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945.エルエさんの回復?

「お疲れー」


「疲れたりハしてマせん」


 そりゃそうだけども。


「ってか博士さんよ、エルエさん水の中入れられてたけど、機構壊れたりとか大丈夫なのか?」


「ありゃ水でのうてナノマシンの流動物質じゃ。エルエ君の不調の整備などをしておったんじゃよ」


 不調?


「はい、無数の武装取り込みで急激な変化をしたタめ各所ニ不調出てました」


 そうだったのか。

 でも回復したってことでいいのか?


「ええ。エルエさんのブラックボックス以外の稼働率など解析が済みましたので現代科学で修復が可能になりましたので」


 それはそれで凄いな。


「どうするエルエさん。後継機作れるってさ」


「どうするといわれましても?」


 まぁ妹機という訳でもないからどうでもいい話か。

 作るのは良いけどあんまりエルエさんの負担にならないようにな。

 見た瞬間破壊しようとするような容姿に作ったりしないでくれよ。


「それじゃ、エルエさんはもう帰ってもいい感じ?」


「データ取りは終わりましたよ」


「うむ。あとは取ったデータをもとに儂らで検証じゃの」


 つまりまぁ俺らはもう必要ないので早よ帰れ、アトランティス行ってこいってところだろう。

 んじゃま、散らばった皆を回収して次の場所行くか。

 今日中に回る場所はまだあるんだ。


 まずは訓練室と企画室寄ってメンバーの回収。それからガラクタ置き場でレムさん、薬品区画でフェノメノンマスクの回収だな。

 キョウヤは……まだ死んだままだろうから放置でよかろう。

 早速エルエさんを引き連れて訓練室へ向かう。


「なるほど、アイネさんの武器ですか」


「そ。武器と複眼ようの眼鏡みたいなもんかな。ゆっくり動く敵相手でもちゃんと動いて見えるようになるらしい。俺らじゃどう見えてるか想像もつかんけどな」


「あの槍の使い方、あまりよくないようで」


「ロケットエンジンついてるからな。音速越えるせいで音の壁に当たるんだ。アイネさんだとその壁で大ダメージ受けちまうからな。あのパワードスーツ使ってなんとか戦えるってところだ。完全に武器の性能殺してるけどな」


「要は生身で耐える方法が必要ですね」


 古代知識で何かしらいい方法見つかるかな?


「アトランティスにバリアリングという物がありマす」


 結局アトランティスかー。なんかここにきてアトランティスフラグが立ち上がったな。

 行けってことか。行けってことだよな。

 はー。まぁ計画立てておくか仕方ない。

 ただ、ここしばらく突発的にイベント起こるからなぁ。

 夜中もゲームイベント二度も起きたし、さすがに今日はないよな?


 ゲーム禁止にしたし、デスエさんの料理教室だかに行くらしいし……あ、これフラグだ多分。

 嫌な予感しかしねぇなぁ。

 行きたくねぇなー、絶対即死系フラグ建ってるじゃん。


「お待たせた」


「おは要らないと思イます」


 狸娘と蛙娘は企画側か。

 二人を引き連れ、俺は次の訓練室へと向かう。

 四つある訓練室の中で使われていたのは二つだけ。

 アイネさんとシルビアさんが使っているだけのようで、残った場所ではシルビアさんが壊れたように笑いながら魔物と思しき生物を切断しまくっていた。


「あ、いいところに。そろそろ彼女を止めてください。狂気を感じて止められないのです」


 研究者が引いてるじゃん。シルビアさん落ち着いてー。ブラックマイネさんみたいになってるよー。


「制圧、してきます」


 結果。俺の言葉でも止まらなかったシルビアさんは、飛行状態から一方的に絨毯爆撃をエルエさんから受けて気絶。武器を取り上げアイテムボックスにしまったことで正気を取り戻した。

 魔剣なだけあってどうやら正気度か何かを失ってしまうらしい。


「すみません、珍しく正気を失いました」


「よほどのことがない限り血桜は禁止の方向がよさそうだな」


「そ、それは……」


 眼を泳がせるシルビアさん。完全に魅入られてるじゃねぇか。

 さすが魔剣。使用者を狂気に落とす危険な武器となってしまったようだ。


 三人目を回収して企画室へ。

 最初の企画室にはラズナとヒツギが研究者たちと熱い口論を繰り広げていた。

 これはまだしばらくかかりそうだなぁ。


「ラズナさんや」


「だからロケットスコップは要らないって……あらヒロキ?」


「盛り上がってるとこ悪いけど、俺らそろそろ次のとこ行くけどどうする?」


「そうね……帰り道はボタン選ぶだけだし、もう少しここに居るわ。スコップの改造、しっかり話し合わないと変な機構付けられそうだし」


「了解。んじゃここで別れるってことで。あと気が向いたらキョウヤ死に戻ってるから連絡してやって」


「なんで死んでんの? まぁいっか。了解。あとでヒツギに伝えとく」


「だからさぁ、殴り殺すのにスコップ自体は硬い方がいいんだって」


「しかしですね、ヒヒイロカネではビーム機構の搭載が難しいのですよ。可能ならばアダマンタイト、もしくはオリハルコンで、ですね」


「隕鉄はどうかな? 硬さならこちらもあるぞ」


「その手があったか!」


「待て、隕鉄ならこの機構も入れられるぞ。他の素材なら無理だがこれなら!」


「だからソレ却下っつったでしょうが!」


 うん、満足いくまで話し合うがいい。いいスコップができるといいねー。

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― 新着の感想 ―
ロケットスコップよりも地雷スコップの方が需要ありそう 地面に突き刺したら地雷機能がオンになり 誰かが触った瞬間ブラックホールが起動しちゃえば…
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