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第1章 第15話  こんなもんです

このミミズもどきは、血を流すものに集まる習性があるらしく、同じ馬もどきがそばにいても、襲われて血を流す方に、ワラワラと集まっていく。


その隙に半数以上の馬は逃げ出せていた。


ドームみたいになった私達がいる所で、なぜか皆じっとして動かないので、この後どうするのかと思ってリーダーさんの方をうかがうと、リーダーさんは、


「大丈夫だ。」みたいなことを伝えてきた。


おお、頼もしい。


他の皆さんも落ち着いている様子で、何とかなるみたいだなって思って、少し余裕の出た私は、よく本で読んだこれが結界みたいなものなのかな?と、ほんと、ほんとにちょっとだけ好奇心で触った。


そっとそれを人差し指でつついただけなのに・・・・。


それは一瞬冷たい感触だけを残して、さ~って感じに消えた。


え?


私もえっ?と思ったけど、彼らもまた一瞬何がおこったかわからなかったみたいで、同じように「えっ?」ってなって、その後、大声をあげて、顔色をかえながら、その場からぱっと散った。


・・・・・私をおいて。


ほら、私って何度も言うように、運動関係まるきしダメな人で。


反射神経って何のこと?おいしいの?なわけ。


皆さんのように一斉にそこから離れるなんて芸当できないの。


何よ、何よぉ~。


その場に突っ立ったままの私を信じられない!とみる視線は!


一歩も動けない私を、まさか、と見た後、リーダーさんや、あのヒョロ長妖精族さんが私の元へかけ戻ろうとしたけど、私はそれをわかりやすく、いいよ~!とふてくされながら手で止めた。


だって全然平気だったから。


もうカジカジの恐怖はなくなった。


いぶしがる彼らに空を指でさした。


それと同時に大きな大きな影が頭上から降ってきて、その後に続く無数の羽ばたきの音も聞こえてくる。


地表をかけるもの達の力強い足音も地響きのように聞こえる。


その場は、数多くの怒りの咆哮に一瞬で包まれた。



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