370.宇宙船を探して・1
本日は前日に向かったアインシュタイゼンロボット研究所で始まったイベントを完遂させるため、UFO探しを行うことにした。
なので、本日のゲストはグレートマンさんである。
UFO鹵獲したいって告げたら案内するよってことで行動を共にしてくれることになったのだ。
残念ながらマイネさんは今日はログインしてないので不参加である。
そして、本日俺と一緒に行動してくれるメンバーはといえば、妖精さん、アイネさん、ネネコさん、ツチノコさん一号、メリーさんである。
芽里さんは用事があるとかでコトリさんたちと出かけてしまった。
うん、完全に別個体として活動してるよね。メリーさんの中の人は隠れる気ゼロらしい。
っていうか、また山だよ。
グレートマンさんに案内お願いしたらどこかわからないけど山の中にやってきた。
出現する敵性生物も初めて見る奴らばっかりだから今まで来たことのない場所なんだろう。
なんか粘液生物のスライムさんが出てきたよ。
異世界のスライムと違って水たまりみたいな粘液状で触手を振るって攻撃してくる生物だったので見敵必殺で処理させて貰った。
他にもライオンとか山羊とか二足歩行の羊とか猫又が敵として出てきた。
たまに高所から飛び蹴り仕掛けてくるパンクヘッドの蛙人間がいたけど、鑑定する前にネネコさんが足掴んで地面に投げ飛ばして瞬殺してしまうので鑑定できなかった。
一応フロッグマンの皮とか手に入ったからこいつはフロッグマンというUMAだろうと思われる。
なぜ森に生息してるのかは謎だけどな。
たまに槍持ってる個体もいるんだけど、持ってるだけで基本上から飛び蹴りだからその足掴まれて地面に叩きつけられて即死がデフォになっている。
ネネコさんに掴まれたらフロッグマンはすぐに死ぬのが運命らしい。
それでも襲ってくるから頭は悪いんだろう。
ってか猫又が意外と手ごわいんだよな。
ライオンの方が危険かと思ったけど雌ライオンの集団襲撃ならともかく雄のライオンはネネコさんに締め落とされて倒されたから楽勝でした。
猫又は念力か妖力かわからないけど遠距離攻撃を行ってくるから面倒くさいんだ。
しかも見えないから避けにくいし。
あと、ツチノコさんがなぜか率先して道案内みたいなことしてくれてるんだよな。
グレートマンさんもツチノコさんにあっちこっちと指示だししてるし。
なんでツチノコさんを先頭にしてるんだろ?
それにツチノコさん、たまに何か食べてるんだよな。
草に向かって舌を伸ばしてるのをよく見かける。
なんかいるんだろうか?
えーっと鑑定で何か反応とかするかな?
名前:マダにーさん
種族:吸血虫 クラス:暗殺真蜱
二つ名:人間殺し
Lv:2
HP:17/17
MP:1/1
TP:1/1
GP:1/1
状態:普通
技スキル:
吸血: 生物の血を吸います。
気配隠蔽: 索敵系スキルから身を隠します
度胸F: 危険な事でも率先して行います。恐れ耐性。
生物特攻: 生物へのダメージが増加。
狩りLv8: その場に留まることで狩猟対称から認識されにくくなります。
産卵: 吸血時に産卵、相手腎臓で羽化し相手を食い破ります。
なんか、やべー生物いるんですが?
「あの、なんかマダにーさんとかいう敵性存在いるんですが」
「知ってるわよ。だから皆ツチノコさんを先頭にして一列で行動してるでしょ?」
「妖精さん知ってたの!?」
「山とか草原地帯とかって結構マダにーさんいるのよ? いつもはコトリがいるから呪殺結界で問題ないけど、山道とかでも草の近くは歩かない方がいいわよ」
「え、もしかして今まで結構ヤバい行動してた?」
「私がいる時だったら風魔法で吹っ飛ばせるから基本吸血されたりはしないわよ。でも対処可能なメンバーがいない場合は山道歩くのは気を付けてね」
マジかよ。知らずに歩いてたら死んでたかもしれないのか。しかも腹食い破って虫が出てくるとか、トラウマものなんですがそれは。
ここの運営一般道にすらトラウマ案件トラップ設置しまくるとか頭おかしいんじゃないか?
いや、それは始めた頃からなんとなくわかってたことじゃないか。
俺としてもハナコさんがいなかったらこのゲーム絶対始めなかったし。
「うあ!」
「おっとグレートマンさんが何かを発見したようだ。アレは……空地?」
「空地には何もないように見えるけど、グレートマンさんが合図したってことは……」
「ん。船見つけた。このまままっすぐ」
「相手はおらたちに気付いとらんみたいだな」
あれ。俺以外大体そこに何が存在してるかわかってる感じ?
なんだろう、この仲間外れ感?
ツチノコさんは気付いてないよね? あ、マダにーさん食べるのに夢中でそれどころじゃないですね。なんでもないです、駆除オナシャス。
 




