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968.着水、からの潜水

 ちょっとした事故みたいなものがあったものの、本日は実にほのぼのとした時間を過ごしてようやく目的の海域へと辿り着いた。

 クジラがざばぁっと海面にでてきて口を閉じてたり、イルカたちが先を競うように飛び跳ねたり、トビウオが飛んだり跳ねたりしている海域に、ゆっくりと巨大戦艦が着水する。


「潜水モード入るからこのブリッジが甲板よりも下に移動するらしいよ」


 キマリスさんの言葉に疑問を浮かべる俺たち。

 どうやらこの船、潜水もできるようなんだけど、潜水モードでは突き出てるブリッジなどが格納され、甲板が一番上に来るようになるらしい。

 そのまま海の中へと潜れるようになってるそうだ。

 ゲーム創作物だから海底まで降りても水圧で潰れることはないらしい。

 ただ、巨大エネミーの体当たりなどで船体が破損した場合は別だとか。


 ここからは海の中へとダイブして探索することになる。

 一応ブリッジからは映像で外が見えるらしいけど、キマリスさんではそのやり方がわからないらしい。

 現代知識が欠如してる、というか古代語とかは読めるけどアインシュタイゼン博士語は難しいとかなんとか。

 まぁエルエさんが起動方法分かってるらしいから難なく見えるんだけどね。

 エルエさんがいれば海洋探索も楽にできるので、全てお任せでいくつもりだ。


 ゆっくりと海の中へと入っていく。

 ブリッジ内部の窓が全て映像装置となって外の世界を映し出す。

 おー、青い世界だ。


 かなり透明度はないようで、少し前方くらいまでしか見えない。

 お、遠くの方からイルカが来た。

 戦艦が珍しいのか、しばし周辺を泳いだ後、どこかへと去っていく。


 さらに海の奥へ。

 亀が泳いでいるのが見えた。

 アスピドケロン見たあとだからか凄く小さく感じるな。

 あっちの魚群はなんだ?


「ほー。こりゃ海の中も盛大に作り込まれてんだな」


「いいなぁー、シュノーケリングツアーとかしたくなるわね」


「今度案内人君に頼んでみるかな」


「甘いね少年君、この世界だと海の中入ったら魔物に妖怪、奇怪生物てんこ盛りでツアーなんてできたもんじゃないぜ。ほら、あんなふうに」


 マーマンやらディープワンさんが船の傍を泳いでいる。

 なんだこの船? みたいな顔してたりするけど、基本スルーのようだ。

 そして真下からぬぼーっと出現する巨大イカ。


 ダイオウイカ対マーマンの仁義なき戦いが始まった。

 海の世界、殺伐としてんな。

 というか、なんか見たことのない生物まで結構いるんですが?


 アレは何? 海の中に狼泳いでる?

 七匹のサメが隊列組んで泳いでるのもいるし、マグロの群れにアンモナイトの群れ、巨大な貝がジェット噴射で斜め後ろから真上に飛んでいくのが映像として映ったり、海の中もかなりにぎやかだということは理解した。


 お、リュウグウノツカイ発見。

 あっちはシーラカンスか?

 マンボウもいるな。


「なんであんなのが一緒の界隈にいんだ?」


「ラブカじゃない、あれ? アレらぶ……なんかエイリアンみたいなの泳いでる……」


「見知った魚も謎の魚類もいろいろいるなぁ」


「ありゃ人魚か? さすがにこっちから手を振っても気付かないみたいだな」


 まぁこっちは船の中だしな。


「シャー」


 うん? どうしたツチノコさん? 何が……ふおおおおっ!?

 次に映像に映ったのは鱗。

 巨大な胴体が波打ち、全面白い鱗付きの胴体が画面を覆う。


―― 何者か ――


「うえぇ!? なんか脳内に声が!?」


「む、テレパスか? まぁいい私が対応しよう」


 と、早速相手に返答を返すテインさん。


「こちらはティンダロスのモノだ。汝は今画像に出ている白い胴体の持ち主か?」


―― 然り、この界隈を守護するモノである。陸のモノが何故ここに来た? ――


「この辺りにアトランティスという場所があると聞いた。我々はそこに向かうつもりだが、問題でもあるか? 海洋の掟などは無知に等しい」


―― アトランティス? ああ、下にあるアレか? いいだろうそれ以外に用事がないのであれば此度は見逃そう ――


「そうか、助かる」


―― この海を汚すつもりであるならば我が相手になろう、そうでないならばよい。ゆめゆめ忘れるな ――


「こちらも下手に戦闘行為を行うつもりはない。そちらからも変なちょっかいを掛けないように伝えて貰うと助かる」


―― 承知 ――


 お、おおお。船を囲んでいた白い胴体が消えた。

 何ですかアレぇ!?


「さて、海のことはあまりよくわからん。クトゥルフでないことは確かだろう」


「姿形から巨大な蛇か龍だと思うわよ」


「となると、供物蛇の可能性はあるかもしれんな」


 供物蛇、っていうと、アレが噂のリヴァイアサン!

 確かにこの世界にも居そうだな。

 となると、他にもベヒモスとかジズとか出てきたりするんだろうか?


「そういえばたまに空を巨大な鳥みたいなのが飛んでるって噂、あったな」


 三大巨獣かー。

 ま、まず会うことはないかな。


「ヒロキさんと一緒ならそのうち会うんじゃないかな?」


 なんでですかねリテアさん!?


「だろうな。グガランナとかリヴァイアサンに会うくらいだもんな。俺画像取っておいたぞグガランナ。さすがにアレは衝撃的だったし」


 ちゃんと許可は取っとけよ。無断でスレに出したら大問題になるからな。

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― 新着の感想 ―
>ちゃんと許可は取っとけよ。無断でスレに出したら大問題になるからな。 尚、後日嫁として隣に鎮座する白い何かが居たとか居ないとか……
モノによってはSAN値が危ないからな
フラグが立った! 運営「仕事増やすな!!」 ヒロキ「ならちゃんと管理してくれ」
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