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776.ようこそドリームランド8

飲み会だったのに事前予約入れてなかったために遅れました。(>人<)

「ふはぁ、ようやくイデアに戻って来た」


 ドリームランドは凄かったけど凄すぎて正気度がえらいことになる。

 そろそろ戻りたいと思っていたこともあり、クトゥグアさんをテイムした後は出来る限り急いで戻って来た。

 テインさんがちゃんと案内してくれたから戻ってこれたけど……気のせいかな、最後のドア、ニャルさんの指摘なかったら見つかってなかったような?

 まぁ戻ってこれたからよし、今度からはカーソール移動で済ますようにしよう。正直命がいくつあっても足りん。


「スキルは全員貰った?」


「ギーァ!」


「あとはアトランティスだけか」


「私クトゥグア撃破出来てないかなー」


「嘘を吐けニャルラトホテプ。悔しいがテイムされたときに敗北扱いになっているはずだ。貴様なんぞに負けたつもりはさらさらないが」


「おおん? 土を燃やせん炎風情が吠えおるわ」


「よかろう、貴様の体ごとドロドロに溶かして集合イデアの土にしてやろう」


「止めんかバカ共、こんな場所でやらかすようなら双方アザトースの封印場所に封印するぞ」


「ぐっ」


「やだなーテイン。そんなことするわけないじゃん、仲の悪い奴と口喧嘩してただけだって」


 この二人、普通に合わせちゃいけない奴ではなかろうか?

 まさかとは思うけどUFOに住まわせたら。ログアウト後にバトって次のログイン時、家がなかったとか止めてくれよ?

 クトゥグアさんやらかすときは森一つ消失させたりしてるからな。


「ちなみに知ってるーヒロキ。私やハスターは前々からの外の神なんだけどねー、このクトゥグアは四属性のクトゥルフやハスターの中に火属性がねぇや、って後の人間が適当に考えて作ったのが始まりらしいんだよねー。つまりクトゥグアは創作生物確定なのだよ」


「ぶち殺すぞクズホテプ!」


 ステイステイ! 落ち着けクトゥグアさん。

 でもそれ事実だから、そもそもクトゥルフ神話自体が造り物だって言われてるから。

 そこはステイ! ほのぼの日常オンライン内だとちゃんと存在してるんだから笑って許そう!

 ほら、炎しまって!


「クトゥグア、現実世界に戻ってから会いに来るのだろう。さっさと移動を開始した方がいいんじゃないか?」


「チッ、まぁいい、命拾いしたなニャルラトホテプめ」


「こっちのセリフじゃい。荼毘に伏してやっからな!」


 それ煽ってるの?

 ニャルさんとクトゥグアさんがふんっとそっぽ向いて経ち去っていく。

 二人の仲を取り持つのは多分不可能だろう。

 それぐらいには水と油な二人である。


「イデアに戻って来たけど、この後どうする?」


「目的は達成したんだ、下手なことせずに帰ることをお勧めするぞ」


 それもそうか。また筋肉の化け物に襲われたりしなければいいけどな。

 

「ギーァ?」


 どうしたギーァ? ギーァが右手の鎌を頭上に向ける。

 上に何かあるの……か!?


 俺たちの頭上高くを、変な化け物が編隊飛行組んで飛んでいた。

 五匹くらいいるな。

 ソレ、は蹄のような足を持ち、骸骨かと思えるほどに窪んだ獣と思しき二足歩行の生物。両手が鉤爪みたいになっている生物だった。

 それが空高くを歩くように飛翔している。 


「ああ、あれは風に乗りて歩む者だな。別名イタクァの従者。あるいは氷の心臓を持つ者、空で踊る者、などと呼ばれている」


 ああ、あれが風に乗りて歩む者かぁ。


「ちなみに嚙まれたら感染するからね」

 

 マジかよ!? え、大丈夫なの!?


「こちらには気づいてないから問題はないだろう。さっさと自分のイデアに戻るといい。現実世界に戻れば問題はない」


「彼らはイデアの扉が開いてなければ入ってこないぞダーリン。イデアの扉は中に本人がいればまず開かんし、奴らが入ってくることは、稀だ」


 あるのか稀に!? 怖いなイデア!

 

「ほら、さっさと戻れ。戻ったら自分のイデアには施錠しておけよ。無防備な状態程危険なことはないからな」


 テインさんの言葉にしっかりと頷く。


「あ、ダーリン、ダーリンのイデア内、可能なら精査しておいた方がいいぞ。変なの紛れ込んでる可能性あるから。前回のおっさんとか」


 ああ、ディス・マンだかザ・マンだかの人な。

 了解、イデア内探索してから現実戻ることにするよ。


 カーソール移動で自分のイデアへと戻る。

 ……ん? 

 扉を潜ろうと扉に手を掲げた時だった。物陰に動く何かを見つけて止まる。

 じぃっと見つめていると……あれ? お前は……


「ギーァじゃん。なんでこっちいんの? 皆と一緒に現実世界戻ったんじゃないの?」


 ―― ギーァとは、我のことか? ――


 うお、シャベッタ!?

 って、ギーァの姿っぽいけどギーァじゃないのか!?


「あー、すまん、生物違いだ。あんたに似た姿の仲間がいるんだが、ちょうどさっきまで一緒にいてさ。見間違えたっぽい」


 ―― ほぅ、其方我ら夢の守護者を知っているのか ――


 なんかまた変なのに出会ってしまった気がするぞ。

 というか、ギーァの謎がついに明らかに!?

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