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888.蛇神神社

 森の中をさらに進む。

 敵性生物の姿も様変わりした。

 マダとーさんは変わってないけど、自立式ラフレシアンとか、ドリルマンドリル、バーストワスプなどの危険生物が敵性生物として現れだした。


 プレイヤーは臭気を無効にしとけば臭わないものの、テイムキャラたちには直撃するため、ラフレシアンは普通に遭遇することすら忌避されるようだ。

 腕がドリルになったマンドリルは近づくのが危険ってだけで遠距離攻撃なら、楽に倒せた。

 バーストワスプは逆に近接戦闘にしておかないと離れた場所だと向こうの爆撃がえげつない。

 制空権取られるのも問題なので見つけ次第レーザーで打ち落としてタコ殴り。

 仲間を呼ばれるより早く倒すのを心掛けるようにしている。


 さすがにコトリさんの結界も抉れ飛んでくる土までが阻んでくれないのだ。

 特に結界間近に着弾すると結界内部の土が抉れ飛んでくるからな。


 かなり奥まで探索したんじゃないだろうか?

 そろそろ目的のモノが見えてもおかしくは……あれか?

 密林の中、一際明るい場所が一つ。

 

 どことなく廃神社を思わせるたたずまいだが、苔むしていながらも、神聖さが天元突破している神社が密林の奥にぽつんと存在していた。

 これはまた凄い場所だな。

 苔むした感じが神秘的というか、滅多に人が来ない場所という姿がひしひしとするのがいい。

 

 そんな苔むした神社に糸目のお姉さんが一人。

 巫女服で竹箒使って敷地内を掃除中だった。

 おお、目で見てわかる程に、巨乳じゃないですか! 目のやり場に困る!?


「ん? またですか。ここは蛇を祀った神社ですけど、禁足地にむやみやたらにふみこまないでほしいんですが。お怒りを買ったら私がいさめないといけないので本当に面倒なんですよ」


 なぜか俺たちの姿を見た瞬間、腰に手を当てぷりぷりとお怒りの巫女さん。

 これ、もしかして物見遊山で姦姦蛇螺のいる禁足地に向かおうとしている迷惑プレイヤーと間違えられてる!?

 まぁここにくるならソレが一番の目的になるのか。


 迷惑な奴もいたもんである。

 というか、すでにこの場所を特定しているプレイヤーいるのか。

 初めて来たのが俺じゃないというのはちょっと悲しい。

 ま、イベントは各個人で行えるようなので気にせずアタックだ。姦姦蛇螺に関しては、今回むやみに触れない感じで行こう。


 今回はあくまで蛇神神社への参拝が目的だからな。


「全く、なんで来る人来る人禁足地に向かう……って、そっちは神社ですよ?」


「お参りに来たんだから神社で問題ないだろ?」


「え?」


「え?」


 一瞬間違えたかと思ったが、間違ってたのは巫女さんの方だった。

 そんなお参りくる人少ないのか。


「……し、失礼しました。本日は蛇神神社にお越しくださりありがとうございます。神社はこちらになります」


「あるじ、ここ神域になってない」


「氏子が少ないんじゃろ。祀っておる神が祟り神のせいもあるかもしれんのぅ。まぁ参ってやるか」


「蛇だし、酒でも奉納するかぁ。神便鬼毒酒を酒吞さんに貰ってるし、コレちょっと奉納しちゃうかな。あと酒吞さん用に持ってった余りの酒をっと」


 お賽銭を投擲して二礼二拍手一礼。

 とりあえず神社の場所は登録されたからまた今度ローリィさんも連れてくるか。

 あ、そうだ。蛇神は初だし、スタンプラリーの用紙貰わないと。


「え、すたんぷらりー? あ。ああー、ありますあります。えーっとどこにおいたかな」


 これはかなり時間かかりそうだな。


「お、ここにあるのってあれか?」


「なにあるか?」


「姦姦蛇螺の封印方法だな。多分子々孫々に忘れる馬鹿が出た時用のモノだろう。少しでも間違えたら大惨事だから戻し方や別の誰かが再封印する時ように書いてあるんだろ。一応覚えといていいと思うぞ。イベントとかでダラさん出てくる可能性もあるし」


 まず一個目。山、あるいは森の中に六本の木と縄を用いて六角形の空間を形成する。この木と縄は殺された村人12名を表してるらしい。

 つまりまぁこの縄の合間が結界となる訳だな。


 中央の地面に箱を置いて、中に六本の棒を入れ、「/\/\>」の形を造り、四隅に壺を設置するのだとか。

 棒の形が巫女の姿を現しており、棒は殺された巫女の家族を表すらしい。

 んで、壺が生還者四名を表すんだと。

 

 これを儀式として、一定周期で場所を移して行うそうだ。

 棒の形や六角形の空間を崩してはならないらしい。

 正直この程度で呪いが抑えられるのか、と思うんだけど、実際今まで抑えられてるなら効果はあるんだろう。


 お、ツチノコさんたちスキル貰った? よかったじゃん。

 神様たちが参拝したからか神域が広がったな。

 ここの神社も持ち直したようだ。


「まぁ、驚くくらいに神聖な空気が神社に漂ってる!?」


 巫女さんが目を丸くして驚くくらいには神聖な場所になったようだ。


「それはいいのだが、姦姦蛇螺の封印、かなり綻びとるぞ?」


 稲荷さんが遠く禁足地と思しき場所に視線を向けて告げる。

 巫女さん理解が出来なかったようで小首をかしげていらっしゃる。

 このままだと封印解けて出てくるってさ。

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― 新着の感想 ―
目隠し眼帯と首枷と手枷と足枷と腕枷と太腿枷と口枷を着けた枷もりもりの拘束具もりもりに戒められ縛られ封じられた巫女の美幼女に宿らされている可能性・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ それは…
その巫女さんがダラさんって気もするな 意識だけを封印してるだけって線も…
ダラさんテイムするか? コトリ「あら、また増やすんですか?」 ヒロキ「システムさんオレの命がヤバいから テイムは無しで…」 システム「よし死ね」 ヒロキ「やーめーろー!」
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