923.対決暗黒大魔王軍3
「む、骸骨騎士か!」
ついでにヘンリエッタさんを選択するともれなく骸骨ホムンクルスさんも付いてくるんだ。
二体の骸骨が武器持ってヒュドラ男爵へと駆ける。
カタカタカタと体を鳴らして、接敵。
「馬鹿め、溶け消えろ!」
ごぱぁっと口から飛び出す毒液、ヘンリエッタさんが溶けるが、すぐに復活してさらに近づく。
ホムンクルスさんの方は溶ける気配がないな。あの骨、謎物質ででも作られてるんだろうか?
「プリピュアァ! 男爵にばかり注目してていいのかぁ!」
「うっ、怪人スライム男!?」
「ローパー男もいるわ!」
「スラッグ男まで!?」
おい、卑猥生物オンパレードじゃねぇか。
運営、お前らの方を垢バンすべきじゃないのかこれ、オオン?
「ふはは、貴様等はこの俺が緊縛してぇ……ギャアァァァァ―――――!?」
ローパー男がスレイさんに巻き付いたその刹那。
スレイさんの触手により毒を注入されたローパー男が泡を吹いて倒れる。
そういえば、スレイさん猛毒クラゲだったな。カツオノエボシだったっけ? キロネックスだっけ?
「ローパー男!? おのれ貴様ら!」
「邪魔じゃいっ」
マイネさんの一撃がローパー男に意識を持ってかれたスラッグ男を圧殺する。
マイネさん、狂暴性がアップしてる気がするなぁ。
「く、だが俺はスライム、圧殺程度で殺せるわけ……あ……」
「敵性存在撃滅システム起動。主砲による消失確率99%。発射」
残ってたスライム男君は逃げる暇すらなくエルエさんの主砲により蒸発した。
うん、敵じゃねぇなここの怪人。
マンホール下も……
「な、なんだこいつ銃が効かない!?」
「ダ――――!?」
「ひぃ、お、俺の腕、俺の腕が食われたァ!?」
捕食吸収に特化したアブホース、その落とし仔であるスパウさんには物理攻撃など効かない。というか捕食されるだけだ。
結果、スパウさんは近づくだけで相手を制することができるらしい。下手に降りて巻き添え食らうのもあれなので、スパウさんにはこのまま地下攻略を主導して貰うとしよう。
地上に出て来た戦闘員に関しては俺たちチームで撃退していく。
たまに大魔王軍の怪人が出てくるが、ゴブリン男とか、オーク男とかオーガ男爵とか、出てくる途端にプリピュアやマイネさんたちにより駆逐されていく。
前回の秘密結社撃退戦より人数少ないんだけど、意外と問題なく戦えてるな。
こっちの方が小規模なのかも。
っし、そろそろ地上部隊が殲滅できるかな?
「ヒロキさん、そろそろ」
「ああ、俺もそろそろ地下の本拠地向かおうと思ってたんだ。プリピュア、先導します」
「うん、任せた!」
地下へと向かう。
護衛としてナスさんが一緒に降りてくれているが、どう? 危険はありそう?
「問題無し。ほぼスパウがやってくれてる」
ならよさそうだ。
一部倒されてない戦闘員などを処理するだけなんだけど、そこはシルビアさんやメリッサさんが久々の銃撃OK戦だってことでヒャッハー状態で駆逐している。
「地上はエルエさんやアイネさんにお任せしたし、プリピュアの護衛はスレイさんとカルカさんにお任せしたから、俺らは自由行動だな」
と言っても進める通路がまっすぐしかないので今しばらくは自由行動できないけどな。
まず向かうべきは首領室じゃなく宝物庫だ。十種神宝の捜索しないと。
結局俺の傍に残ったメンバーは、芽里さん、彩良さん、ナスさん、シコメさん、スキュラさんの五名だけだ。
シルビアさんたち敵を追って奥の方まで行っちゃったしな。
っと、分かれ道に着いた。
んじゃ芽里さん、目的の物見つけたら連絡もしくは確保よろしく。
芽里さんとシコメさん、スキュラさんを片方に向かわせ、俺は逆の方向へと向かう。
ナスさんと彩良さんしか残ってないけど、まぁ何とかなるだろ。
後ろのプリピュアチームも分かれ道で三人と四人に分かれたみたいだな、こっち来ちゃったよ。
「スレイさんもこっち?」
「お、ダーリン。プリピュアたちの警護しながらこっち来たぞー」
やってきたのはプリパープルとプリイエローだ。
イエローは天真爛漫タイプ。パープルは引っ込み思案タイプのよう、あれ? 気のせいか? 今翻ったスカート、もっこりしてたような?
「み、見た?」
「ははは、なんのことやら?」
「べ、別に不思議じゃないだろ! 僕だってやりたくてやってるわけじゃない! 選ばれたんだから仕方ないだろ!」
うん? え? まさか……プリパープル、キミ、魔法少年か!?
「ダ――――!!」
っと、敵が!?
ええい今は真実を聞く余裕はない。皆撃退するぞ!
「あはははは、あたし、綺麗―――――っ?」
彩良さんが楽しそうに突撃しだした。
そういえば彩良さんも戦闘らしい戦闘ってあんまさせてなかったな。
ストレスたまってたようだ。存分に解消して貰おう。




