939.科学の結晶、紹介したい!
結局、今回のドリームランドでは大した移動はせず、宿に戻って再び寝ることになった。
未知なるモノさんたちは残っていろいろやってたみたいだけど、船に乗らないなら俺はもうすることないしな。
ダイラス・リーンの商店とかも結構回ったからもうお腹いっぱいだし。
と、言う訳で、さっさとドリームランドから戻ってゲーム世界でログアウト。
それから編集などを行っておやすみなさい。
現実世界の翌日にログインすると、早速今回の朝パートがやってきた。
やるべきことはいっぱいあるけど、とりあえず今日は向かう場所は決まっている。
メンバーはっと。
アイネさん、エルエさん、レムさん、フロッグガールと分福茶釜さんも暇だから付いてくるんだって。
あと一人くらい……あ、シルビアさんちょうどいいところに。今暇?
「え? まぁ暇だけど……え、何?」
よし、このメンツで行くとするか。
プレイヤーからのメンバーは誰かいなっと。
あれ? ヒツギたちじゃん。
「うっす。今日は朝から行けるんで」
「何埋めに行く?」
「夜中以外にヒロキに会うってなんか新鮮ね」
ラズナとヒツギはともかくキョウヤは何するつもりだよ。埋めねぇよ?
「また変わったメンツだな。今日はよろしく」
あ、フェノメノンマスクだ。
どうやら今回はこの四人が付いてくるらしい。
「んで、今日はどこ行くんだ?」
「ああ、アトランティス行くために潜水艦か何か手に入らないかな、って、アインシュタイゼン研究所に行くんだ。あとは時間が余ったらアイドル事務所に顔を出す予定。ディーネさんのアイドル業、もう始まってるらしいし、さすがに俺抜きで進み過ぎると何かイベント見逃しそうだし、定期的に見に行かないとな」
「ほーん。アイドル系はどうでもいいけど研究所ってなんか武器とか開発してるとこでいいのか?」
キョウヤはアイドルは好きじゃないタイプか?
ハナコさんのアイドル衣装とか永久保存版だろ。
全く、人生三人分くらい損してるんじゃないか。
「な、ヒツギ、スコップ改良して貰ったらビームでるようになるんじゃね?」
「なってたまるか」
「それもうスコップじゃないでしょキョウヤ。全く馬鹿なんだから」
「ふむ、研究所か。薬品類も研究してるのか? 武器の幅が広がるかもしれんな」
意外とアインシュタイゼン研究所は高評価らしいな。
んじゃま早速だけど研究所に顔出すか。
とりあえずアレがあればいいんだが。最悪学校の購買で購入しちまうのもありだよな。
あそこなんでも売ってるし、アレも売ってるだろ。多分。
メンバーを引き連れて研究所へと向かう。
すでに一回行ってあるので選択肢を選ぶだけで向かえるのがいいよね。
短縮移動で一瞬である。
「おひさーっす」
「おー、待っとったぞいヒロキよ!」
お、おおぅ?
アインシュタイゼン博士が俺の到着を待ちわびていたようだ。
「お、そっちの嬢ちゃんはシルビアちゃんかい」
「え? あ、はい、そうです、けど?」
「ヘファイのジジイと共同開発ということになっての。前に頼まれとったもんがこっちで出来上がっとるんじゃ。ええい、どこから案内しようかの、お前さんらに見せたいもんが多すぎる」
「とりあえず一つ一つ行こうぜ。時間はあるし」
「そ、そうじゃの。じゃあとりあえずまずはリクエストを聞こうかの。どこか行きたい場所はあるかいの?」
「えーっと俺からは船とか買えないか? 金はあるけど現物がなくてさ」
「船のぅ、ええのがあるぞい。今回紹介しようと思っとった奴なんじゃ!」
「なぁ爺さん、このスコップからビーム出るように出来ねぇ?」
「ほぅ、また変わったもんを所望するのぅ」
「すまない、変った薬品などはないだろうか?」
「薬品に関しては儂門外漢じゃの。ただウチの部署にそっち系もあったぞい」
「なるほど、ではヒロキさん、別行動させて貰うよ」
フェノメノンマスクは薬品部の方に向かうようだ。
いったんここでお別れだな。
全部終わって戻ってこないようなら様子でも見に行くか。
「あとは、確かエルエさんとアイネさん、レムさんはここに来ることでスキル覚えるらしいんだけど、なんかやった方がいいのか? 来るだけで良いなら問題ないんだけど」
「ふむ。エルエ君は少しメンテしないかね。今ならより深くデータを取ることも出来そうなのだ。西園寺君が待機しているのでいつもの場所に行くといい」
「では私はそちらに……いつも、でハないでスね」
だよな、一、二回くらいしかデータ取りしてないよな?
「きゅい」
「あー、レムさん用に自由に遊べる廃材とかないっすか?」
「ん? ああ、廃材置きなら。おーいそこの。レム君を廃材置き場に連れて行ってやってくれんか」
たまたま傍を通りかかった白衣のお兄さんに白羽の矢が立った。今急ぎなんですが? とか言いつつレムさんを連れていくお兄さん。急ぎじゃ、なかったのか?




