表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界から○○が迷い込んできたわけだが  作者: かむあ
第1章 「異世界から幼女が迷い込んできたわけだが」
2/12

#01

 俺の名前は藤堂高虎。どこぞの偉人と同名だが、共通点は名前しかない。年齢は30歳のお兄さんである。お兄さんであるのだ。


 家は築30年のボロアパートの2階である。格安だが和室付きの1LDKである。地方のため安いのだ。試される大地であるゆえに。

 試される大地と言ってもここは大都会であり、雪さえ許容できるのであれば住みやすいといってこの上ない。大学卒業後は東京で働いていたこともあるが、あのひとの多さは辟易する。


 ちなみに彼女は居ない。多分もうできそうな気がしない。大学生時代はちょっと良い感じになったこともあるが、それも相手はどう思っていたかよくわからない。ただでさえ、人と接するのは苦手だ。仕事的な付き合いだけなら問題ないのだが、自分の心をさらけ出すには抵抗がある。だから、恋人とどころか親友と呼べる友人すらいないのかもしれない。自分の心を開かないヤツに、心を開いてくれる人などいないのだ。だいたい、自分を無防備にさらけ出して傷つけられたらどうするのだ。致命傷だ。致命傷はそれだけで済まない。致命傷は死に直結するのだ。


 とはいえ、そこまで現状に不満があるわけではない。ひとりが寂しい夜だって、枕を濡らすことだってあるが、現代は十分にたくさんの娯楽がある。日曜日の憂鬱さは筆舌に尽くし難いが、今日は金曜日。テンションは最高潮である。

 そんな俺が何をしているかと言えば、パソコンの前に座って画像の吟味中である。今日のお気に入りの画像を並べるのだ。画面いっぱいに。画面にいっぱいに並べた後は何をするかは割愛しよう。誰だって知りたくはないだろう。


 そして、そろそろ今日のベストの状態かなと思ったその時だった。



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ