あたしのフリーダム
頭が、かたいのです。
鎖帷子で編みあげた翼で
方眼紙を敷いた空を舞う
誰かがうらやむあたしのフリーダム
片道二車線の風が吹いて
量産型ロボットみたいに同じをした雲が浮かんでる
チューブから出したまんまの青色に
タイムカードをおした太陽が通勤ちゅう
星空を飛びたくなるたび門限を破るなら
あしたのおやつを犠牲にしなきゃで
そんな世にも残酷な罰ゲームを耐えられずに
晩御飯まえにはのっぺりしたコンクリートへと
軟着陸を果たすあたしのフリーダム
みんなが思うほど
ライラックが咲き乱れてもいないんだ
誇るものがあるとすれば
融通のきかない不自由さを器用に使いこなす
鼻についた小賢しさくらい
幻滅させて悪いけど あえてこそ
それを自由意思で選択してるのなら
むしろ これぞあたしのフリーダム
てか 自由を気どるのも疲れちゃうもんね
あれやこれやの めんどうを回避するために
いくらかの不自由も望むところだって
いっそ ひらきなおってみせるのも
あたしのフリーダムでしょうに
しばらく ほっといてちょうだい
フリーダムなんて
あんまり難しく考えるもんじゃないわよ
やわらかくしかたを、小難しく考えてしまう(汗)