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第2章 第9話 王都編 自由だ~

 私達には関係なく時間は進んでいく。


 ここ2日ばかりは城下町に昼間は降りて遊んでいる。


 「じっとしてて」と情けない表情でエンちゃんとアルに頼まれたから大人しく遊んでいたんだよ、部屋でね。


 けれどどこで調べたかわかんないけど、いろんな人がこの部屋近くまでやってきて私達への接触を試みるわけ。


 この国の人間なら何からガードするのかわからないけど部屋の入り口に立ってる騎士のみなさんに軽く追い払われちゃうんだけど、他の国のおえらい王族の人とか代表の人とかにする対応はそれなりに面倒みたいだった。


 それよりなにより、この部屋で私達の面倒を見てくれるらしい女官ズの皆さん、朝から夕飯食べるまでいるんだけどね、着いた当初から嫌な感じだった人たち。


 まず最初の日の夕飯の時、テーブルにはこれでもかってごちそうがあって、私達のテンション、ガ~ッて感じで超あがっちゃったの。


 私?私はケーキとかケーキとかに目がくぎづけでしたとも。


 ワイワイガヤガヤおしゃべりしながらおいしいおいしいと喜んでいる友達を見れば、私も自然と顔がほころぶもんよ。


 女の子で最年長の11歳になるケリーが、ごちそうさまの後、ふっかふかのパンの幾つかをナプキンに包んでおみやげに持って帰るとニコニコしながら言ったの。


 それを聞いた友人たちも、ばあちゃんやじいちゃん達に持って帰ろう!となった。


 本当に嬉しそうに、「きっとびっくりするよね」「こんなパン見た事ないもん」そう口ぐちに言ってナプキンに包みはじめた。


 お~!そんなら私も、そう思ってパンに手を出そうとしたら、


 「お止めくださいませ」


 それはそれはきつい冷たい声がした。


 その声にビクッとなる友人たちを見てから私はそう声をかけてきた女を見た。


 女官ズの中でも他の女官を付き従えている女だ。


 綺麗な金髪をこれも綺麗に結い上げて美人揃いのこの女官ズの中でもダントツに綺麗で、人一倍エラそうなオーラを出していた女。


 「もしご入り用でございましたら、お帰りあそばす日程に合わせてこちらでご用意させていただきますゆえ、なにとぞそちらのものはお持ちなさらないで下さいませ。」


 「時間のたったものなどお体にわるうございます」


 私は、ビクッとした後、しょぼんとした友人たちの顔をまた見た。


 あんたらにこの子らを傷つける権利なんてない。


 ついこの間まで他の家族の「生きろ」の願いのまま、死に行く家族の分までコケを食べてきたこの子らを嘲笑する権利はない。


 見なくてもこういうスキルは地球にいた時きっちり身に着けた。


 人が人を見下したり悪意を持つそれは見なくともわかる。


 この女官の言葉は彼女らにとって当たり前なんだろう。


 さも当然という雰囲気も女官ズの中に漂っている。


 あんたらには普通の事、うちらには違う事。


 感性の相違はお互いの話す言葉さえこうして通じる事はない。


 言ってる事はここに控える女官として正しいんだろうけど、ざ~んねん!


 私ってば怒っちゃったよ。


 あんたららわかってんの?と言ってやりたい。


 エンちゃ~ん!あたしらに大人しくしててね、なんて言うなら、私達のお世話係りというこの人達にも言っておくべきだよ、手も口も最低限出すな!ってね。


 私は友人たちに笑って言った。


「あは、怒られちゃったねぇ。でもさ出来立てほやほやのパンだもん、こんなに余ってたらもったいないよね~。」


 私がおどけて言うと、みんなもぎこちないけどちょこっと笑った。


「すんごい一杯持って帰ってあげようね。ね、ね、他におみやげリスト作成しようか?」


 そう言ってみなを伴って広い寝室に向かう。


 今は我慢だ、すんごい、この私から我慢の言葉が出るなんて!


 友は偉大なり!エンちゃんに話してやろう。


 この私を見直すがいいさ!


 こんなにはっちゃけて楽しんでいるんだもの、水を差すのも嫌だしテンション今ので下がってるのに、私が怒って更にそれを下げるなんてしちゃいけない。


 ガンバ、負けるな!私はこの世界のガンジーになる!


 おし!さあ部屋に戻ってさっさと遊び直しだ。



 ところが部屋に向かう私に更に声がかかる。



 「申し訳ありませんが、他の方と男子の就寝用のお部屋は別に用意させて頂いております。ご案内させて頂いてよろしいでしょうか?」と。


 


 私は友人たちににっこり笑うと大きな寝室に先に行ってて、と声をかけ笑った。


 「ん?大丈夫、大丈夫。お姉さんと話すから、うちらこのふわふわの絨毯で雑魚寝ができるもんねぇ~」


 そう言いながら手を振りつつドアをきっちり閉めた。



 女官ズに振り向いた顔は自分でも相当だと思う。


 

「ひっ」と女官ズの誰かが漏らす声がする。


 「ねえ、あんたらさぁ、聞いてないの?私の事?私ガンジーやめた、無理だわ。こうなったら権力者万歳のマハラジャでいく」


 そう言いつつ腕の中のジョーカーを見る。


 子蛇ちゃんたちも嬉しそうだ。


 その眼をキランキランさせて女官ズを見る。


 私はお願いした。


 汚すのいやだからお外でよろしく!って。



 さすがジョーカー、一瞬でそれなりに大きくなり、女官ズを子蛇ちゃん達がそれぞれ瞬く間に噛みつき声一つ漏らさせず麻痺させた。


 そのままお城の庭に一人残さず女官ズを子蛇ちゃん達がくわえたままダイブ。


 ジョーカーが呼ぶとワラワラとハートの子らもやってきた。


 すでに麻痺毒、神経毒ですんごい事になってる女官ズ。


 腫れ上がって誰が誰だかわかんないけど、すぐには死なせない活性毒も注入中。


 みんなは彼女らをあっという間にさらっていき、待機所に飛んでいく。


 「長く遊ぶように」と私はつかさず言っておく。


 この間連れ去られていくのもあっという間。


 衛兵とか衛兵とか、一部の人だけを目撃者にして、こうして私の部屋から女官ズは消えた。





 で、次の日から城にいるよりお外で遊んでいたほうが子供は健全だ!というわけで、お願いだからとエンちゃんに泣きつかれこうして日中は町で観光がてら遊んでいる。


 うちら町の子だから、こうしてフラフラ遊んでいる方が問題ない。


 子供は外で遊ぶのが一番です。


 

 

   


 


 


 

 

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