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193.遊園地デスゲーム3

 周囲で人がどんどん死んでいく。

 この中にNPCはどれだけいるんだろうか?

 そのNPCは死んだらどうなるんだろうか?

 疑問は尽きないし、出来れば知りたくない。


 ウチのNPCたちはテイム済みだから基本死んでも家に戻るだけだし、俺達プレイヤーも出戻りするだけだ。

 問題になるのは人面犬みたいな本当にただのNPCたちである。


 あそこの家族連れもカップルも、喧嘩中のおっさんたちも、NPCたちはこのデスゲーム内で死ぬとどうなってしまうのか。

 知りたい気持はあるけど、所詮他人と思ってることもあるといいますか……


「あ、揃った」


 スロットが出過ぎて止まりません。

 ほぼ惰性でボタンぽちってたせいか、とりとめのない事考えてたな。

 スロットやばいわ。時間泥棒だ。


「す、すご、スリー7やないか!? これで三連発やで!?」


 幸運レベル5だからな。普通の幸運持ちよりレベルが高いぶんツキがあるのかも。

 ただ、これ以降はちょっとダメだな。

 なんか嫌な気配がしてきた。


「10枚のメダルが2000枚弱になったしそろそろ止めよう」


「まだいけそうやけど? ええんかボウズ?」


「ああ。それにスタッフたちがこちらを見てこそこそしだした。そろそろスロットに仕込まれそうだ」


「あー、それはマズいなぁ」


「あまり目を付けられても困るしな。これでとりあえずそこそこ商品は交換できるし、潮時だ。景品交換所に行くぞ」


 デスメダルをアイテムボックスに突っ込み、俺達はその場を後にする。

 俺がスリー7を三連発したからだろう。

 俺が開けるとすぐにスロット台に入り込む男がやっきになってスロット回しだした。

 とりあえず、南無三。


 景品交換所は暇そうにしているバニーガールが一人。ピエロの仮面被ってるから一応ゲームマスター側の人物だな。やる気はなさそうだけど。


「景品交換に付いて説明お願いします」


「ふぇ!? あ、失礼しました。では簡単な説明から」


 景品に関しては選んだ瞬間死亡フラグな物はないようだ。

 とはいえ、景品自体が欠陥品で使ったら爆散、とかはあるかもだけど、そこはバニーガールが言葉を濁したので恐らくあるんだろう。

 なんとなく怪しいアイテムがいくつかあるからソレが死亡フラグだな。


 まずは1300枚を使って中央進出券と各エリアへの進出券を買う。パーティーメンバーごとの券らしいので一つで六名まで使えるようだ。

 各エリアは250枚、中央部だけ300枚も必要だった。

 まぁ2015枚あったからこれで715枚残る事になる。

 意外と全部手に入ったな。


 えーっとデスメダルで交換できる商品で必要になりそうなのは……キャラクター人形とか誰が買うんだろう?

 セットで200枚も取りやがる。

 せっかくだし記念に買っちゃおう。


「って、そんなもん交換すんなや!?」


「まぁまぁ、キャラクターセットをお買い上げだなんて。見てください。私の人形もあるんですよー。えっへん」


 どうでもいいなそれ。


「うふふ、人形セットを買ってくれた君にプレゼント。はい」


 ん? なんだこれ? 鍵?


「これって?」


「人形セット買ってくれた人全員に配れって言われてるのよ。コンプリート記念アイテムってところねきっと」


 ほんとかよ。


「えーっとあとは……」


「そこの銃とか持っといた方がいいんじゃないの?」


「妖精さん、それは多分死ぬ奴だ。銃ならそこのにしときなさい」


「水鉄砲じゃないのよぉーっ!!」


「おー、じゃあこれにしよ。一度扱ってみたかったんだよなドローン」


「はーい、じゃあドローン一つ入りましたー」


「あとは……そういえば各エリアで売り物違ったりってするんです?」


「えっと、南東エリア専用は、この二つですねぇ」


 一つはカードキーか。多分必須アイテムだな。値段も100デスメダルだし。

 もう一つは……ガスマスクか。せっかくだし人数分買うか。安いし。


「じゃあこのカードキーとガスマスクを22個、いや、せっかくだから25個ください」


「おおー、持ってるねー。デスゲームそんなに頑張ったの? 貴方意外と凄いわね。デスゲームマスターかしら?」


「いやいや、たまたまスロットで儲けただけですよ。運が良かったっす」


「そりゃ確かに運がいいわね。じゃあね。頑張って生き延びてねぇ、ハブアナイスター」


 意外とフレンドリーなおねーさんだったな。


「あ、あの、こんなにガスマスク、必要?」


 アカズさんがびくつきながら尋ねてくる。

 どうもアカズさんに苦手意識持たれてるなぁ。まぁやったことがやったことなんで仕方ないけども。


「おそらくこのガスマスクはクリア必須アイテムだ。人数分だけじゃなく余分に持っといた方がいい。メダルに余裕があるなら特にな」


「そ、そうなんだ」


「可能ならこのまま他のエリアも回ろうか。恐らく各エリアに必須アイテムがあるはずだ。全部揃えておいた方が生存の可能性が高い。まぁ死亡フラグが紛れてる可能性は否定できないけど」


 さぁ、準備はできた。何処から行こうか。各エリア巡りながら味方を増やして行こうじゃないか。

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