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953.料理対決を始めよう

「う、おおおおおおおおおおおおおおおっ!!」


 勝敗が決し、俺は思わず咆哮した。

 あっぶね。マジアブねぇ! 何だあれ!?

 フィールド存在キャラ全員即死とか意味不明過ぎる。


 確率でプレイヤー即死攻撃とか普通に連発しやがったし。あと一ターンあったら俺の方が死んでても全然おかしくなかった。

 マジキチガイだこいつ。


「惜しい。最後の即死攻撃ファンブルが痛いわ」


「アレ食らってたら俺が即死してたんだが? カードゲームでプレイヤーに即死攻撃とかクソゲー過ぎだろ」


 そりゃいくつか揃えたらゲームセットできるコンボとかはあるけどさ。

 まさかカード一枚で即死狙ってくるとか卑怯カード過ぎるだろ。

 俺の幸運値が仕事したから何とかなったけど、即死率40%を三回連続使ってくるとか、ゲーム崩壊しかねないだろ。


「ともかく、勝ったのはこっちだ」


「ええと、勝利条件は今私の料理教室に登録されているメンバーの即時救出、それと料理勝負はこれからお行うけど、テイムキャラが手伝うのを許可。それと、料理勝負の勝敗条件は相手の作った食事を完食して点数を告げる、だったわね」


「一応、先に宣言しとくが、料理勝負は受けなくてもいいんだぜ? だが、受けるなら覚悟しろよ、あんたは苦しみもがいて敗北の味を知るだろう」


「ふふ、カードゲームは負けたけど、料理に関しては負けるつもりは全くないわ。受ける、でいいのね? 言っておくけれど、こちらの勝負、貴方に勝利は無いわ。私が勝つように出来ているから、受けたら敗北確定なのは分かっていて、受けるのね?」


「確定、ね。そう思っているうちは、勝てねぇよあんた」


 闇のゲームの強制徴収が発動し、料理教室に登録していた者たちが教室内へと即時転移。

 死亡したメンバーはもう無理だけど、それ以外は全員無事に戻ってきた。


「な!? ここは!?」


「何が起こったんだ!?」


「あ、ああ、戻って来れた? 死ななくて済んだ!!」


 皆様々な反応をしている中、マイネさんがマンホール構えてデスエさんへと襲い掛かる。

 止める暇もなかったのだが、残念。

 デスエさんに当たる瞬間、見えない壁に弾かれてマンホールがマイネさんの顔面にめり込む。


「ぶへぇっ」


 うっわ無様。


「ダメよ会員さん。今から私とヒロキさんチームとで料理バトルするのだから、無粋な真似は許さないわ。一応、ヒロキさんのパーティーにいるみたいだから生かしておくけど、次は有無を言わさず罰ゲームするわよ」


「マイネさん、悪いんだけど今から戦うのは俺とテイムキャラだけなんだわ。ちょっと見学よろしく。んじゃ、料理対決のルール説明お願いするよ」


「ええ。料理時間は一時間。互いに作った料理を食しあって点数を決めるわ。点数は10点。美味しかったと思ったら高得点を付けて、不味いと思えば0点などをだせばいいわ。互いに同点で決着がつかない場合は次の料理を一時間で作って再び料理勝負、これを繰り返して、勝敗が付いた時点で決着よ」


「ちょ、それって互いに最低点出してれば決着永遠付かないじゃない!?」


「そうだよ。それがこの料理勝負を受けた時点で敗北が確定する理由だ。NPCたちなら永遠戦えるかもだけど、俺らはプレイヤーだ。どうしても対戦途中で中抜けしなけりゃならない。それで一時間の料理時間がタイムアップ。料理無しで点数付けられなくて敗北だ」


「そういうこと。本来この料理勝負は受けてはいけないのよ。なのに勝つ気満々で受けるヒロキさんはとても興味深いわ。ふふ、本当に私に勝てるなら。私もテイムされてもいいわよ」


 残念だが、決着がついた時あんたをテイム出来る状態にはならないんだよな。


「んで、他にルールは?」


「もう、せっかちね。貴方が勝ったら本来は他の人たちの解放、なんだけど、すでに解放されてるから、私のテイムが勝利条件でいいかしら?」


「いや、勝利条件はデスエさんの即死スキル付与とか、どうよ?」


「本人よりスキルが欲しいなんて、体だけが目当てのようなものじゃないケダモノ!」


 えぇ、なんでそうなる!?


「まぁいいわ。どうせ勝てっこないもの。私が勝ったら貴方の体を使ってお料理罰ゲームよ。せっかくだから満漢全席に挑戦しようかしら? ああ、作ったら今いる皆さん、完食してくださいますよね?」


 あー、ギャラリーが巻き込まれた。

 さっさと帰ってりゃ良かったのに、これで勝敗つくまで帰れねぇぞお前ら。


「さぁ。料理はここにある食材を好きに使っていいわ。毒は無し。料理は手を抜いたり殺害に使いたくはないのよ」


 なのに罰ゲームは人を食材扱いするんだよな。

 もうちょっとなんとかならんのかこのキチガイ。


「ちょ、ちょっとヒロキ、これ勝てるの?」


「そうです旦那様、おそらく、彼女は料理の才能もかなり高いですよ」


 コトリさんがそこは羨ましいとか悔しそうにしてるけど、上手いだけなら幾らでも手はあるんだ。

 けど、美味しいだけじゃ彼女に勝つことはできない。

 そう、上手くできるだけではだめなのさ。


「俺はパートナーにサユキさんを選択するぜ!」


「え、ウチ!?」


 さぁ、料理対決と行こうじゃねぇか!

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― 新着の感想 ―
ですよね
あーたしかに、状態異常とかはウケるだろうけど、毒とか殺害目的では無い、な。少なくともサユキさんにとってはww
ほぼナレ死!? 一ターンずつどちらかが、 隠し眼帯と首枷と手枷と足枷と腕枷と太腿枷と口枷と狐耳カチューシャと狐耳ヘッドホンと狐耳枷と狐尻尾枷を着けた何も見ることも聞くことも話すことも動くことも考え…
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