165.テメェは俺を怒らせた
「場に、トラップを3枚設置。キャラカードを配置」
「だからキャラは配置出来ねェっつってんだろブァーカ!」
場に出された芽里さんカードが墓場へと送られる。
「そら、さっさとターンエンドしちまえよ!」
「トラップ発動」
「は?」
「芽里さんの携帯電話」
その効能はただ一つ。
芽里さんが墓場に送られていた場合にのみ発動。
死者からの呼び声。場に敵キャラクターが出ていた場合、一番攻撃力の高いキャラにメリーさんの呪いが発動する。
【私、メリーさん。今墓場にいるの。今から会いに行くね?】
「お、おい、なんだこれ?」
【私、メリーさん。今、貴方の後ろにいるの】
そして濁声の戦士が振り向いた瞬間、奴はキャラロストして墓場に送られる。
このメリーさんの電話は振り向くかどうかが50%で別れるが。そこは俺の幸運力に期待した。
御蔭で奴のキャラは一体。
「ターンエンド」
「くっ……一匹倒したからって良い気になんなよ! 30歳魔術師フトシを場に出す! ふふ、このカードは場に女性キャラが増える度に攻撃力が500づつ増えるんだぜぇ!! さらにキャラカードコスプレ少女エリナ、暗殺メイドアヤメを……だからなんでだっ!?」
コトリバコの影響で女性キャラは場に出たとたんにロストするらしい。
フトシの特殊能力は残念ながら一度も使えないようだ。
「クソ、だったらこの伏せカードを二枚場に伏せ、総攻撃。二体で1000しかダメージ与えられんが、これで半分以上だろ!」
「トラップ発動、夜の学園肝試し」
その効能は、恐怖により相手の攻撃ターンに攻撃できなくなるというだけのトラップカードだ。
しかも一回限り。
「チッ、このターンは攻撃ができないか。命拾いしやがって」
五枚引く。
「場にキャラカードメレ……「はい残念ーっ。そいつも冥界送りってなぁ!」オン星人設置」
「って、オイ!? なんでトラップカード無視して置いてねん!?」
「効能見てないのか? メレオン星人の特性はトラップ無効だ」
「うげ、マジかよ」
「場にキャラカード未知なるモノさんを「ソイツもどーん冥界送りだ」未知なるモノさん特性死なば諸共発動。墓場に送られる際に場に居る敵キャラクターを一人道連れにする」
「クソ、生徒会長大蔵が」
「さらに場にカード精霊の泉を設置し、キャラカードディーネさんを設置」
「クソ、まだ場に出させねぇ!! トラップ発動冥界送り!」
どんだけ持ってるんだこのクソ野郎は?
まぁいい。テメェは俺を怒らせた。
地獄の始まりは、ここからだ。
「ディーネさんの特殊効果発動。眷族下の水場に同時存在できる。眷族化した水場がある限り何度でも出現する」
冥界に送られようが水がある限り場から撤退しないキャラカード。攻撃力は1800で意外と強い。相手のフトシが攻撃力500……1000になってるが問題は無いな。
「ふふ。面倒な能力で場にキャラカードを出せたみたいだが、そこまでだぜ」
「場にカードを伏せてターンエンド」
「ちっ。どんだけ伏せてんだよ。どうせ使いどころのねぇカードだろ。ッチ、さすがに冥界送りはこれ以上来ないか。まぁいい。だったらコイツだ!キャラカード怒れる蛇神。ふふふ、こいつは前に対戦した奴から奪ってやったキャラカードでな。攻撃力が6000もあるんだぜ。つまりフトシと合わせて7000の攻撃力だ。そしてこのカード、一人一人別攻撃になっちまうが……全軍直接攻撃!! これでテメェはデッドエンドだ! まずはフトシの攻撃、1000のダメージ、そして……怒れる蛇神の攻げ……」
「伏せカード発動。ユニコーンの角」
「はぁ!?」
今まで減っていたHPが完全回復。そこから直接攻撃で6000減って残り1000。
「クソ、回復カードだと、初めて見たぞ!?」
そして敵のターンエンド。
「キャラカードノーデンシス星人」
「あん? なんだそのしわくちゃな生物は。こんなのと会った事あんのかよ」
「カード使用。ノーデンシスの秘薬、メレオン星人はスーパーメレオン星人になる」
「は?」
「さらに伏せカード融合を発動。スーパーメレオン星人とノーデンシス星人を融合。スーパーメレオンシス星人になる」
「こ、攻撃力、9000?」
「さらにディーネさんに伏せカードイケニエ召喚を使用。ディーネさんを墓場に送り、邪霊レギオン召喚、精霊の泉とディーネさんの特性によりディーネさんは場に再召喚」
「な、な……」
「さらに増殖カードを使用、スーパーメレオンシス星人を増殖」
「お、おい、嘘だろ……」
「全軍突撃」
最初のスーパーメレオンシス星人が怒れる蛇神を撃破。ディーネさんによりフトシが撃破。そしてもう一体のスーパーメレオンシス星人とレギオンによる攻撃がダイレクトアタックとなり相手に15000のダメージを与える。
「くたばりな、坊や」
「あ、が、ぎゃああああああああああああああああああっ!?」
オーバーダメージに奴のHPが耐えきれる訳もなく、一瞬で吹き飛んだのだった。




