43.神隠し隠連暮(かくれんぼ)・7
「ウァッ!」
扉の前に擬態していたカメレオン星人をグレートマンが拘束。
そういえばこの異星人、鑑定してなかったな。
名前:ろぺす
種族:メレオン星人 クラス:地球探索隊
二つ名:なし
Lv:15
HP:429/429
MP:172/172
TP:172/172
GP:2/2
状態:拘束
技スキル:
得意武器・無手Lv22:武器を持たないことで攻撃力が上がります。
暗殺Lv22: 相手が気付いてない場合、攻撃が全てクリティカルヒットになる。稀に即死。
忍びの一撃Lv99: 相手が気付いていない場合、初回攻撃のみ攻撃力が10倍。
破壊光線: 腰に付けた銃でレーザー属性のダメージ。
巻き付き: 舌を使って相手を拘束する。
完全擬態: 温度も含めて周囲に溶け込む擬態能力
あれ? 全部見えた?
「稲荷さん、なんか敵のステータス全部見えたんだけど?」
「うん? ああ、おそらく相手の能力が既に分かっておるからじゃな。そこの小僧が捕食しただろう? その時に相手の特性は全て理解したという扱いになったようじゃ。うむ、だいぶ遅いが鑑定するようにしておるのは感心感心」
そうなのか。
っていうか、忍びの一撃が無駄に高いんですが?
なんなのレベル99って。バグかな?
「信じたくない気持は分かるけど、要するに奇襲されなきゃ意味がないってことでしょ。だったら問題じゃないわよね」
「そりゃまそうだけど……」
「ウァッ」
グレートマンが張り切ってるから俺達が危険に陥ることはなさそうだ。
「そうじゃ、せっかくじゃし主よ、片っぱしから鑑定するように心がけておけ。出会った敵には即鑑定。習慣づけておくとよいぞ」
「それもそうっすね。んじゃやってみるか」
稲荷さんが教えてくれた方法で敵を鑑定していく。
ほっとんどステータス変わらんな。
雑魚敵だからスキルは統一されてるのかもしれない。
「ん?」
「どうしたヒロキ?」
「いや、今なんか、動いた? 気のせい、じゃない。そこだっ!」
『鬼火ッ』
俺が指差した先向けて、ハナコさんの鬼火が投擲される。
おお、なんか燃えた!?
「すごいじゃないか。良く分かったな」
「いや、分かってないんだけど、なんとなく?」
その一体を境に、俺も何となく相手がいる場所が分かるようになって来た。
グレートマンが向う場所に違和感というか、どう見てもメレオン星人型にもっこりしている空間があるのだ。
「稲荷さん、これってもしかして……」
「うむ、スキルを覚えたのだろう」
テイムLv14: NPCや敵をテイミングすることが出来る。
霊視Lv14: この世ならざるモノを見ることが出来る。
幸運Lv5: 善い事が起こるようになります。
ラッキースケベLv4: 女性系とのちょっとえっちなイベントが起こる気がします。
蹴り技Lv10: 蹴り系統のスキルを覚えます。
得意武器・無手Lv17: 武器を持たないことで攻撃力が上がります。
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霊感Lv5: この世ならざるモノを感じることが出来る。
投げ技Lv4: 投擲系統のスキルを覚えます。
土下座Lv11: それはもう見事な土下座であったそうな。
熱感知: 視界をサーモグラフィに切り替える。
早九字: 指二つで縦に横に全てを切り裂き浄化しよう。
九字返し: さぁ、唱えようオンキリキャラハラフタランバソツソワカ。
タックル: 身体こそが武器である。その身を使ったダイレクトアタック。
霊打Lv2: 肉弾戦が相手の霊体に直接ダメージを与えるようになる。
前蹴り: 目の前の敵に繰り出すノ―モーションからの一撃。
ヤクザキック: ズボンのぽっけに両手を入れて、行儀悪くオラっと前蹴り。
拝む: とりあえず目の前の何かに拝みます。願い事は声に出しましょう。
鑑定眼Lv1: 見るだけで相手の能力が分かる、かも?
気配察知Lv1: 貴様、見えているぞ?
看破Lv1: 隠れた物事を見付けやすくなる。
シックスセンス: 第六感が今、目覚める!
うわぁお。なんか四つもスキル手に入ってる!?
アクティベートしなきゃ。
というか、今は気配察知とか看破は即戦力になるのでは?
「おーい、ヒロキ、何してんだ? おいてくぞー」
おっと、ちょっとステータス確認に手間取ったか。
他の面子と大きく距離が空いてしまったようだ。
移動しよう、そう思い顔を上げた瞬間だった。
何かを感じた俺は即座に飛び退く。致命的な一打がつい先ほどまで居た場所を空振りしていった。
あ、あっぶな!?




