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383.闇のゲーム大会・2

「まずは初めまして。第五ルート担当のオキナと申します。気軽にオッキーナとでもお呼びください」


 誰が呼ぶんだオッキーナ。

 翁でいいだろ。


「この度皆さまは闇のゲーム大会にご招待させていただきました。参加は自己責任。しかしながら皆さまは、このように今、ここに集ってくださいました。よって。私は宣言いたします。これより、闇のゲーム大会を開始すると!」


 いや、開始しなくていいんだけども。

 皆大会開始と知って居住まいを正す。

 全員が話を聞く体勢になったのを確認し、オキナは話しだす。


「闇のゲームとはいえ、すぐさま勝者を決めてしまうのは少々物悲しい。そこで、各ステージ一人づつ脱落していく形で五つのゲームを行っていただこうと思っております。ああ、当然ながら五つ終われば解放、という訳ではありません。まだ10名残ってますからな」


 なるほど、最初の9のルートとシード一人でも闇のゲームをやるということか。


「脱落者に関してはその都度罰ゲームを変えようと思っております。また当人様方の話し合いで決定すればそれを罰ゲームとすることも可能であります。とはいえ、いきなりこんなことを言われても困惑するというもの。まずはお互い軽く自己紹介のあと、早速第一のゲームを行いましょう。ではそちらの彼から順番に自己紹介をお願いします」


 指名された金髪のお兄さんが気だるそうに告げる。


「金城だ」


「ちーにゃんでーっす。よろぴー」


 棒読みなのはソバカスマーブル娘。

 なぜダブルピースしてるのに嫌悪顔なのか謎過ぎる。

 視線が合うとあっかんべーされた。いちいち突っかかってくる奴だな。本気で奴隷化してやろうか。

 三遍回ってワンとか言わせてやるっ。


「桜井だ」


 三人目は神経質そうなサラリーマン。眼鏡をくいっと上げて名を告げる姿は出来るサラリーマンに見えなくもない。


「真鍋だよ、よろしく」


 四人目は糸目のお兄さん。多分彼がこの中で一番話しやすそうな人懐っこい顔立ちだ。

 ただ、あの糸目は確実に信頼しちゃダメなタイプの危険人物だ。

 裏切者の予感がする。


「加藤だ」


 五人目は筋肉質の大男。

 ほぼ二メートルくらいあるんじゃないかといった背丈に加え、全身パンプアップしまくってガチムチ様になっている。

 アメフト選手とか外人部隊所属とか言われても納得してしまう体つきだ。

 おかげで顔も厳つく、話しかけにくいオーラが迸っている。


「えーっと土御門っす。連れの名前はいります?」


「いえ、時間の無駄ですし所持者のみで構いませんよ。ふふ、ではさっそくご説明いたしましょう。この六名の闇のゲーム使いたちが扱うゲームから一つづつランダムで選びゲームを開始します。当然所持ゲームの場合はその方に有利となるでしょう」


 あ、回転するやつ出てきた。ルーレットで誰のゲームをするか決めるらしい。

 つまり、同じゲームをやる可能性もあるのか。

 オキナがルーレットに名前を書いていく。

 先ほどの自己紹介で名乗った名前を書いているようだ。


 そしてルーレットを手動で回す。

 そこはボタンとか使わないのか。

 まぁボタンで押すタイプだと不正がある場合言い逃れできなくなるしな。

 目的のゲームを確定で押せるようにしてるっていう不正はよくある手だし、手動ならそれは出来ないってことで平等ではあるのだろう。

 止まったのは……桜井の場所だった。


「では桜井さん、闇のゲームをコールしてください」


「なるほど、そういうことかね。では……【闇のカードゲーム始動】」


 あれ? この人の闇のゲームも闇のカードゲームなのか。

 中央にゆっくりとせり上がってくるのは円卓。

 人数分の座席が用意されている。


「どうぞ、席に着きたまえ」


 桜井に促され、俺たちは席に座る。


「では、ルールを説明いたしましょう」


「む? 私から説明するのではないのか?」


「申し訳ありませんが各個人でのルール説明だと穴がある場合がありますので、さすがに説明までフェアではない、というのはいただけません。何しろこれは大会。無数の衆目にさらされているのです。ならば盛り上がるようしっかりとルールを説明しなければなりません」


 桜井がチッと舌打ちする。

 こいつルール説明雑にして優位に立とうとしてやがったな。


「さて、桜井様の闇のゲームは【テキサスホールデム】でございます」


 てきさすほーる、でむ? なんでむか?


「まずは皆さまに二枚のカードをお配りします。まだ見なくて結構ですよ。説明を行いますので」


 これは下手に見るより説明聞いてからの方がよさそうだな。

 へー、ポーカーの亜種みたいなもんか。場に五枚のカード、手元の二枚とで五枚組の役を作って強さを競うゲームらしい。手元の二枚は使っても使わなくてもいいので、ポーカーよろしくストレートフラッシュとかを作ればいいらしい。ただし、場に出ている五枚のカードは共通カードというものらしく、他のメンバーと共有するカードになる。つまり手元の札を加えても場の五枚が一番最強の役だった場合全員が勝者、みたいなことになるため、そこは相手をいかにサレンダー、させるかってことが重要になるようだ。

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― 新着の感想 ―
[一言] 変な髪型した主人公っぽいのがいなくて運命力低いので皆メス落ちしますわこれ
2023/11/09 06:39 退会済み
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