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カラオケ

カラオケに何人かでいく話になります。

主人公の好きな人について少し書きました

私は中学の時、あなたとは違う人を好きでいました。



でも、あなたに少し魅かれていました。



魅かれた理由の一つが『歌声』です。



カラオケに一緒にいったとき、あなたの声に惚れました。



ずっと聞いていたい…



素敵な歌声…



まだ声変わりしていなくて、高音もだせるその歌声は



憧れの私も出したいという音と同時に私の大好きな音だったからです。



歌手とかを気に入るとき、歌の歌詞やリズムによるけど、



歌声で好きになったりもするでしょ?



それと同じなんだよ。









7月、暑い日が続いて学校が嫌に感じ始めて早く夏休みに入って欲しかった。

クーラーのきいた部屋に早く帰りたいなと思いながら毎日過ごす日が続いていた。

「今度の日曜日にカラオケ行かない?」

「いいよ」

「じゃぁ、いつもみたいに女子は岡崎に頼むよ。また集合時間とか決めたら教えて。男子には俺が伝えとくから」

「うん。わかった!」

私の住んでるところは田舎で周りは家や田畑ばかり。遊びに行くとしたら最低でも自転車で30分も行かないといけない。暑くても一番遊べるこの時期は、一番近いカラオケで集まることが多かった。

だいたいカラオケで集まるときは決まって甲斐澤君が言いだしっぺだった。男子は甲斐澤君、女子は私が声をかけて、男女3人の6人で集まるのがいつもの決まりみたいなものだった。

メンバーが揃うと、集合時間や場所なんかを私が決めて甲斐澤君に相談する。甲斐澤君がそれでいいと言ったら男女それぞれに伝えるようになっていた。

「今日は何歌おうかな」

「私、歌える曲増えたよ!」

「マジか!私は前と一緒だよ」

日曜日。女子で集まって一緒に向かう。自分が歌う歌の話で盛り上がっていた。

「まだみんな一緒に曲が歌えないよね」

「好きな曲バラバラだしね」

「知ってても歌えるほどじゃないしね」

決まったメンバーになってきたけど、まだ集まってほんの数回。みんなが歌う歌はバラバラで聞いているだけ、歌うだけ、みたいな感じになっちゃっている。でも、これでも会話があるからすごく楽しい。

「甲斐澤君歌上手だよね!」

「うん!」

カラオケで高得点を出す甲斐澤君は話題にあがりやすい。

「でもさ、くるみだって上手じゃん。ひかるちゃんは歌声きれいだし」

「そんなことないよ」

「私のこというんだったらえみちゃんだって歌上手だよ」

「えー、そんなの絶対ないよー」

自分も褒められて嬉しいけど、絶対ないだろうな。点数みたらみんなのほうが高いんだから。

笑いながらそんな話をしていると集合場所、というか現地集合なのでカラオケに着く。もう男子は集まっているみたいだった。

お金を払って部屋に入る。

「やっほー」

「こんー」

それぞれ挨拶をしていつもの場所に座る。部屋がだいたいいつも一緒だから座る場所もあんまり変わらない。

「曲入れていい?」

「うん」

「順番決まってないからそっちもたくさん入れていいよ」

「わかった」

「誰から入れるー?」

順番決まってなくても女子はコレが最初なので1曲目だけ入れる順番を決める。そのあとは自分が歌い終わったら曲を入れていく感じになる。

「今さっき歌った曲、結局最後どうなんの?」

「え、あーわかんない。考えたことなかったなぁ」

男子に私が歌った曲のこと言われ、考える。歌詞は野球の中継というか進行していくのと同時に、自分の人生もそれにあわせて歌っていくもの。野球の試合が途中で終わるから勝ったか、負けたかわからない。

「ふーん。やっぱりさ、人生とあわせてあんのかな」

「そうかもね。今までのことをかいてるけど、最後はまだわかんないのかもね」

カラオケで歌を聴くだけじゃなくてこういった話も時々出る。こんな話で盛り上がった時もあってすごく面白い。

「えみちゃん、場所変わってあげる」

「なんで?」

「だって、私の横ってさ…」

「あー!!いいよいいよ!私の場所はここだから!!」

友達のくるみがからかってきた。私はカラオケに一緒に行くメンバーの一人の浅井君のことが好きだったからそれを知っているくるみはよくからかってきた。小声で話してきたし、歌の音量で周りには聞こえてないだろうけど、恥ずかしい。それに最後断るときは少し声が大きくなっちゃったし…。

「変わりたくなったら言ってね。いつでも変わってあげる」

「それはないと思うから大丈夫だよ」

焦りながら言うと、くるみはほほ笑みながら戻っていった。

「みんなアニメの曲が多いね」

しばらくしてひかるちゃんが話題をあげてきた。

「そうだね。だいたい分かるけど、浅井君のアニメは知らないな」

「俺も」

「うん」

「これ、結構マニアックなアニメだからかな。私は本でよんだことあるよ」

「マニアック言うなよ。知ってる奴は知ってんだから」

歌っている甲斐澤君以外は話に答える。笑いながら5人の話は進んでいく。

「甲斐澤君の歌ってるアニメは週間少年漫画の1つだよね。」

「うん。侍がでてくる江戸なのに現代風だからすごく面白いんだよね」

私もしってるけど、全部読んだことなかったからまた読もうかな。話についていけなかったら面白くないし。

その日はアニメの話で盛り上がった。みんな好きなアニメが一緒だったり、違っても知ってるから話に置いていかれることはない。ものすごく盛り上がった。好きな話になると尽きることがないから、そのアニメのことがよくわかるくらい話をした。

最後、帰る時間までアニメの話があったけど、次はいつ遊べるかという話に変わってから、全員で帰りながら考えた。

カラオケで遊んだら帰るときはだいたい全員一緒に帰る。みんなの予定もあるし、その日は決まらなかったけど、また遊べる日が待ち遠しい。

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