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41.神隠し隠連暮(かくれんぼ)・5

『あ、そうだ。アレ試したらどうかしら?』


「あれ?」


「宇宙人特化スキル持ちのプレイヤーに援護を頼むの。ほら、チャット? だっけフレンドに連絡取る奴」


 宇宙人特化の知り合いなんざいませんが? 

 いや、待てよ?

 掲示板は使えるか? ゲームしてる状態でも掲示板に書き込んでる奴いるだろうし。

 えーっと、あった。冒険者酒場板。どうやらここでパーティー募集ができるようだ。


 それじゃ、『急募、普通小学校東の山にてかくれんぼイベントが発生。二人のNPCが消えて犯人は宇宙人の可能性があり、透明化できる宇宙人を見付けられる方募集! 募集人員二人まで』

 こんな感じで書き込んでみるか。ちなみに、どうやらこのイベント三人までプレイヤーが参加できるようだ。それ以上は参加できないってテケテケさんが言ってた。何処情報は教えてくれなかったけどタマモさんにお呼ばれしてたから当たってるんだろう。


 お、早っ!?

 五人も来た?


 タツキ:スキルで看破持ってますよー、攻撃スキルは剣です。

 ミツヅリ:スキル看破持ちです、武器は槍です。

 (V)o¥o(V):クラス、マタギだ。スキルに臭追跡、直感、第六感がある。武器は猟銃だ。

 マイネ:宇宙人で在ってますよね、だったら友人を紹介します。

 未知なるモノ:それって美味しい? 俺手伝ってもいいぜ。


 いや待って。上の三人はスキルやら武器説明してるのに、なんで後二人は説明なしなの!?


「ふむ。看破が使えるかどうかわからんし、マタギの能力が生かせるかは未知だな」


『今回必要なのは宇宙人への対処だから下二人にパーティー申請送ってみたら? 全員は送れないでしょ?』


「えーっと、参加人数二人だもんな。とりあえず他の三人には人数足りましたっ、今回はありがとうございましたってお断りメッセージ送って、下の二人にパーティー申請っと」


「ハナコの言葉に即応しおった……」


『あ、あらぁー、なんかごめんね他の三人』


 動画撮ってる映像画面に手を合わせて謝るハナコさん。ファンサービスかな?


「って、うわ、ここに出てくるのか!?」


 パーティー申請送ったら目の前に光が現れて男女一人づつが現れた。あ、いや、女の人はもう一人連れてきてるな。

 唐突な出現に思わず驚く。


「やぁ、こんにちは。中学生やってる未知なるモノだ。少し前まで別の名前だったんだけどちょっといろいろあってこの名前に変えたんだ」


 っていうか未知なるモノさん、背中から触手でてるし、なんか異質な雰囲気が滅茶苦茶するんだけど!?

 そしてもう一人もまたおかしい。

 いや、彼女は別に普通の小学生なんだけど、真後ろになんか別の星から地球守るためにやってきた地球外生命体っぽいのを従えている。ジュワッとか言いそう。


 亜麻色の髪の少女は丁寧なお辞儀をして俺らを観察。目を見開く。

 隣の未知なるモノも同じように驚いた。


「「ハナコさんがいる!?」」


 そこだけ!?


「あー、もしかしてヒロキンさん? 動画見たよ」


「ヒロキン……ってあれか、ハナコさんをテイムした動画の」


「あ、はい。ゲームではツチミカド ヒロキと名乗ってます」


「おっと、これはご丁寧に、改めて、未知なる モノです。よろしく」


「あ、そ、そうね。自己紹介先よね。マイネ マイネです」


 自己紹介を終え、俺は一先ず現状を伝える。


「今の状況は目の前にあるから分かると思うんだけど、かくれんぼイベントが発生して二人消えたんだ。それで周辺捜索してでてきたのが目の前にある宇宙船だ」


「つまり、まだこの中には入ってないのね」


「こりゃヤバそうな冒険になりそうだ。まぁまた未知なるモノに突然食われることはないだろうけど」


 食われたのかこの人。それで未知なるモノになっちゃったと?


「あ、そうだ。俺動画撮ってんですけど、映っても大丈夫ですか? 名前とかモザイク掛ける事も出来ますし、出演自体不許可でも編集させて貰いますが」


「俺は別にいいぞ? どうせ姿見せろとか皆に言われてるし」


「私は……うーん、まぁいっか。いいかなグレートマンさん」


「ウァッ!」


 返答ウァッなのか。 


「とりあえずさ、自分の能力伝えあったほうがいいんじゃねぇか? 戦闘があるだろうし、前衛後衛は必要だろ」


「あー、それもそうか。俺のスキルは、霊体特化かなぁ。一応得意武器は無手で蹴りスキル持ちです。あとテイム」


「私もテイム持ちよ。武器は無いけど投げスキルが武器になるのかな? それと仲間になってくれてるグレートマンさん。会話はボディーランゲージでやってるの。悪い宇宙人を相手に地球の平和守ってくれてるんだって」


「ウァッ!」


「おっと、テイム相手も紹介した方がいいのか」


「待って、俺をトリにしないで下さる!? 先に伝えとくが俺の得意攻撃は元々は剣だ。残念ながら今はそのスキルよりも触手攻撃と捕食攻撃が得意だな。前衛でいいぞ、打たれ強いし」


 それは結構心強い。


「それじゃ紹介するよ。こっちがトイレのハナコさん。得意攻撃は鬼火、あと魅了スキルや使った事ないけど赤いちゃんちゃんこってスキル持ってる。次にテケテケさん。基本鎌で近接攻撃だね。アサシンタイプだから未知なるモノさんが攻撃受けてる間に後ろから相手を斬る感じの闘いになりそうかな? あとこっちが今は小型化してるけど稲荷さん。風の魔法とか使えるよ」


「あれは魔法ではなく神通力じゃ」


「あ、ハイ。あとこっちがツチノコさん。えーっと、マスコットです」


「シャァ!?」


 自分が戦力に数えられてないと気付いたツチノコさんがガーンっとショックを受けていた。

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