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768.巻き込まれた都市伝説3

「というわけで、外の神関連のメンバー集めてみた」


 UFOに帰った俺はくねくねさんと共に外の神と思われる人物を招集したのである。


「なるほど、それで我々を呼んだわけか」


「いいのかにゃー、ハナコさんたちの踊り見に行かなくてー」


「ケッ、どうでもいいじゃんアタシまで巻き込むんじゃねぇよ」


「ダーリンの視界が変になってるのはソレのせいってこと?」


「鄙絽綦餐舒嘛、變爾納弖婁吽死个?」


「そうらしいぞ。ヒロキの奴今まで黙っていたようだが、彼岸の光景が重なって見えているらしい。奇妙な生物が多かっただろう?」


 テインさんの言葉に頷く。

 っていうかテインさん、まさかとは思うけど、くねくねさんと会話してる?


「ん? ああ。ヒロキは把握できてないのか。こいつは彼岸の住民だ。言うなれば我々と同じようにこの世界から弾かれた外の人間だな。どうにも現世に出てきてしまったせいで存在にバグがでているようだ。それが現世ではくねくねさんと呼ばれているのだろう」


「こっちの世界の人が見ると持ってる情報が違うからね、脳みそが処理できなくてバグってしまうのよダーリン。これを直すのはやっぱり、あれじゃない?」


「ふむ。確かにアレか」


「ギーァ」


 皆納得してるけど、なんですかね?


「ドリームランド、行くしかないんじゃないか? 今日は七不思議は諦めろ」


「マジっすか!?」


 ドリームランドか。どうやって行くんだ?


「んー、就寝状態の時に自分の夢に気付くこと、かな。ダーリン今夜迎えに行くね?」


「お、おぅ……」


 あ、そうだ。アイネさんのミ=ゴと遭遇しないといけないんだけど、ちょうどよさそうなとこない? ドリームランドに連れてったら会えるかな?


「無理だねぇ。ドリームランドでも出会えるのはよほどのことだし」


「何よりアイネがドリームランドに向かうすべが今はない」


 そうなの?

 ティリティさんが俺の夢に来れるって言ってたし、アイネさんの夢にも入れると思ったんだけど。

 AI同士だと無理なのかな?


「今回ドリームランドに同行できるのはここにいるメンバーだけだな。どうする?」


「そこに行けばこの視界に関しても問題なくなるのか?」


「どうだろうか? 逆に酷くなる可能性もあるが、ひとまず黄衣の王に挨拶したついでに解除してもらえばいいのでは?」


 そんなこともできるのか。

 俺は早速今回七不思議に集まる予定だったメンバーにキャンセルを告げる。

 モヒカンズがぶつくさ言ってたけど仕方ねぇだろ。こっちの方が優先事項だっつーの。ハナコさんもきっとわかってくれるはず。


 よし、後は寝るだけか。

 くねくねさんも適当な部屋見繕って自室にするようで、早々に皆と出ていく。

 これから皆ドリームランドに向かうらしい。


「ダーリン、今回はダーリンを導く役割があるので、添い寝を希望します!」


 ティリティさんが積極的です。

 体柔らかいし、漆黒の肌にさえ目を瞑ればティリティさんは結構美少女だからな。

 添い寝されたら男冥利に尽きる。


「さぁさぁベッドイン! 二人きりのランデ「ギーァ」ブー」

 

「お、ギーァも残ってたのか。一緒に行くかー?」


「ギーァ!」


「えー、ギーァ、空気読めよー」


 たまにはこんなわきゃわきゃしながらの休日もいいかもしれないなぁ。

 冒険に行かずに皆と過ごす日々、ドール討伐が終って何も急ぐことがなければ、取り入れてみるのもいいかもしれないなぁ。


 そんなことを思いながらティリティさんに腕を引かれ、ギーァを持ち上げたままの俺は自室のベッドにベッドイン。

 あ、待ってティリティさん、胸当たってる。

 さすがにこれで寝るのは、ごぶっ!? ギーァ、な、に……を……?


 さすがに寝れない。

 そう思った次の瞬間、俺はギーァ渾身の腹パンを食らい、悶絶しながら意識を失うのであった。


 ……

 …………

 ……………………


 ……えっと。どちら様?

 ふと、意識を取り戻すと、俺はベンチに座ってうとうととしていたようだ。

 目の前はどこかの公園で、周囲は並木林が軒を連ねている。

 眼前にある中央の噴水が時間と共に間欠水のごとくぷしゃーっと湧き上がる。


 そんな中、俺の隣には一人の男。

 どこか見覚えのあるような、無いような?

 なんだっけ? 妙に特徴のある男なんだけど、見知った男ではないはずの……


「やぁ、やっと会えたね」


「え、あ、はい?」


「君がここに来るのをずっと待っていたんだ。こ」


 そして男が何かを告げようとした、次の瞬間。


「オルァ、ダーリンに何する気だクソッタレぇーい」

 

 ティリティさん渾身の飛び蹴りにより、男の頭が粉砕された。


「おおい!?」


「ギーァ」


 うお!? 足元に何か現れたと思えば、ギーァ?


「もう、ちょっと目を離すとこれなんだから」


 ああ。思い出した、今死んだ奴、夢の中の男だ。

 確かどこぞの学者が生み出した沢山の人の夢に現れる特徴のある男。

 あんなもんまでこの世界再現してんのか。

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