949.ですよねー
「ねーちゃんが帰ってこねーんだ」
ですよねー。
なんかフラグ建った音した気がしたもんよ。
で、今度はなんだ? まぁ行く場所は分かってるけど。
「デスエさんってのの料理教室行ったまま帰ってこねーんだ。蛇々利さんも一緒に行ったままでさー、昨日の今日やろ? やっぱ心配やん」
やはりイベント発動しやがったか。
ってことは料理系だし、明日はタツタさんなんとかか?
ったく、七不思議あと一つだっつってんだろ。なんで行かせてくれねぇの。
運営さんちょっとそろそろオハナシしません?
「デスエさんってことだし、なんか即死系使ってきそうなんだよな。予防策としてコトリさんとティリティさんには強制参加お願いします」
「ふふ、旦那様ったら、私をそんなに頼ってくださるなんて、嬉しいです」
「サユキのダークマター食べれるの我輩だけだからな!」
「待った! それは黙認できない。この肉はなんでも食べれる!」
そこ張り合うところ!?
「シコメさんも連れてくか、死んでるし即死は無効だろ」
「フラグにならないといいけどね」
「はは、さすがにそりゃないと思いたいな。後二人位、最近一緒してないメンバーでいいかな。誰だろ?」
「モナ・リザ?」
「さすがにあの額縁持ったまま移動は無理かな。モナさんは自宅警備で」
「じゃーよ……「あの、私よろしいですか?」ルルルルーアさん!? あ、そういえばルルルルーアさんとはあまり一緒してないな」
「そうなんですよ。アイドル業もあるので昼間はご一緒難しいですし。勇者様とご一緒出来る機会、私を選んでくださいませんか?」
言ってることはまともなんだけどなぁ。この人普通に味方巻き込んで攻撃して来たりするからなぁ。
「んじゃ後一人は」
「じゃ、暇なんで行くわ」
妖精さんをと思ったらまさかの目玉しゃぶりさんが立候補。
ゴスロリ娘枠として参加するらしい。
さすがにマニアッテマス、何て言えないよな。目玉しゃぶりさんも実力的なモノはあまりなさそうだし、もしもの時は俺が守れるように近くに居て貰うのが一番か。
「おーけー。他に意見は? ないならこのメンツで行こうと思う」
意見はなさそうなのでこのメンツで家を出る。
すでにタツキ君たちには連絡入れていたんだけど、UFO出たところで待ってくれていた。
「あれ? どうしたタツキ君」
「せっかくなんで今日はご一緒しようかと。料理教室とかいつもと毛色が違うので気分転換にはいいかな、と最近ずっと夜間は戦ってたので」
どうやら俺がドタキャンした日は皆で狩り三昧だったようだ。
おかげで魔物などとの闘いに飽きているらしい。
ここらでゲームジャンルの味変をしたいとのこと。
まぁジャンルは大分違うだろうな。
んで、隣にいるのは、参加するってことすかマイネさん?
「ええ。せっかくだしヒロキたちとの冒険、もう少しやろうかなって」
「プリピュアさんたちは今日は来ないぞ」
「……あら残念」
なんだ今の間? 清いマイネさんのはずだけど気のせいか前以上にどす黒い何かが覗いた気がするぞ。
あれか? 清いマイネさんが表に出たせいで表出するはずだた闇マイネが押し込まれて破裂寸前に膨れてるとか?
マイネさん、結構あくどい性格っぽいからなぁ。悪意が隠しきれてないんだ。
「んで。サユキさん関連でまた面倒ごとらしいけど、何があったの?」
「蛇々利さんとデスエさんのお料理教室行ったまま帰ってこないらしい」
「せっかくゲーム禁止にしたのに今度は現実世界、ん? ゲーム内だからゲーム世界? ゲームの中でゲームとかなんかややこしいですね」
「ま、深く考えない方がいいぞ。そういうもんだ、程度に考えてないと俺の周辺正気度がゴリゴリ減ってくからな」
「それに関しては同意ですね」
「場所は分かってるの?」
「一応、フラグになるかもと思ったんで蛇々利さんから地図は貰ってる」
「さすがヒロキね。抜け目がないわ」
「褒めても何もでないっすよ?」
「あら、プリピュアの握手会出禁解除してくれていいのよ?」
「さすがに対価が安すぎるだろ!?」
これ本当に清いマイネさんか?
俺は視線で背後の正義の味方たちに尋ねる。
うわ、全員目を逸らしやがった。
クソ、清いマイネさんはあんときだけだったのか。
今は普通のマイネさんか黒いマイネさんらしい。
長く続かないのか清いマイネモード……
「んじゃま、夜間探索行きますか」
「おーっし、頑張るぞー」
「キョウカの奴気合入ってんな」
「そりゃヒロキ君と一緒の時はヤバい敵が出てくる可能性高いからね」
一人だけ俺に付いてくる理由が違いすぎる!?
戦闘狂なのかよ。
ダイスケだけで十分だろ。
「あ、しまった。ダイスケいるならナギさん連れてくればよかった」
「もういいだろそれで弄るの!」
えー、会うたびに弄るのが礼儀だろ?




