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395.真・闇のゲーム大会・1

 通路が終った。

 今までとは少し違って豪華なホテルのロビーみたいな場所に出る。

 床には赤い絨毯が敷き詰められており、壁は白く清潔感がある。

 今までとは違って歓迎されているような感じがする場所だった。


「おー、ようやく来たな最後の奴」


「あれ? なんで三人も?」


「あ……」


 あそこにいるのって入り口で別れた女の子だな。

 やっぱり残ってきたか。なんとなくそうかなとは思ってたけど、アレはヤバい女ってことだな。

 

「お、マジかー、俺以外のプレイヤーもいたんだなー」


「あ、あんたもプレイヤーだったの? モブかと思ってたわ」


「こんなモブいてたまるか! 何で現代に浪人風の着流し男がいるんだよ! わかるだろ!!」


 プレイヤーさんもちらほらいるらしい。

 しかし、ここにいる参加者は全員で十二人か。

 ……ん? 一人多いような? 気のせいか?

 まぁいいや。これはかなり時間がかかりそうだな。


「失礼します。皆さま揃われたようですね」


 おっと、今度はひょっとこ面の人がやってきたな。

 ヒョトコさんと呼べ。とか言ってくるんだろうか?


「第一ルートの方は引き続きで申し訳ありませんが、これより各部屋に一人づつ各ルートを担当した者が司会を務めさせていただきます。この部屋は不肖ヒョットさんがやらせていただきますね」


 おしい、名前が違った!


「ではさっそく説明を……おや? 随分と多いですね? プレイヤーさんが仲間を連れてきてるとしても数が多い気がしますが?」


「あー、第五ルートはちょっと特殊な勝ち方だったので。彼女は付き添いで彼は身代わりです。他は俺の同行者です」


「ええ、ええっ、聞いておりました。私聞いておりましたとも。そう、第五ルートの罰ゲームで史上初、身代わり宣言を行われたのですよね。私興奮致しましたともっ。他人の命を実に軽々しく自分の身代わりとする行い、まさに外道! まさに人類悪! 闇のゲームを持つに相応しき悪魔のような思考の頂き。できるならば、貴方の試合をじかに見たかった。オキナが羨ましいっ」


 なんかオーバーリアクションで感動しだしたぞ。あいつ大丈夫か?


「っと、失礼。私興奮しすぎてしまいました。さて、今までの戦いは予選のようなもの、ここでようやく本当の闇のゲームが始まると言っても過言ではございません。各ルートで数多の挑戦者たちを倒してきたあなたたちがここでさらに鎬を削り、最後の一人となるまで戦っていただきます」


 最後の一人以外精神崩壊とか永遠ループとか、酷い大会もあったもんだ。


「もちろん、最後の勝者は全てを手に入れ、他の者たちは全てを失う、これこそが闇の戦い。さぁ始めましょう皆さま。まずは自己紹介から始めましょうか!!」


 やっぱり自己紹介しなきゃいけないのか。

 

「え、えと、えと、だ、第一ルート勝ちました、あ、あの、その……生島蛇々利いくしまたたりです」


 目元に濃い隈を作った猫背の少女が告げる。

 別に名前だけとか苗字だけでいいと思うんだけど、普通に全部言ったな。

 

「私ね。第二ルート勝者の空飛ぶ茶碗よ」


 そらとぶ、ちゃわん? ああ、プレイヤーネームか。また変な名前にしてるなぁ。


「第三ルート勝者、雨宮だ」


 桜井に似た眼鏡で細身の男だ。

 使いまわしというわけではないようで、どちらかといえばこの人はサラリーマンよりは学校の先生といった容姿だろうか。実際のところは知らんけど。


「第四ルート勝者だ。ま、俺が勝つだろうからお前らの自己紹介は必要ねぇんだが、一応お前たちを倒す名前覚えておけや。羅堂だ!」


 こっちは金城と似たタイプのお兄さんらしい。

 イヤリングに舌輪、鼻輪もあるな。とりあえずお近づきになりたくない人だ。


「第五ルート勝者のツチミカドっす」


 俺の挨拶? シンプルイズベスト。下手に目立たない方がいいんだこういうのは。


「六ルート、シルビア」


 六ルートの勝者は白髪の少女だった。

 髪の毛で片目を隠したメカクレ系少女は、ぼーっとした顔で俺を見る。

 ……なんですか?


「次は俺か、第七ルート勝者の熱燗侍だ」


 熱燗侍っ!? この人何を思ってそんな名前にしたの。プレイヤーらしいけど、ネーミングセンスがおかしくね?

 姿も子供じゃなく大人タイプ選んだみたいだし、浪人風ファッションどうやって揃えたんだろう?


「おー、ワタシデース。第八ルートウィナー、メリッサデース!」


 おお! 金髪のおねーさんだ! しかも眉毛も金。つまりは天然様だ! 外国人だからか背が高いし出るとこ出てるし、顔の彫も深い。

 ただ、なぜかウエスタンスタイルなのが残念臭を醸し出している。


「第九ルート勝者、浜辺だ」


 第九ルートにいるのは学生らしい。

 制服からして高校生かな?

 ちょっと不遜な態度なのが気になるけど、まぁいいか、


「第十ルート勝者、最上です」


 無難だなぁ、ぶっ飛んだ奴一人くらい……何その髪型!? え、どうやってんの!?

 鉄腕なア〇ムさんみたいな髪型してない? 気のせい? 正直コスプレ施設以外でその髪型初めて見たわっ。

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― 新着の感想 ―
[一言] ほら喜べよ、ぶっ飛んだ(髪型の)ヤツだぞwww
[一言] 12人も黒の目隠し眼帯と黒の首枷と黒の手枷と黒の足枷と黒の腕枷と黒の太腿枷と黒の口枷を着けた病弱で虚弱体質の身も心も愛玩動物の狐耳美幼女奴隷になるとか!? 外道すぎる!? …
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