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902.呪いのゲーム2

 さて、どうしたもんか。

 ひとまず機械自体をスレイさん、レムさん、エルエさんが見てくれている。

 何かしらサユキさんを戻せる方法があればすぐに実行してくれるらしい。


 呪い方面からはコトリさん、目玉さん、祝さんが、霊現象と思われるのでハナコさんたち幽霊組も加わり、あーでもないこーでもないと検証を行っている。

 今のところ、誰もコントローラーには触れていない。


 下手に触れることで自動的にゲームを始めてしまい、周囲の話を聞かなくなってしまうらしい。

 それに選択肢の選び方も不安がある。

 今のところ二択だが、今後も二択だけの可能性は低いらしい。

 そうなると一番面倒なのは、一回目の選択肢で生還させておいて二つ目の選択肢で死亡する、といったパターン。最初の選択肢が間違いのまま全ての選択肢を選んで全滅、という可能性はかなり高い確率で今後の選択肢にされているはず、らしい。


 外の神であるニャルさんたちもドリームランド側面から、あるいは別の世界から攻略可能か、呪いを解けないか、と検証中。

 稲荷さんやルルルルーアさん、ネネコさんは浄化方向で何とかできないかと試行錯誤中。

 サユキさんを助けるためにウチのメンバー総出でできることを行っているのである。


「ふーむ。呪いの相手がこのゲーム内に居るのが問題よね。中には入れればいいんだけど」


「呪詛の中に飛び込むの? マイネさん、さすがにそれは無謀じゃない?」


「でも、内部に入らないと外からじゃ多分無理じゃない?」


「内部に取り込まれるとそちらのルールが適用される可能性がありますよ。私の個室スキルもそれですし」


「いい方法だと思ったんだけどなぁ」


 マイネさんが呪詛の中に飛んでも呪物に取り込まれるのがオチ……ん?

 あれ?

 なんか、丁度少し前に似たようなこと起こった記憶が……


 そう、それは……テン……ソウ……メツ……! そうか、それだ!


「コトリさん!」


「なんでしょう?」


「確かコトリさん、テンソウメツのスキル奪ったって言ってたよな!?」


「ああ、あれですか。確かに……あ。まぁまぁまぁ! そういうことですの!」


 コトリさんも気付いたらしい。

 早速スキルを確認し始める。


「このスキルで行えるのは相手の内部に寄生し時間をかけて相手を取り込むスキルです。しかも……内部で行動することが可能です」


「コトリさんだけに頼るのは申し訳ない気がするな。何か方法まだないか?」


「わ、私のスキル、なら、一人余分に、道連れにできる、です」


 まさかのシコメさんが立候補。

 道連れスキルってそういう使い方でいいのか?

 

『ヒロキ、行くんでしょ?』


 まぁ幸運スキル持ちで内部に入って攻略できそうなのは俺だよな?


「ツチノコさんたちにコントローラーを持ってもらいましょ」


 幸運スキル発動するかな?


『ヒロキ、向こうに辿り着けたらトイレを探して。きっと、そこさえ見つければパスが繋がるわ』


 お、おおぅ、なんかよくわからんけど、パスが繋がればなんとかなるのか。

 

「では、旦那様」


「ああ。それとコトリさん、もしもの話だけど――――」

 

 一応、保険だけは掛けておくか。万が一もあるからな。 


「シコメさん、よろしく頼む」


「え。ええ。本来の使用方法とは違うけど……」


「準備は?」


 問題無し!

 こっちのことは任せるぞ皆!


「……テン……ソウ……メツ!」


「道連れ!」


 うお。目を閉じた瞬間何かが変わった。


「旦那様」


「どう? できた?」


 なんとなくだけど成功した気がするので目を開く。

 お、おお? なぁにこれ?

 2Dゲームを無理矢理3Dにしたような世界、隣にいるコトリさんだけが3D世界の姿だった。


「これは……」


「呪いのゲームの精神世界内、つまりは呪詛の中です」


「ゲームに取り込まれたような感じか?」


「自分から侵入したことと、私の方が呪詛格が強いので徐々に取り込みつつある状態、でしょうか? ただこの中は向こうのテリトリーなので……ともかくまずはサユキさんを探しましょう」


 下手に離れるとどうなるかわからないのでコトリさんとは常に一緒に行動することにした。

 今の俺らはコトリさんの中に入ったヤマノケみたいなもんだからな。呪詛に対抗する術がないと逆に取り込まれて潰される。

 まずは現状を把握するために学園を探す。

 サユキさん死なないでのゲームは学園生活が基本だ。

 

 なのでサユキさんは学園内にいる可能性が高いし。ゲームが進むようなら彼女の姿が教室内に出てくる可能性がある。

 下手に町中うろつくよりも本人救出の可能性が高い学園内で待ち伏せした方が早そうだ。

 

「お、噂をすれば!」


「アレがこの世界の学校」


 2D世界が立体になった姿見ると、何とも言えない気分になるな。

 

「呪詛の姿も探したほうがいいよな」


「それはサユキさんを見つけた後ね。まずはサユキさんを探さないと」


 開始地点は自宅だった。そこから学校へ主人公とヒロインのサユキさんが一緒に登校するのが始まりだ。

 そこの選択肢で10回以上サユキさんが死ぬ。

 とりあえずどの選択肢選んでたかは外の皆に伝えてあるから学校に来るまでは問題ないはずだけど……このゲーム一度死んだら最初から始めないといけないのがつらいよな。

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デスゲ委員会共 絶許… 開かずの扉1週間旅行をプレゼンっすね
おのれデスゲーム委員会(関与不明)
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