図書委員会
6月でいろんなことに慣れてきた頃。
このころには甲斐澤君とは違う子を好きだった主人公だけど、高校生の主人公が過去を振り返ってる視点で書いてるので、甲斐澤君と一緒にいれたのが嬉しい主人公の話をかきました。
私は本が大好きです
だから図書委員になりました
あなたはどうですか?
よく本を読んでいたのを見かけました
小説、マンガ・・・
何が一番好きですか?
私にもおすすめの本を教えてください
私が面白いと思うかはわかりません
でも、その本について
一緒に話がしたいです
図書委員会での仕事はそこまで大変ではなかった。
一学期の委員会の仕事は“朝読書点検”くらいで、他は放課後の図書室の本の整理くらいだった。
朝読書点検は委員会で配られた紙に、朝本を読んでいなかった人数を書くだけだった。
自分のクラスだけ点検し、紙に書けば終わりの単純な作業を一週間行い、期間が終わると委員長に提出した。
他のクラスと本を読んでいなかった人数を比べて、成績の良かったクラスが毎週水曜日に行われる朝会で表彰されるらしい。
「私たちのクラスが表彰されると嬉しいね。」
「だな。でも、総合1位と2位と3位の中に入らないとダメなんだろ?難しいかも・・・。」
委員長に紙を提出しに行く時、同じ図書委員の溝上君と話をする。
やっぱり、毎朝声かけをして朝読書頑張ってるから表彰されたい!でも、読んでない人もいるし、溝上君が言うみたいに難しいかな。
私のクラスの人数は40人で本を読んでない人は15人くらいいた。
他のクラスの結果が分からないため、いい成績なのか、悪い成績なのかわからない。
「お。どう?朝読書点検で表彰されそう?」
「わかんない、結構読んでない人がいるから。」
「やっぱり?俺のクラスもなんだよ。」
委員長のところに着くと甲斐澤君がいた。もう慣れて友達感覚で話ができる。
甲斐澤君のクラスの結果を聞くと、私のクラスとあまり変わりなかった。どこも同じくらいの結果なのかな、とか思いながら甲斐澤君とわかれ、溝上君と紙を提出してそれぞれの部活に向かった。
数日後、朝会で結果が発表された。結果は1年よりも2年や3年の方が成績が悪いみたいだった。ドキドキしながら成績を聞くと、私たちのクラスは総合1位のところで呼ばれた。
初めての表彰で自分のクラスが呼ばれたのは嬉しかった。2位が甲斐澤君のクラスみたいで、3位は2年生のクラスみたいだった。
表彰されるので、クラスの代表が1人出ないといけなかったが、私は溝上君に任せて前にでなかった。人前は結構苦手だったりする。
甲斐澤くんがでるかと思ったら、女の子が出てきて少し驚いた。なんとなく、こういうのには男の子がでてくるイメージがあったから。
放課後、本の整理で図書室に行くと甲斐澤君がいたので少しだけ今朝の話をした。
「表彰されたね、おめでとう!」
「サンキュー。岡崎のクラスのほうが成績よかったな。」
おめでとう、と返してくれる甲斐澤君。
「表彰されるとき、甲斐澤君がでてくるかと思ったら女の子が出てきてビックリした。」
「俺、人前とか苦手でさ、あーゆーのは無理なんだよ。」
「わかる!緊張しちゃうし、恥ずかしいし、できれば出たくないよね。」
「そうそう。」
私も出なかったからあまり言えないけど、笑いながら表彰の時の話をしたら、甲斐澤君も人前が苦手だと言った。
学校全体の人数は500人近くいて、朝会の時は全員が体育館に入る。その人数の前に立つのはかなりの勇気がいるだろう。
最近の本の整理は図書委員の特権って感じで、整理が終わった後しばらく本を読むことができた。というか、図書室のカギを自分たちで返すことになって、あまり時間がかかっても文句言われなくなったから部活行かずにちょっとここでサボってるだけだけどね。
もう6月。甲斐澤君はサッカー部だから、外の練習は暑いらしい。私は文化部だけど、吹奏楽部だから結構体力使う。だから。週1のご褒美みたいな日になっていた。
甲斐澤君とは別の子を好きな話はまた書きますね。