ。」
ザーメン「・・・セノチン、何言ってんの?」
杏子「仮にその話が本当だったとして、間違えて殺された、って事になると、織部君のご両親になんて説明したらいいか、分からないですね。」
ザーメン「この話は警察も知らないと思う。一部で出回った噂話だから。何の確証もないしね。」
杏子「・・・さすがコミュ力おばけの安田さんです。今日は来たかいがありました。・・・あと、二曲くらい歌って帰りたいと思うのですが?」
ザーメン「セノチン、アニメはダメだからね?いい?」
杏子「・・・バタフライならいいですか?」
ザーメン「?・・・なんで結婚式の歌、うたうのよ?まぁいいけど。」
杏子「じゃあ、バタフライ、いれますねぇ!」




