秘密基地お披露目
夜になり、部屋をノックする音が聞こえた。扉を開けた先にいたのは、メルヴィス親子だ 今日は二人に秘密基地を見てもらう予定で呼んだのだ。
「レイ様、夜分失礼します 今日は何か見せたいものがあるそうですが?」
とりあえず扉の外にいる親子を中に入れる 外よりは多少だが寒さもマシになるし
「今日二人を呼んだのは、前に話した秘密基地がとりあえず完成?したので見せたくて呼んだんだ」
そんな言葉を聞いてメルヴィスが呆然としていた なにか、おかしなことを言ってしまったのだろうか?秘密基地を作るのは前に話したし、手作業なんかじゃなく魔法を使って作るんだから、そんなに時間もかかるものじゃないだろうし
「レイ様確か秘密基地はこの地下に作るとおっしゃいましたね? しかも作業は日中の仕事が終わってからで、まだ5日しか経っていません 無理して急いで作る必要はありません 地下に空間を作るなんて一流の土魔法師が三人でやっても10日はかかるのですよ」
メルヴィスが急に早言葉になり息を荒げてしまっている なるほど、普通なら三人で10日を一人で5日だからそりゃ驚くよな でもマイ◯ラ式の穴掘りならサクサクと進むんだから、俺は悪くないよね?
まーとりあえず秘密基地を見てもらって、また感想をもらおうじゃないか。
俺は早速最初に穴を掘った所に案内した 今は降りやすいように階段を作ってある。
階段を、降りた先は少し広めの広場にしており、すぐ目の前には重そうな扉がある。土魔法を使い、無駄にクオリティーにこだわった渾身の作だ 右と左に天使と悪魔が争っているかのような装飾を施してある
扉を見た瞬間、メルヴィスは黙り込んで装飾をこれでもかと凝視している 逆にアリアは右から左にと歩き色々な角度から観察していた
この世界にも、芸術の一つや2つはあるだろう 天使や悪魔とかの表現が悪かったのだろうか?
そうして装飾を凝視してメルヴィスがこちらを振り向きこちらに駆け出し手を握ってくる
「レイ様あなたは芸術にもお詳しいのですか?この扉の装飾はまさに芸術の極みとしか表現が出来ません 扉一つにこのような細工など今まで見たことも聞いたこともありません 何なんですか?あなたは あなたがなにかやるたびに驚きしかなく心が休む暇がありません やはりあなたについていくと決めて良かった こんな刺激しかない日々がくるとわ」
またしても、メルヴィスの触れてはいけない何かに触れてしまったらしい。
まだ階段を降りて扉の前に立っただけなのに興奮度がすごい あーあーあんなに鼻で息をしちゃって見たことのない顔をしちゃってるよ。
メルヴィスさんの印象が味方になってくれた時にもちょっと変わったがこれはまた修正かな。メルヴィスさんおもろいわ。
娘のアリアもメルヴィスを見る目が凄いことになってなってる。こんな親初めて見たんだろうな いつも、メイド長として キリッとしてテキパキ動く人が扉に興奮して息を荒くしてるんだもん
さーメルヴィスの興奮度は、凄いが先に進まないと話が進まないからな 装飾の話は後でゆっくり聞くからと説得して話を進める。
さてこの扉だが、見た目通り重い だが押せば確実に開くが 秘密基地なんだからただの扉じゃ面白くない 俺は左端にいき 装飾の一部をいじるとがロックの解除される音が聞こえる
俺は左側の扉のやや真ん中に立ち思い切り扉を蹴るとその瞬間扉の装飾がクルクルと回る 俺は、重い扉とは別にロック式の回転ドアを作ったのだ 普段はロックしているのでバレる心配もない
メルヴィスは驚き過ぎて疲れましたとささやき回転ドアをくぐって行く アリアは回転ドアは初めてだったみたいで周りながら出たり入ったりを繰り返して遊んでいた
ようやく秘密基地の中に入ったが、またしてもメルヴィスが声を荒げそうになったが、ため息を吐いて頭を抱える。
「もう一度聞きます この秘密基地をレイ様が一人で仕事のあとに作ったのですよね?」
俺は黙って頷くしかなかった だって嘘じゃないし、つい夢中になってやり過ぎたのは認めるけどさ
「はー先程も言いましたが、地下に空間を作るのは一流の土魔法師が三人で10日と言いましたが なんですか この広さは!!こんな広さの空間一ヶ月はかかりますよ 一体なにをどうしたらこんなこと出来るんですか?さーほら正直に言ってください」
俺は正直に話した 前世のマイ◯ラのことは、無しにブロックのやり方 コーティング アイテムボックスでの回収のことを。
再び深いため息を吐かれて呆れられた目でこちらを見つめられた
「まったくこんな規格外とは思いませんでしたが、こうなったらとことん付いていきましょ 規格外と分かっておけば今後は多少驚きもマシになるでしょう さて部屋の中はどうなっているんですか?」
やっと中を案内できる




