表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

965/1103

961.今日のお宿

「えーっと、宿どこだ?」


「一応まだ時間はあるけど、今日は町の把握でゆっくりするか?」


「そっすね。ナスの谷についても情報手に入れないとだし。あそこってングラネク山から行けるらしいけど、地下世界らしいからな」


「ねぇヒロキさん。私気付いたんだけど……」


「ん、なんだよりんりんさん」


「いや、地下世界行くならわざわざ上の海越えなくてもあやかしの森から入ればよかったんじゃ?」


「……ま、まぁここまで来たんだし、いいじゃん」


「まぁそうなんだけど……」


 そういや初めの魔法の森辺りがあやかしの森とか呼ばれてたな。

 そこからも行けるんだっけ。ナスの谷に生息するからングラネク山から、としか考えてなかったな。

 もっと柔軟な思考で行くように考えないと、地下を移動すれば海経由とかしなくてよかっただろうし。


 とはいえ、ここまで来ちゃった以上はそっちの話は考えないようにしよう。まずはドール見に行くことだけを考えよう。


「とりあえず今日は情報収集から始めるか」


「それがいいだろ。まずは宿探しだな」


 と、結論付けてる間に、猫たちが各所に散っていく。

 猫同士の情報網でいろいろ探ってくれるようだ。


「おーい、皆、宿の場所聞いて来たぞ」


「未知なるモノさんナイスっす。んで、どこに?」


「宿は基本商業区にあるらしい。まぁあっちの方が交易でいろんな奴が来るしな。宿もあるんだろ」


「あー。内陸側は市民街になるのか」


「あとは市役所などのある区画にビジネスホテルみたいなもんがあるのと、金持ち共の区画に高級宿がいくつかあるらしい。こっちの区画にはまずないそうだ」


「なるほど。んじゃ俺らが行くのは商業区が正解か?」


「敢えて高級宿に泊まるのもいいかもな。資金があるということは権力的なモノも持っていると思わせられるから下手な奴が近づいてこなくなる、かもしれん」


「案内人さん、どこがいいです?」


「え、僕!? んー。安全面を考えるなら市役所とかがある区画に泊るのがいいですかね。何か問題が起きたらこの都市の行政が助けてくれるかも」


 んー、むしろ冒険者などに否定的な行政の場合町に肩入れしてくるぞ。

 その場合は金や権力を持ってることを誇示しておいた方がいいと思う、ので俺は未知なるモノさんの案に賛成かな。


「あ、じゃあせっかくですし各所の宿に個人で泊まりません? その方が情報も入りそうですし」


「手持ち的にりんりんと私は商業区の宿がいいある」


 なるほど、そっちの関係もあるのか。


「金なら余ってるし、出そうか?」


「ヒロキさん、さすがにそれは嫌味です」


「そうある。いつも出されてばっかだとこちら返せないので申し訳なさが……」


 なるほど、そういうこともあるのか。

 お金持ってしまったばかりに持ってない時に高級宿奢られる申し訳なさはさすがにそうていできなかったな。

 自分が文無しだったら喜んで奢られるんだけど……それが何回も、となると確かにちょっと申し訳ないと思ってしまうか。


「おーけー、宿は各自自由に。テインさんたちは高級宿でいいいか?」


「いや、そういうことなら我々も各自で宿を取ろう。集合場所だけ決めておけばいいだろ」


「んじゃ集合は明日のドリームランドで、今日は各地で宿取って町中で情報収集。解散!」


 俺の一言で各員適当に散っていく。

 まずりんりんさんとレイレイさん、ついでになのさんが商業区へ。

 

「あのメンバーだけだと不安だし、私はついてくね」


 そしてりんりんさんたちに付いていくくねくねさん。あ、お駄賃だしとくね。


「お駄賃で一千万円……多くない?」


「はした金さ。余ってる資材売るだけで元取れるくらいだし」


「ま、何かあったら使えるだろうし、貰っときな」


 未知なるモノさんに言われ、くねくねさんは一千万を元手としてりんりんさんたちの後を追って行った。


「私は眠る必要がない、この区画で情報収集しておこう」


「ギーァ!」


「ふむ、ニャルラトホテプたちが向こうに行くようだし、私もギーァについていくか」


 市民区画は夢の守護者さん、ギーァ、クトゥグアさんが担当してくれるらしい。


「じゃ、僕は役所関連当たりますね」


「一人じゃあれだろー、私と妹が付いてってやんぜー」


 ニャルさんとマイノグーラさんは案内人君についていくようだ。

 

「うーん。そうなると俺とヒロキと残りが一番面倒そうな高級区画か。ヒロキ、任せていいか。俺は役所行くわ」


「ちょ、面倒ごと起きそうだからって逃げた!?」


 そそくさと案内人君に合流する未知なるモノさん。

 マジかよ。ヤバそうな金持ちとバトることになっても責任持てねぇぞ。

 皆殺しするしかねぇんじゃね?


「ああ、私は人間共のいる場所はあまり好きじゃないんでな。ングラネク山を探索しておく。明日にはここで合流するから問題はないだろう?」


 と、テインさんが単独行動。

 止めるほどでもないのでテインさんとも別れる。

 残ったのは、ティリティさん、コトリさん、キマリスさんの三人である


「少年君、ハーレムですなぁ」


「え、キマリスさん不定形だろ」


「失敬な!? 両性具有といいたまえ、でもほら、一部じゃこういう人間は女性として数えるんだろー。ハーレムハーレム」


 のあぁ、背中からくっつくな。尻に変なの当たったぞオイ!?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
両性で背中にくっつく……そして変な物とくると息子さんですかね あー…娘さんも一緒についてくるわけか
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ