表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

93/1100

92.廃病院は危険らしい

「と、いうわけで、本日は輝くんに聞いた後、お寺に向います」


「寺と廃病院かぁ。トンネルみたいなヤバいの居ないといいわね」


「というか、ここ狭ぐね?」


 ネネコさんが思わず告げて見回す。

 俺の部屋にはベッドが一つあるだけだ。

 テーブルもあったけどさすがにこの人数が居ると邪魔になるので片付けている。


 部屋に居るのは俺、スレイさん、ツチノコさん、稲荷さん、ディーネさん、メリーさん、ネネコさん。ハナコさんとテケテケさんは霊体化して貰っているので場所は取ってないけど他の娘は実体化しているので結構場所がなかったりする。


「やっぱ狭いよなぁ。UFOを本住まいにしちゃった方がいいんだろうか?」


『あ、もしかしてあの時の宇宙船?』


『まぁアレだけ広いと住処としては最適よね』


「これも輝君に聞くかぁ。今度は忘れないようにしないとな」


 たまに忘れるからなぁ、ちゃんと覚えとかないと。


「それにしても、見事に女の子ばっかねアンタ。まさかハーレムだーとか勘違いしてないわよね?」


「はは、まさか?」


 スレイさんが何故か一人だけハーレム要員とかいう二つ名持ってるけど、俺も他のメンバーもハーレム云々の二つ名やクラスは持ってないので勘違いとかしてないですから。スレイさんだけが勘違いしてる、くらいか?


 今日の行動を確認して、俺達は一度学校へと登校する。

 教室に向って出席日数を増やし、輝君に挨拶。

 何故か朱莉も手を振って挨拶して来たけど、君はなんでそんな楽しそうなの?


「んでさ輝君や。宇宙船を自宅にしたいんだけど、どうすればいいかな?」


「えーっとね。住居の事なら市役所に届け出が必要かな」


 市役所なのか……まぁ住居取り扱い店作るとゲーム的にややこしくなるだろうし、不要メモリは極力省くよな。よし、最初に市役所だな。


「輝に紹介されたトンネル行って来たんだけどさ」


「え? 廃トンネルいったの!? 良く生きてたね。あそこ確かレベル65のボスキャラ居たはずだけど」


「知ってたのかよ!? それに付いてだ。これから寺と廃病院に行こうと思ってるんだけど、そこの理想な挑戦レベルは? あとボスのレベルは?」


「えっとね、お寺は平均20レベルくらいだね。変な鳥はいるけどボスは居ないよ。廃病院の推奨レベルは50くらいかな? ボスはえーっと78だったかな?」


 廃病院はやめよう。これは確実に死ぬところだ。


「というかヒロちゃん。結構いるし、このメンバーだけでよくない?」


 まぁそれはそうなんだけど……ってなんで実体化したのテケテケさん!? 

 ほら、朝の教室が阿鼻叫喚だよ!?

 プレイヤーさんたちが慌てふためいて逃げだしてるじゃん。


「そうだね。廃病院はちょっと無謀かもしれないね」


 輝め、その説明を事前にしててくれりゃあんなバケモノと闘う必要なかったんだからな。

 まぁその場合はメリーさんテイムできなかったけど。

 これはこれでアリか。メリーさんテイムするために頑張ったと思えば。


「な、なによ? 急に自分のポケット見るんじゃないわよ」


「ふぉっふぉっふぉ。お主ではなくヒロキはワシを見とったのじゃて」


 胸ポケットは一つしかないのでメリーさんと稲荷さんが二人で入っている。

 普段は隠れてるんだけど、なぜか出てきて二人で話しだす。

 あの、皆から注目されてて恥ずかしいんだけど?

 胸ポケットに二体の人形入れてる変態さんみたいに思われるの嫌なのですが?


「じゃあ今日は寺だけ行って帰るか。時期的にもこれ以上メンバー増加は見込めそうにないし」


「ふふ、楽しみにしてるよ。僕は参加できないけどね」


 お前一応脅かす側だもんな。

 ちなみに、学校に連れて来て他のプレイヤーに見られるとのちのち面倒そうなネネコさんは今回スレイさんの警護として開かずの間に隠れて貰っている。

 あそこなら生徒や先生がやってくる可能性が低いのだ。


 基本あそこに来るのはプレイヤー位だしな。

 ハナコさんも隠れて付いてるはずだから余程の事がない限り大丈夫だと思うけど……


「あ、ヒロキ!」


「うん? あ……」


 赤髪ツインテールのソバカス娘が教室に入ってきた。

 なんか久々に見た気がするな。日数的にはそんな経ってないんだけど。


「テメェ、何処ほっつき歩いてやがった!」


「へ? どういう……」


「るせぇ! いいから面貸せや」


 あれ? これもしかしてボコフラグ立った?

 しまったクラスをフラグ建築士のままにしてた!?

 変なフラグ立たせてしまったか、っていうかユウはプレイヤーだからフラグが立ったわけじゃ無かった!?


「マネージャーさん、ヤる?」


 小声でディーネさんが尋ねてくる。耳元に水を持って来て俺だけに分かるように伝えてくれているのは、ユウを敵と認識した方がいいのかってことだろう。


「いや、しばらく様子見で。多分大丈夫」


「そう、ならもう少し隠れておくね」


 今の俺には稲荷さん、メリーさん、テケテケさん、ツチノコさん、ディーネさんが付いている。

 突然ユウが敵として殺しに掛かって来ても十分迎撃可能な面子である。

 まぁそんなことはないか。

 でも何の用だろうか? 確かヒバリが幽霊嫌いでヨシキもユウも俺との交友を断ったのではなかっただろうか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ