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774.ようこそドリームランド6

「ここがセラエノ図書館?」


「そうみたい。私たちは自由観覧できるみたいだけど、どうする?」


 まぁせっかくだしちょっと見てみるか。

 結構ここからみただけでも気になる書物があるし。オキマーの啓二書、ここにもあるね。


「アレ読むのはアタシじゃなくヒロキだぜ?」


「マジで? 面倒だけどささっと読むか。他の皆はしばらく好きなの読んじゃって」


 せっかくなので読ませて貰おう。

 あーなるほどなるほど、ちんぷんかんぷんだ。

 とりあえず流し読みさせて貰おう。

 正直解読スキルあってもこりゃ無理だ。キマリスさんがいれば読めるかもだけどキマリスさんここには来れないし。

 召喚したら来ないかな? さすがにドリームランドにまではこれないか。チッ、召喚スキルは灰文字になってやがる。


「お、もう読破したのか? スキル増えたぞ?」


「えぇ、流し読みでよかったのかよ!?」


「ヒロキ、ここ、アトランティスの行き方書かれてるぞ」


「マジで? いけるんだアトランティス……えぇー。マジかよ」


「どうしたダーリン? 凄く困惑してるみたいだが?」


「いや、アトランティス、竜宮城経由で行ける海の中の都市らしい。カブトムシ君に付いて行かないといけなかったらしい」


「マジかー」


「まぁ行き方わかったし、今度メンバー厳選して行くとするか。向こうでカブトムシ君に会えるかもだし」


「他の行き方はないのか? ドリームランド経由で夢の中のアトランティスには行けると思うのだが。いや、あそこはルルイエの方か?」


「とりあえずアインシュタイゼン博士に潜水艦開発してないか聞いてみるか」


 アトランティスに直で乗り込む方法があれば竜宮城経由の必要ないし。

 竜宮城、由来が怖いんだよな。一年程過ごしていたら三百年くらい過ぎてたっていうし。

 なんか一気に時間消費しそうで行きたくねぇんだよ。行ったら最後、ドール討伐終わってました、とかあるし。


「お、コレいいかも、ヒロキー、見て見て、四大精霊の居場所!」


 なんでそんなタイムリーな本があるのかね。

 んじゃティリティさん、悪いけどオキマーのなんとか本を戻しといて?


「んもー、ちょっと歩くだけじゃん、でもダーリンからのお願い我輩聞いちゃう」


「顎で使われるショゴスロード……」


「ギーァ」


 ギーァも本持ってきたのか。

 まだこっち読んでるんだけど。えーっと、地獄巡り図鑑? はー、各所の地獄の行き方と攻略法乗ってるのか。

 うん、後で映像取りながら見るよ、そこ置いといて。


 精霊分布図鑑という本で四大精霊とか他の精霊の居場所も確認し終え、続いて地獄や幽世、コキュートスに黄泉比良坂。いろんな異世界への入り方が書かれた本を映像に残す。

 すっげ、これきさらぎ駅とかの出現方法まで書かれてる。

 それと、きさらぎ駅経由以外での深淵へのアクセス方法もあった。

 こちらを使えればコトリさんの強化も可能かもしれない。


 でも、すっげぇ面倒くさい方法だな、これ。

 やってやれないことはないんだけど……もうちょっといろんな情報集めた方がいいか。

 確か天界とか魔界の方にも図書館あるらしいし。


「ヒロキさーん、これ、外の神に関して書かれてるのあるよ」


 題名、なんて書いてあるのソレ?

 あ、ヤバいぞ、表紙見ただけで黄衣の王との対面から徐々に回復し始めてた正気度がゴリッと減った。

 これ、多分今の俺じゃ見れない奴だ。無理に見たら頭パーンしちまう奴だわ。


 とりあえず名もなき書物、とでも仮称しておこう。題名あっても読めないんじゃ意味ないし。

 映像として残すことにはしておいてっと、ティリティさん、この表紙見て問題なさそうなら全ページ開いといて。映像残しておいて見れそうなら見るから。


「あいよー。多分半分までは大丈夫かなー、後はテインさん頼める?」


「ふむ、しかし随分とヤバい物が眠っていたな。ニャル、コレ最後まで読めるか?」


「無理だねー、私らよりヤバい神の名も載ってるっぽいからハスターとかクトゥルフとかじゃないと最後まで読めないんじゃない? マイノグーラ読める?」


「無理、三分の一も無理。アタシも頭パーンってなるわっ!」


「んー、私も表紙だけでダメそうなので目を瞑ってます」


「ギーァ」


「え、ギーァ最後まで行けそう? じゃあ最後の方見るのギーァに任せるぞ、終わったら声掛けて」


「ギーァ」


 そして一つの書物をギーァ以外見ないようにして映像に納めるという意味不明な状況が始まった。

 ギーァのぺらっぺらっと本をめくる音だけが響くことしばし、ぱたんっと本が閉じられ、謎の圧力が霧散する。

 うん、ヤバかった。途中から見てもないのに正気度が減り始めたし、今のはヤバかった。


「ギーァ」


「いやー、ヤバいの見つけちゃったもんだ。戻してくるね」


 ティリティさんが代表して本を戻しに行く。

 あー、しばらくああいう系の本は無しで。今見せられたら正気度完全消失するぞ。回復するまでは無理っす。


「というか、正気度って回復するんだ?」


「上限100しかないからな。こんなの長編ゲームで採用してたら正気度消失者が大量発生して大クレーム祭りだ。0にならない限りは回復するようになってるらしいぞ。NPCは知らんけど」


 しかし、見てもないのに開いてるだけで周囲の正気度下げるとか、セラエノ図書館の本はヤバすぎるだろ。

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― 新着の感想 ―
オキマーの啓二書って、 廃図書館の時ボスから奪う限定で貰ったはず? また倉庫の海に入ったか? 精霊分布図鑑もこの後は使わないまま土と風と顔合わせた
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