表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

35/1100

34.行きは幽霊帰りは狐、恐いながらもとおりゃんせ・5

「儂はぬらりひょん。危険人物の洗い出しやアカウント停止命令などの総括をやっておる」


 ヤッベェ役職のAIだった!?

 思わずその場で土下座する。

 スキルも土下座に入れ変えだ。


「あ、ああいや、お主のアカウントを停止しようとかそういうのではないのだ。ただ、お主だけおかしな状況になっているのが不思議でな。ボスキャラクターばかりテイムしておるし、レベルもトップクラス、さらには裏情報までいくつか知られてしまっておる」


 最後のは俺のせいじゃなくてテケテケさんがやらかした事です。俺のせいじゃないのでテケテケさんだけ罰して下さい。


「ちょっとヒロちゃん、なんかおねーさんを売ろうとしてない? 大丈夫?」


「は、はは、そんなことあるわけないじゃないですか」


「とかいいながらなんで私を前に押し出すの!?」


 あ、こらそこ、寄代の稲荷さん、醜い争いじゃ、とか言わないで。ツチノコさんが呆れてるじゃん。


「とりあえず、動画の編集をお願いするわ。後は、テケテケさんにお仕置きかしらね」


「不正は行っておらんらしいし、ヒロキに関しては放置かの。しかし、開始早々随分と恐ろしい結果になったのぅ。これ、放置し過ぎたらボスばかりテイムされてゲームバランス壊れんか?」


「すでに壊れてないかしら? この時点で夜の学園探索出来るの彼位よ? 最初の時点でスタートダッシュ決めてゴールまで半分くらいまで進めちゃってる感じよね」


「とはいえ、数か月もすれば埋もれるじゃろ。そんなバンバンボスキャラと出会う訳もあるまいしのぅ」


 稲荷さんが楽観的に言うが、タマモの姐さんもぬらりひょんも否定的な顔をしている。


「やらかしそうじゃのぉ」


「とりあえず、ソレを踏まえたイベント等を考えないとじゃないかしら?」


「うーむ。最初のイベントアレにしたの間違いだったかのぅ」


「折角だし、ヒロキには脅かす側になって貰った方がいいんじゃないかしら?」


「そうか、そちら側参加もありじゃな。イベント担当に知らせておこう。ほっほ、なんとかなりそうじゃ」


 なんか、ぬらりひょんが凄く嬉しそうに笑いながら消えていった。


「あ、ちょっとテケテケ借りてくわね。相方に稲荷がいるから問題無いでしょう?」


「え? 待って、タマモちゃん、待って、許して、私何もしてな、あ痛たたた、髪引っ張っちゃだめぇ、髪は女の命ぃぃぃ」


「お黙り、男を喜ばす下半身すら無い存在が、今更過ぎんのよ。さっさとこい下手人が」


「いぃぃぃやぁぁぁぁ」


 テケテケさんが次元に開けられた穴に引き込まれていった。タマモさんが空間に穴開け始めたよ。もはや妖力とかで説明付くヤツじゃねぇや。


「えーっと、どうしよう?」


「主はこれから何処に行くつもりじゃったのだ?」


 シャーと告げるツチノコさんと困惑気味の稲荷さん。

 何処に行くって言われてもなぁ。


「とりあえず午後にNPCの子供たちと遊ぶんで、それまで暇だから山でも探索しようかなって。その山も探索終わったし、中腹以降は危険らしいから戻ろうかな、と」


「なるほど。では後は戻るだけか」


「あ、それと、これ、二つ名のお化けなんて怖くないを付けて神社に来ればなんかイベント起こるみたいなこと聞いたんだけど」


「それもテケテケ経由かや? だったら称号は既に手に入っとるはずじゃ」


「え? マジで? そういやステータス確認してないな。新しい能力とか覚えたら通知とかしてくれればいいのに」


 どれどれ……


 名前:ヒロキ

 種族:人間 クラス:小学生 New▼

 二つ名:お化けなんて怖くない New▼

 Lv:14

 HP:196/196

 MP:84/84

 TP:84/84

 GP:28/28

 状態:普通

 技スキル: New▼

  テイムLv10:     NPCや敵をテイミングすることが出来る。

  霊視Lv10:      この世ならざるモノを見ることが出来る。

  幸運Lv5:      善い事が起こるようになります。

  ラッキースケベLv4: 女性系とのちょっとえっちなイベントが起こる気がします。

  蹴り技Lv5:     蹴り系統のスキルを覚えます。

  得意武器・無手Lv12: 武器を持たないことで攻撃力が上がります。


 お、おお、クラスにNewが付いてる!


 クラス:

 小学生:小学校に通う資格を持つ子供。

 ======

 拝み屋:霊系存在を拝み敬い退いて貰う職業。


 拝み屋さん?


「退魔師や陰陽師などの最下位職じゃな。神社に群がる幽霊がおるじゃろ。アレを相手に二つ名付きの状態で何かすると生える職業じゃ」


 他にもいくつか職業を手に入れる方法はあるらしい。ソレ系の職業の人に師事するとか。

 僕の場合は自己流職という奴だ。

 とりあえず、お経を唱えるか。


「臨・兵・闘・者・皆・陣・列・在・前」


「いきなり何をしとるんだそなたは!?」


「え? 早九字とかいう奴だけど。なんか護身法じゃなかったですかね」


「さっさと戻せぃ」


「戻す?」


「知らずに使ったのか!? それは九字切り、厄災だけでなく無数の縁も切り裂くぞ!? 神社に向ってやったら神への敵対も同じじゃ! しかもスキルになるからGPが減っていくぞ」


 マジか!?


「解除法はオン キリ キャラ ハラ フタラン バソツ ソワカじゃ……はて、ハラは二回じゃったかの?」


 なんか、良く分からんがスキルを唱えてしまったようだ。

 これ、絶対何も知らずに唱える馬鹿いるだろ。神に喧嘩売るとか不味過ぎじゃないか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ