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137.正義の味方会議

「それでは、第一回ギルド会議を始めようと思う」


 キカンダーさんがホワイトボードに略地図を書き込んで告げる。

 皆は適当な座席に座って話を聞いている状態で、なぜか俺達も参加させられている。

 ツチノコさんだけ私人の言葉ワカリマセーン。って感じでそこらじゅう這い回っているけど、害意はないので放置しとこう。


「まずは自己紹介をしよう。今回このギルドを立ち上げる切っ掛けを作らせて貰った、キカンダーだ。この略地図の中央を守護している。もとアルセーヌ領ではあるが、アルセーヌが潰れた以上他の組織がここを取りに来るだろう。これに伴い我々正義の味方も協力体制を敷こうと思い、皆に集まって貰った。当然、敵の出現があった場合は遠慮なく救助に向ってくれ。会議で決まった話は個別にも伝えるつもりだ」


「それじゃ私達から。私達プリピュアはキカンダーさんの守護地域から西側の地域を守護しているわ。敵対組織は暗黒大魔王軍」


「次は俺達か。キカンダーの東側地区を守護している。天候戦隊カイセイジャーの代表、快晴レッドだ。俺達の敵は秘密結社クモリエルだ」


「キカンダーの南側で活動している。ジェイクだ。敵の名前はいちいち覚えちゃいないが、人に仇なすヤツを区別無く駆逐している。人に害を成す者は誰であれ殺す。助っ人が必要ならいつでも手を貸そう」


「えっとですね。赫金の銃神ジェイクさんの敵対組織は地下帝国コスモタリオンだそうです。そっちの住人から情報仕入れて来ました」


 さすがマイネさん。正義の味方情報を手に入れるためならどこでもいくなぁ。

 このゲーム。境界超える場合は高い金払って電車か、徒歩でイベントボス倒すかしかないんだよな。

 よくもまぁ隣町行けたなぁ。レーザー銃でも売って金にしたんだろうか?


「うしっ、次は俺達だな。北側を守護している西洋幽連隊ハロウィーズだ。敵対組織は秘密結社ネアンデール。ちなみに俺達のリーダーはそこの赤髪ツインテール女だ」


「あによ。ウルフが話好きだから譲ってんのよ」


 思わず見たマイネさんに少し面倒そうに告げる。

 多分何度もこういうやり取りがあったんだろう。

 ちなみにハロウィーズのサインはちゃんとあの赤髪さん、ランタンレッドが中央にサインして、ウルフブラックは端に寄せてサインしているので俺はだいたい察しが付いてました。

 一応、彼らのメンバー構成は、ランタンレッド、マミィホワイト、フランケンイエロー、ウルフブラック、ドラッキュブルー。レッドとホワイトが女性の変わった正義の味方だ。戦隊ものでリーダー女性って初めて見た気がするな。


「そんじゃ、最後に僕等だね」


「といっても、俺達はそこまで強くは無いし、殆どここと面してないんだけどね」


「超能力少年隊のリーダー、ハルトです。こっちの二人はマナブとリクト。敵対組織は秘密結社アルマノイドです」


 最後のチームは確か北西からの援軍だっけ? 北側か西側が正義の味方助っ人に来てもヤバそうだったから追加で助っ人に来てくれたらしい。

 彼ら全員にキカンダーさんは借りが出来てるわけだ。何かしら困ったことがあれば俺も手伝う事にするか。

 ちなみにこの三人凄く礼儀正しくて、サイン頼んだらめっちゃわたわたしながら三人であーでもないこうでもないと凄くテンパっていた。

 結果的にしっかりとした字体で名前を書いて渡して来たんだ。サイン、考えておいた方がいいと思うよ? まぁこれはこれで貴重な最初のサインってことで価値がある。


 全員に撮影の許可貰ったので動画アップで皆に知らせておいてあげよう。


「それじゃ自己紹介も終わったし、状況確認をしようか。私がマイネ君達と調べたところ、この近辺に出現する敵性存在は、グレートマン君の敵対者であるノーデンシス星人たちの宇宙船がいくつか存在していること、暗黒大魔王軍とクモリエルが早速領地の拡大を始めようとしていることが確認された」


「やっぱクモリエルの奴等こちらにも足を伸ばしてたか」


「逆にコスモタリオンは南から進出する気配が無いわね。多分彼らの思想が原因だと思うの。彼らの主張は昔大地は我々の物であり、我が大地の返還を求める。というもので、その対象地がここから南にある地域の範囲だけみたいなのよ」


 マイネさんの言葉からすると、古代人たちは話せば分かる感じじゃないかな?


「マイネさん、南の地区のさらに南や左右ってどっかと繋がってるの?」


「え? いえ、そこまでは調べてないけど……」


「西側は多分暗黒大魔王軍の領地だと思うわよ。確か敵将があの地に入ったら問答無用で怪人が撃ち抜かれて撤退したって言ってたから」


 多分ジェイクさんが倒したんだろうな。


「ん? ああ、狙撃は得意だ」


 俺の視線で何かを察したらしい。いや、そこを聞きたい訳じゃ無くて……ま、いっか。


「キカンダーさん、北側からの侵略は?」


「今のところ噂も実際に侵略者が来た気配も無いな」


「裏鍛冶屋の北側あたりにネアンデールの怪人たちいたんだよ。そこからいつでも侵略してきそうなんだけど……」


「あの辺りはドラキュラ邸があるからな。あまり表だって事を起こすことは出来ないらしい。ちなみにあそこにある館と我々ハロウィーズは別物だからな」


 それ、別に聞いてないんだけどなぁ。

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