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花にひとひら、迷い虫  作者: 鍵の番人


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40/40

40.


 最初は、本当にただ監視をするだけのつもりだった。

 

 暗号にレオンの影がちらついてからは、確認するために一緒にいた。

 けれど、いつの間にか花音自身に興味を持っていた。

 同情でも、興味本位の好奇心でもなく、純粋に律だけを見てくれて、どんなにか嬉しかったか。

 人と関わることをやめたと言った律にさえ、手をさしのべてくれた。

 もう二度と会えないのかと、泣いてくれた。

 そこまでしてくれて、やっと律は気づいたのだ。


「……本当に、僕は鈍いのかも……」

 

 律は、流れてくる涙を拭いながら、笑い続ける。




 いつか、花音に教えてあげよう。

 あの暗号に隠された本当の意味を。

 

 彼女は、こんなときだけ父親面して、と怒るだろうか。

 それとも、ざまあみろと笑うだろうか。


 


 この先のことは、彼にも判らないだろう。

 だって、それは、二人で作り上げていく未来なのだから。

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