781.マイネさんがあらわれた!
本日もまたログインを行う。
目覚めた場所はUFOの自分の部屋。
今回は変な都市伝説に巻き込まれることなく目覚めることができたらしい。
ほんと、最近変なのばっかで困るぜ。
皆が集まっているだろう居間へと向かう。
扉を開けると、マイネさんが仁王立ちで立っていた。
無言で扉を閉めた。
「ちょっと来なさいヒロキ!」
「そうだ! モナ・リザさん蘇さなきゃー、あ、待ってマイネさ……」
くるり踵を返した俺の首根っこをひっつかんマイネさんにより強制的に部屋へと連行される。
うわー、皆さん勢ぞろい。
未知なるモノさんが何とも微妙な顔をしていらっしゃる。
「私たちを連れていくって言ってなかったっけ? 聞いてみたけどだぁれもドリームランド行ったメンバーいないんだけど? ねぇヒロキぃ?」
「い、いや、アレだぜ、ドリームランドに行ったのはくねくねさんによって異常きたした視界を直せるからってテインさんたちに連れてって貰っただけで、ほら、夜眠ってからのことだし、仕方ないというか」
「さっきティリティさんに聞いてみたんですけど、僕らでも条件次第で問題なくいけるとか?」
「さぁ、キリキリ吐いて貰いましょうか?」
「いや、吐くって言っても、ほら、こういうのは自分で条件見つけるから楽しいわけで……あー、運営さん、ドリームランドの行き方教えちゃってもいいんすか? え、いい、いや、そこはダメって言うべき、あ、はい、吐きます! 吐きますからマンホールしまってくださいおなしゃす」
くっそぉ、運営さえダメといえば言わなくてもよかったのに、独り占めできないじゃん。
「まず夢の中で自覚することで自己イデアに向かえる。そこから地下への階段を探して七十段程下がると炎の神殿があるからそこで試練を受ける。試練に合格したらドリームランド入場許可が下りるから集合イデアに出て、そこでテインさんたちと合流、かな」
「ほほぅ」
「ヒロキさんはもう一度行くんですか?」
「行くけど、今日はとりあえずアイドルの進み具合見てだぬさんとデスゲーム委員会潰してくるつもり。夜には昨日行けなかった七不思議女子中学校編をクリアできれば、と思ってる。そのまま家に帰って寝るところでドリームランドの試験受けて、合格不合格に関わらず試験終わったらログアウトするつもり」
「なるほど、じゃあ今日は皆で合格するところまで進めた方がよさそうですね」
「そのようね。ヒロキ、試験内容は?」
「実力テストとドリームランドの基礎知識。基礎知識はネットで探ってくれ。俺はだぬさんと仕事があるので」
「ま、そういう訳だ。俺は後で勉強して試験受けてみるわ」
「了解。だぬさんだけでいいの?」
「デスゲーム委員会潰すだけだしなぁ。未知なるモノさんがいれば打ち漏らしはないかな、くらいか」
「俺かよ。まぁいいけど」
あとはテイムキャラから散紅さん、メリッサさん、シルビアさんだな。他のメンバーは必要ないか。
せっかくだし死んでも戻ってくるヘンリエッタさん連れていくかな?
「あ、そうだホウリさんダンスコーチ行けます?」
『ええ、私は問題ないけど、隣のこれ、一緒にコーチにして大丈夫?』
「あ、だいじょぶだいじょぶ。私ちゃんと溶かさないようにするからね」
くねくねさん大丈夫かな。黄衣の王の廷臣になったから踊りは得意になったんだけど、人間が一緒に踊ると溶けるらしいからなぁ。オガムさん、生きたままアイドルに成れるんだろうか?
『私たちが行くついでに場所にあんないするから、ヒロキたちは行ってきなさい』
「ハナコさんお願いしまっす」
ハナコさんが動いてくれるならお任せして大丈夫だろ。
『じゃ、私はヒロキさんに付いて行こうかな』
ヤミコさん付いてくるのか。
「きゅい」
お、珍しい、お前も来たいと?
じゃあ今回は散紅さん、メリッサさん、シルビアさん、ヤミコさん、レムさんだな。
もう一人くらい欲しいけど……へんりえ……もしもの場合考えてエルエさん連れて行こう。
「了」
エルエさん最近言葉を略すのにハマってるみたいなんだよな。
端折り過ぎて何を意味してるのかたまに分からん時がある。
ま、その時はニュアンスで判断してるんだけど、たまに大きく外すと互いに話が嚙み合わなくて小首傾げることになるんだよな。
何で言葉を略すの始めたんだっけ。そろそろテコ入れしておかないと致命的なミス起こしそうなんだよな。
「んじゃ、ちょいと行ってくるわ」
「あ、待ってください、私未だヒロキさんと一緒してないんで今回手伝います」
格ゲー少女が遅れて付いてくる。
そういや格ゲー少女さんと冒険に出たことってなかったかもしれん。
未知なるモノさんの姪っ子さんらしいし、無傷でお返しできるように気遣っておこう。
さて、デスゲーム委員会、覚悟しろよ?




