表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

296/1105

294.きょうふのすらいむ

 意外と皆協力的だったな。

 マイネさんのこと知ってる人も多かった、というか俺のこと知ってるやつが多かったよ。

 さすがプレイヤー、ハナコさんたちの周辺に関しては色々調べているらしい。


 そんなプレイヤーたちから集めた情報によると、この国はサイショ国というらしい。

 召喚されたプレイヤーが最初に訪れる国だからサイショ国なのだろう。

 そしてこの国周辺に出てくるモンスターは四体。

 スライム、ゴブリン、グラスウルフ、豆腐小僧。

 

 豆腐小僧だけ妖怪なんだけどなんでこの世界にいるの?

 まぁいいや。ほのぼの日常オンラインだしそういうこともあるんだろう。

 皆でフィールドにでてひとまず総当たりしてみることにした。


 まずは……ゴブリンが二体いるな。

 あれからやるか。

 俺はレーザー銃でまず眉間を狙う。

 うん、一瞬ですわ。


「ファイア」


 そしてマイネさんが早速魔法を使ってみる。

 おお、火炎弾が残ったゴブリンに……当たっただけで大したダメージになってないな。

 なんか顔を両手で覆って悶え苦しんでいる。


「レベル1だからかあんまりダメージにならないわね」


 スキルレベルが低すぎるようだ。

 でもマイネさんのレベル40から50だろ? それで顔火傷程度ってこのゴブリン結構レベル高いな。

 どれどれ?


 名前:

 種族:ゴブリン クラス:戦士

 二つ名:なし

 Lv:3

 HP:3/35

 MP:2/2

 TP:20/20

 GP:0/0

 状態:普通

 技スキル:

  得意武器・剣Lv1:  剣を持つことで攻撃力が上がります。

  強撃Lv2:      通常の1.2倍の攻撃を放ちます。技後硬直増加。

  絶倫:         疲れを知りません。

  強制妊娠:       女性を倒すと強制的に妊娠させます。

  ゴブリン語:      ゴブリンの言語が身に付きます。

  馬鹿Lv3:      おバカな行動をとります。


 いや強制妊娠えげつねぇ!?

 というか、ステータス弱すぎじゃね?

 ってことは魔法の威力がおかしい?


 ゴブリン君にはレーザー銃でご退場いただき、俺たちは考察を開始する。

 正直攻撃力とレベルの整合性がおかしい。


「あ。レベルが1になってる!?」


「えぇ!?」


 嘘だろ? とステータスを見てみれば、


 名前:ツチミカド・ヒロキ

 種族:人間 クラス:フラグ建築士 New▼

 二つ名:極悪非道、冷酷無比、運営の天敵、フラグクラッシャー New▼

 Lv:1(101)

 HP:20(13740/13740)

 MP:10(8926/8926)

 TP:20(4277/4277)

 GP:60(5100/5100)

 状態:普通

 技スキル: New▼

  スキル上限解除: スキル枠の概念を取り払い、ON・OFFによる使用不使用型に変える。


 これは……世界が変わったからステータスが別のステータスを参考にされてるのか。

 この世界では俺のレベルは1ってことか。

 元の世界に戻れば101レベルのステータスが参照されるってことだな。

 そりゃスライムに苦戦するプレイヤーが多くなるわ。


「これはややこしいわね」


「スキル自体は普通に使えるからそこまで問題はないかな。さっさとレベル上げしようぜ。レーザー銃があればそれなりに強い敵相手でもパワーレベリングできるし」


「それもそうね。でも一応フィールドの敵総当たりしておきましょ。苦戦するやつがいるかもしれないし、対策を持ってるのと持ってないときに奇襲されるのとでは生存率が違うわ」


「了解」


 それから俺たちはグラスウルフと遭遇。草原色のオオカミさんはエルエさんにハチの巣にされて散った。

 エルエさんの索敵には保護色など何の意味もなかったのさ。


 それから豆腐小僧。

 どんな攻撃してくるかと思えば、まさかの豆腐投擲である。

 ほぼノーダメージなので正直レベル上げのための存在だろう。

 こいつを何体か倒してレベルを上げて、ゴブリンやグラスウルフを倒しなさい、っていう運営の慈悲だと思われる。

 ちなみに、小僧の持ってる豆腐を食べると全身カビ塗れになって死ぬらしい。チャレンジ動画にそういうのが流れてて死んでた。


「やっぱり楽勝ね。レーザー銃チート過ぎ」


「マンホールもたいがいだと思うよ。さっきのゴブリン真っ二つだったし」


「なんかもうマンホールが武器としてしっくりくるようになっちゃったのよね。重さがいいのよ。この重さが」


 使ってるうちに武器に寄ってしまったようだ。

 もはや剣や斧では軽すぎるのだとか。


「さぁ。あれがフィールド最後の敵だ」


 スライム向けてレーザーを放つ。

 プルプル震える魅惑のボディはレーザーを霧散させた。


「うげ、レーザー効かねぇ!」


「マンホールでもダメージにならないわね。やっぱり魔法?」


 結果を言えば確かに魔法で倒せた。

 しかし、魔法の威力が弱かったのか、10回も攻撃してようやく倒せたのである。

 スライムだけ攻略難易度おかしくね?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ