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384.闇のゲーム大会・3

 テキサスホールデムとはなんぞや?

 簡単に言えばカードゲームのポーカーの亜種だ。

 とはいえ、外国の方ではメジャーなモノらしい。

 俺はよく知らないけど他の闇のゲーム参加者は全員頷いていたし知っているようだ。


 各プレイヤーにホールカード二枚を配る。

 カードが配られたらベット開始。

 まずはプリフロップとして手元に配られた3枚のコインベットが始まる。


 たった三枚のコインが掛け金になるようだ。

 ディーラー・ボタンというものが桜井の前に置かれる。

 彼がディーラーとなり、左隣二人、えっと真鍋と加藤だな、彼らがスモールブラインドとビッグブラインドに分かれるそうだ。


 なんだそれ? と思ったが、どうやらビッグブラインドになった加藤が最低ベット額を掛ける義務があるのだとか。

 真鍋はスモールブラインドで最低ベット額の半分を掛ける義務があるらしい。

 つまり、加藤がコインを2枚掛ければ真鍋は1枚以上かけなければならないということらしい。

 うん、よくわかりません。


 で、ディーラー・ボタンと各ブラインドはゲームごとに移動していくらしい。

 とりあえず加藤の左隣の人から開始ってことでいいのか……俺じゃん!?

 さすがに一番最初のゲームで全賭けとかしたらドン引きされそうだな。


 俺のカードはスペードのAとクローバーのAのみだ。

 うーむ。ワンペア確定だな。

 とりあえずコインは1枚でいいか。


 加藤は俺が出した最低ベットと同じ額出さないといけないので1枚。

 真鍋は半額でもいいらしいが1枚の半額がないので結局1枚。

 他の面々も1枚ずつ出していく。


「レイズ1枚」


「はぁ?」


 桜井がいきなりコインを2枚に増やした。

 まだ場に出てもないよカード。

 他のメンバーはコールらしい。


 ちなみにこの時スモールブラインドの人がコールするときは、ベット額と同じ金額になるまで手持ちのコインを出さないといけないらしい。

 なるほど、サレンダーして降りるのは自由だけど、ビッグブラインドとスモールブラインドは必ず賭けないといけないわけか。スモールブラインドの人は降りる場合でも初期に掛け金の半額奪われる、ってことか。


 今回は皆コールしてしまったので全員降りるときは2枚のコインを失ってしまうことは確定。いきなり後がなくなったんですが?


「では次にフロップに移ります」


 と、テーブルに三枚のカードが置かれる。ハートのA、クローバーのK、ダイヤの7。

 

「ここからの賭けはディーラー・ボタンを持つ桜井様の左隣、真鍋様から時計回りに賭けを行っていただきます」


「ならコール、でいいのかな?」


「コールだ」


「えっと、コール?」


 とりあえずスリーカードは確定してるしコールでいいんだよな?


「コール」


「あたしもこーるっと」


「レイズ1」


「はぁ!?」


 三枚目が上乗せされる。いや、これ一撃死確定じゃん!?


「馬鹿なのかテメェ!?」


「真鍋君、もう一回りだ。コールかサレンダーか、選びたまえ」

 

「う……降ります」


「俺もさすがに馬鹿には付き合えん」


「勝手に自滅してろよ、クソ、サレンダー」

 

「ありゃ? これあたしが下りたら……っていうか金髪、あんた順番抜かしてんじゃん」


「あ? ああ、そういやそこのハーレム野郎がいたな。オマエも降りるんだろ?」


「え? コールだけど?」


 せっかくスリーカード揃ってんだしここで降りる選択肢はなくね?

 どうせ桜井のはブラフだろ。

 あと二枚も残ってるし。


「あ、じゃーあたしも降りたーっと」


 あ、また桜井舌打ちした。

 これ、全員降ろして自分の一人勝ちしようとしたな。


「まぁいい、最初の贄は決まったようだしな」


「ではターンを開きます」


 現れたのはクローバーのQ。


「すでに限界まで掛け金が発生しておりますので、リバーを開きます」


 五枚目のカードが開かれるダイヤのA。ありゃ、フォーカード揃っちまった。

 

「ではショーダウンの時間です。桜井様カードのオープンを」


「よかろう」


 桜井のカードは……ジョーカーとスペードの10。

 え、つまり、ロイヤルストレート?


「さて、どうかねツチミカド君。この役はスリーカード程度では太刀打ちできないよ? 超えられるかな? それとも、初めの贄確定かね?」


 ニタリ、ほくそ笑む桜井。

 でも、どうしよう、これ、俺の勝ちでいいんだろうか? 確かフォーカードの上にもロイヤルなんとかがあったよな。もしかして、マジで負けた?


 俺は恐る恐るカードを出す。

 

「さてさて、君のカードは……ぽぁ?」


「AKQ10ジョーカーのストレートとAのフォーカード。勝者ツチミカド!」


「あれ? ハーレム野郎勝ってんじゃん。あれだけ強気に攻めて負けとかダッサ」


 ちーにゃんがメスガキムーブかますけど、桜井は許容量を超えてしまったらしくその場で俺のカード凝視したまま固まってしまったらしい。可哀想に。

 というか、あれってロイヤルストレートじゃなくてストレートなんだな。俺はてっきりそういう役もあると思ってたけどなかったらしい。俺が知ってたのはローカルルールだったようだ。

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