現状把握
「ナイト様お疲れだとは思いますが今の領地の現状をお伝えしたいと思いますがよろしいでしょうか?」
現状把握は少しでも早めにやるにこしたことはないだろうし、なにか起きてからでは遅いしな。
「よろしく頼む、これからこの領地の為に動くには現状を知らなければ始まらないからな」
「それでは始めさせていただきます。まず私が来た時には領地の財政はハッキリ言って崖っぷち状態でした。前領主の不正による収入で、ギリギリ経営していた状態でした。」
なんとも申し訳ない話だ。実の両親による不正が原因で領地の運営が危ないとか
「なので不正により稼いだり手にした現金や宝飾類の現金に還元出来るものは即現金化して領地運営の為の資金にしましたがそれでもまだまだ足りなかったのですが、ここにナイト様への褒賞として国王より不足分の資金と2年間の税金免除をいただくことが出来ました。」
国王には改めてまたお礼をしないといけないなこれは
「これによりマイナス分は無くなりましたが、マイナスがゼロになっただけですのでなにか手を打たなければ再びマイナスになってしまいます」
マイナスが無くなったのはいいが早く稼ぐための手段を考えていかないといけないな。明日にはまず領地の視察に向かってなにか手段を考えよう。
「現状としては以上ですね。細かいことは文面にも記してありますので知りたいことがあればいつでもご用意いたします」
「領民で今困っていることはあるかな?出来ることがあれば早めに対応を考えようと思う」
「そうですね、早めに対応していただきたいのは農具などの更新ですかね。どの領民も古くなった農具で苦労しながら農作業をしています。農作業による収入は全体の四割を超えるこの領地での命綱です。もし不毛となってしまえば領民の命も危険になります。」
「なら、第一にやることは領民の為の農具の更新だな。幸いうちには優秀な鍛冶師がいるんでな最高の農具を領民に与えて農作業も効率化させて収穫が上がるようにしてみよう」




